営業の種類とは? 手法別の営業や反響営業のメリット

営業は、手法別や業種別によっていくつかの種類に分けられます。反響営業なども含め、営業について詳しく解説しましょう。

1.営業の種類とは?

営業は、業種によって求められる役割が異なるため、いくつかの種類があるのです。ここでは、営業の種類3つについて解説します。

  1. メーカー営業
  2. 代理店営業
  3. 商社営業

①メーカー営業

メーカー営業とは、自社が製造した製品を販売する場合の営業のこと。メーカー営業の仕事には、下記のようなものがあります。

  • 自社が製造した製品・サービスの特長や他社との違いを顧客に提案する
  • 顧客の要望をヒアリングする
  • 納入した機器の保守やメンテナンスを行う
  • 代理店や商社に自社製品の情報提供を行う

②代理店営業

代理店営業は、メーカーやサービス提供者の代わりに営業を行うもので、「メーカーやサービス提供者と契約を締結する」「売買契約が成立した場合、販売インセンティブをもらう」などで、収入を得ています。

つまり多く販売すれば、その分の販売インセンティブを手にできるのです。

③商社営業

商社営業は、代理店営業と同様にメーカーなど企業の代わりに営業を行って販売インセンティブを得るもので、商社営業と代理店営業との違いは、取扱商品の幅にあります。

商社営業は、食料や機械製品、衣類や各種サービスなど幅広い商品を取り扱っているため、個々の商品知識よりも、顧客との折衝力やセッティング力が売りになるのです。

営業は、「メーカー営業」「代理店営業」「商社営業」などの種類に分かれており、それぞれ特徴が異なります

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2.手法別にみる営業の種類とは?

手法別に営業の種類を見ると、8種類に分かれます。ここでは、8種類について解説しましょう。

  1. 法人営業
  2. 個人営業
  3. ルート営業
  4. 新規開拓営業
  5. カウンターセールス
  6. 海外営業職
  7. 医薬営業職
  8. 技術営業

①法人営業

法人営業とは、企業を相手とした営業活動のことで、BtoBともいわれます。具体的な仕事内容は、新規法人顧客の開拓や既存法人顧客に対する自社製品を含めた情報提供、既存法人顧客に対するアフターフォローなどです。

企業を相手にした営業活動であるため、ひとつの取引金額が大きくなる傾向にあります。

②個人営業

個人営業とは、一般消費者を対象とした営業活動のことで、BtoCともいわれます。具体的な仕事内容は、新規個人顧客の開拓や既存個人顧客に対する自社製品のセールス、メンテナンスやアフターフォローなどで。

③ルート営業

ルート営業とは、すでに取引実績のある顧客を訪問し、新しい製品・サービスをセールスしたり取引の再開や継続的な取引につなげたりするために行う営業のこと。新規顧客の訪問は少なく、既存顧客を掘り起こすという意味合いが強いです。

④新規開拓営業

新規開拓営業とは、まだ取引のない顧客を訪問し、新たな契約に結び付ける営業のこと。手法には、「ターゲットを絞りエリア一帯にセールスをかける飛び込み営業」「電話でセールスをかけるテレアポ」「紹介を受けた見込み顧客への連絡」などがあります。

どの手法も、顧客との信頼関係を一から構築していくという特徴があるのです。

⑤カウンターセールス

カウンターセールスとは、カウンター越しに対面で自社商品、もしくはサービスを販売すること。カウンターセールスを採用している業界は、旅行代理店や不動産賃貸会社、銀行や証券会社といった金融機関などです。

⑥海外営業職

海外営業職とは、自社の商品やサービスを海外に向けて販売する営業のことで、メーカーや商社、旅行分野などの企業が多く採用しており、2種類あります。

  • 日本国内から海外にある代理店に向けて営業活動を行う
  • 海外に拠点を置き、駐在場所を中心として現地で営業活動を行う

⑦医薬営業職

医薬営業職は、薬メーカーなど医薬品を製造販売している会社に勤務している営業のことで、通称MRと呼ばれているのです。

医薬営業職の顧客は病院や医療従事者で、病院を訪問して医療従事者に対し、「医薬品の品質や有効性、安全性などに関する情報の提供」「医薬品情報の収集」などを行います。

⑧技術営業

技術営業とは、専門技術を生かした自社商品やサービスを販売する営業のことで、IT企業や電機系メーカー、機械系メーカーなどで活躍します。

技術営業は法人営業、すなわちBtoBである場合が多く、高度な専門知識やコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力や人脈などを活用して営業活動を行うのです。

営業には手法別に、「法人営業」「個人営業」「ルート営業」「新規開拓営業」「カウンターセールス」「海外営業職」「医薬営業職」「技術営業」の8種類があります

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3.職種別に見る営業の特徴とは?

営業は、職種別に見る特徴があります。営業職の活躍分野は広いため、同じ営業でも職種によって営業が網羅している仕事の範囲が異なるからです。ここでは、下記3つの職種別にポイントを解説します。

  1. 不動産業
  2. 保険・金融業
  3. MR

①不動産業

不動産業の営業は、営業職の中でも比較的メジャーであるため、新卒入社する人も多いとされています。そんな不動産業における営業の仕事は、個人営業や法人営業、戸建て売買営業や賃貸営業などで。

②保険・金融業

保険・金融業の営業とは、保険や金融関係の専門知識を活かして個人や法人の顧客に対し金融商品を販売すること。金融機関の分野ごとに取扱商品が変わります。

  • 保険会社:生命保険など自社の保険サービスを販売
  • 銀行や証券会社:定期預金や株式などの金融商品を販売

③MR

MRとは、医薬品や医療機器の製造・販売を行う会社の営業のことで、顧客は病院や医療従事者です。一般的に自社の医薬品や医療機器などのセールスや情報収集などをルートセールスで行います。

MRは、仕事がハードなためほかの営業職と比較して、年収が比較的高く設定されているのです。

営業職の活躍分野は広いです。そのため同じ営業でも、職種によって営業が網羅している仕事の範囲は異なります

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4.対象別、営業の違い

営業に求められる要素は対象別でも異なるのです。下記4項目について解説しましょう。

  1. 顧客の対象の違い
  2. 扱う商品の違い
  3. 必要な知識の違い
  4. 必要な資格の違い

①顧客の対象の違い

営業に求められるものは、ターゲットによって、アプローチの仕方や取引金額、情報収集やアフターフォローなどを変えること。

そのためターゲットである顧客について、業種や規模、エリアや担当者などを明確にし、ターゲットの特性を理解した上で適したアプローチを行うのです。顧客の特性の解析は、細部まで正確に行います。

②扱う商品の違い

営業に求められるものは、扱う商品の違いによっても異なります。営業で扱う商品は、有形商材・無形商材の2種類です。

  • 有形商材:自動車や電化製品、食品など、カタチがあり手で触れられる商材
  • 無形商材:コンサルティングや情報など、目に見えない商材

③必要な知識の違い

営業に求められる知識は、業種によって異なります。業務の中心は、商品やサービスの販売であるため、どの業種でも営業に販売スキルや基本的ビジネスマナーが欠かせません。

しかしそれにプラスして、業種や企業によってはより高度な専門知識を求められる場合もあります。たとえばMRには、医薬品の専門知識が必要となるのです。

④必要な資格の違い

営業に必要となる資格も、業種によって変わります。たとえば保険や金融関係の企業で営業を行う場合、金融商品に関する専門誌知識があると示す資格を取得しなければならないケースがあるのです。

また資格の取得によって活躍範囲を広げたりより有利に仕事を進めたりできるケースも、多くあります。

営業に求められるものは、業種や対象の顧客、扱う商品によって、必要な知識や資格が異なるため、工夫や研究が必要です

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5.反響営業が増加している

反響営業とは、自社が広告宣伝した商品・サービスに興味や関心を持って問い合わせてきた見込み顧客に対し、営業すること。ここでは、反響営業について詳しく解説します。

  1. 反響営業の営業形態
  2. 反響営業の仕組み
  3. 反響営業のメリット
  4. 反響営業の注意点

①反響営業の営業形態

反響営業の営業形態とは、自社の商品やサービスに興味や関心をもった見込み客が、自らの意思で問い合わせするのを待つ状態のこと。

一般的な営業方法は、「飛び込みで訪問し、顧客を獲得する」「テレアポなどで見込みの有無に限らず不特定多数にアプローチする」です。見込み顧客自身からのアプローチを待つ点が、反響営業の大きな特徴となります。

飛び込み営業との違い

飛び込み営業とは、個人宅や法人企業、事務所などを訪問し、自社商品やサービスを営業していく手法のことで、相手が見込み顧客になるかならないかを問わず広く営業します。一方、反響営業は見込み客が自らの意思で問い合わせしてくるのを待つ手法です。

両者には、自発か受け身かといった大きな違いがあります。

②反響営業の仕組み

反響営業の仕組みは、商品やサービスに関するプロモーションの実施から始まります。プロモーションの方法は、下記のとおりです。

  • インターネットにリスティング広告を掲載する
  • 電車の中に中刷り広告を掲載する
  • 街中に看板広告を出稿する
  • 新聞や雑誌、テレビコマーシャルを利用する

反響を得るために

反響営業では、反響を得ることが鍵になります。多くの反響を効率よく得るためには、多くの人、企業や団体から興味を持ってもらえるプロモーションを展開しなければなりません。

それには「ターゲットとなるペルソナの分析」「ターゲットが目にしやすい広告出稿を選択する」、といった工夫が必要です。

反響営業はインバウンドが増える

反響営業を実施すると、インバウンドが増えます。インバウンドとは、顧客が自ら自発的に企業に対してアプローチをしてくること。

インバウンドが増えれば、非効率とされている飛び込み営業やテレアポといったアウトバウンド営業をしなくても、売上向上のチャンスを手にできるのです。

③反響営業のメリット

反響営業のメリットは、反響営業がインバウンドを生み出すことに由来します。インバウンドが生み出されると、「成約率が高い」「商品・サービスの説明がしやすい」「営業の負担を軽減」といったメリットを享受できるのです。

ここでは、3つのメリットについて詳しく解説しましょう。

成約率が高い

反響営業では、プロモーションを見て興味関心をもった人や企業が自らアプローチしてきます。商品やサービスについて、「興味がある」「購入したい」と考えているケースが多いため、自ずと成約率も高くなるのです。

商品・サービスの説明がしやすい

反響営業の顧客は、「商品やサービスの予備知識を持っている」「商品やサービスについて欲しい情報を絞っている」場合がほとんどといえます。よって商談もスムーズに進みやすいです。

営業の負担を軽減

アウトバウンド営業と異なり、反響営業はプロモーションに反応してきた見込み客に対して営業をかけるため、「営業一人ひとりの負担軽減」「本業に注力できる」といったメリットが生じます。

④反響営業の注意点

反響営業では、プロモーションをいかに受け手に伝わりやすいように制作するかという点に注意します。反響営業では、ターゲティングの実施が最大の戦略となるため、いかにして受け手に伝わりやすいプロモーションを作り上げるか、が鍵となるのです。

反響営業は、インバウンド営業といわれています。成約率も高く、営業の負担も軽減できるとあって、注目を集めているのです

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6.営業は種類が違えど求められるものは共通

営業は、職種ごとのスタイルが多岐にわたりますが、営業としての共通点も多いのです。ここでは、営業職全般に求められる能力3つについて解説します。

  1. コミュニケーション能力
  2. 営業ノルマ
  3. 自社製品への理解

①コミュニケーション能力

職種や業態が違っても、営業職が相手にするのは、「人」。BtoBやBtoC、ルート営業や飛び込み営業などすべての営業職は、人とのかかわりのなかで仕事を進めます。そのためコミュニケーション能力を持っていることは、必須条件です。

②営業ノルマ

営業ノルマは、日々の営業活動を通して達成しなければならない目標で、売上や新規顧客獲得件数、既存顧客掘り起こし件数などのテーマがあります。

営業職全般が、それぞれのノルマに対して定められた期間内でコミットしていかなければならないのです。

③自社製品への理解

営業の仕事は、自社の商品・サービスを社外に広め、概要を理解してもらい、最終的に売買契約に結び付けること。商品・サービスの魅力を伝えるには、自らがそれを深く理解していなくてはなりません。

営業職全般に求められるものは、「コミュニケーション能力」「営業ノルマ」「自社製品への理解」の3つです

 

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