eラーニングシステムとは? LMS、学習、導入の流れ

eラーニングシステムとは、eラーニングを進めるためのシステムです。

  • LMS
  • 学習教材
  • 導入の流れや注意点

など重要なポイントを説明します。

1.eラーニングシステムとは?

eラーニングシステムとは、eラーニングを進めるためのシステムのことで、教材の配布、学習管理やフィードバック、学習者と教師など利用者間のコミュニケーションなどができるシステムです。

eラーニングシステムは、コンテンツの配信や学習管理などをするシステムで、eラーニングを実施する際に欠かせません

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2.eラーニングとは?

eラーニングとは、インターネットを用いて行う学習形態のことで、オンライン学習、Webラーニングなども同じ意味で使われます。

企業の社内研修や能力開発、大学などの教育機関や資格取得など特定の知識を習得するために活用されています。時間や場所が限定されないうえ、スマートフォンやタブレット端末などを介しての学習も可能です。

eラーニングで学ぶ内容

eラーニングで学ぶ内容は、パソコンや語学、理念やビジネススキルなど多岐にわたります。目的に合わせて幅広い知識やスキルを習得できるのです。

  • パソコン関連:Word、Excel、PowerPoint、Access、ネットワークなど
  • ビジネススキル関連:企業会計、ファシリテーション、リーダーシップ、プレゼンテーションなど
  • マネジメント関連:マネジメントの基本、人事評価、目標管理、CSR、リスクマネジメント、経営戦略、個人情報保護、労務管理、ハラスメント関連など

eラーニングは、インターネット環境があれば時間や場所を選ばずに、幅広い知識やスキルを習得できる学習形態です

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3.LMSとは?

LMSとは、eラーニングを実施する際に用いる学習管理システムのことで、教材の展開やデータの管理などさまざまなことを可能とするのです。

eラーニングシステムは、LMSと学習教材の2つからなります。LMSは、講師による学習教材の保管と蓄積、学習教材の配信管理、学習履歴やテストの結果や成績などを一括で管理するもので、学習者側はポータルサイトとしても活用できます。

LMSは学習教材の配信、保管、学習者の学習履歴やテストの結果などを管理するシステムです。学習者はポータルサイトとして活用しています

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4.eラーニングシステムのタイプ

eラーニングシステムは、クラウドタイプと社内に設置するタイプと2つあります。

クラウドタイプ

クラウドタイプとは、サービス提供会社のサーバーに用意されているシステムに、インターネット回線を通じてアクセスしてコンテンツを利用するタイプのこと。

自社サーバーにeラーニングシステムを構築する必要がないため、初期費用が安く、また導入にも時間がかかりません。近年はクラウドタイプが主流です。

社内に設置するタイプ

社内に設置するタイプとは、自社のサーバー内にeラーニングシステムを構築して用いるタイプのこと。社内のイントラネットを介して利用する形態のため、イントラネットタイプと呼ばれることが多いです。

外部とつながっていないため不正アクセスされる心配がなく、高いセキュリティとなっていますが、設置費用などコストがかかりやすい面もあります。

eラーニングシステムには、インターネット上にあるサービスにアクセスするタイプと、自社サーバー内にシステムを構築するタイプの2つがあります

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5.eラーニングシステムとマルチデバイス

eラーニングシステムに対応しているさまざまなデバイスを紹介します。

パソコン

現代は、パソコンが広く普及し自宅に1台という時代。そんなパソコンはeラーニングを実施する基本形です。オフィスや自宅のパソコンからeラーニングシステムにアクセスし、各種セミナーの受講や教材学習など自分のペースで進められます。

スマホやタブレットなどのデバイス

スマートフォンやタブレット端末など持ち運びができるデバイスで、移動中などのスキマ時間や出張の際に学習を進めたり、講義を受講したりすることができます。中には補完する形として専用のアプリがリリースされる場合も。

かつてはパソコンの利用が主だったeラーニングも、スマートフォンやタブレット端末などにも対応しています。これによりスキマ時間を活用できるようになりました

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6.eラーニングシステムで用いられる教材・学習材

eラーニングシステムは、さまざまな教材や学習材が用いられています。

資料

研修などで用いた資料を教材・学習材用にまとめ直してデータ化したり、WordやPowerPointなどの文書ファイルをそのままアップロードしたりして配信するものです。

しかし資料を配信するだけでは分かりにくい点もあるため、多くは音声や映像などを組み込んでより分かりやすい教材にして利用しています。

テストやドリルといった問題

学んだことを理解できているかを確認するための教材です。出題された問題に対して解答するテストやドリル問題といった学習スタイルで、講座や講義などの到達度を確認するために利用される場合もあります。

解答が間違っていた場合は補足説明が入るなど、再度内容を確認できるような工夫がされており、テストやドリル問題の得点によって達成度や偏差値などを表示するものもあります。

動画

講師が映像を通して受講者に講義を行う動画の教材です。講師の画面と、黒板やスライドを模した画面を同時に映す、実際の講義風景を収録してそのまま映すなどいろいろな状況があります。

いつでもどこでも見たいところから視聴できるため、大変学びやすいです。動画の教材はeラーニングの主流となっている形式で広く利用されています。

アニメやマンガ

親しみやすいキャラクターが登場して、学ぶ内容をアニメやマンガを用いて説明してくれるアニメーションの教材です。

ストーリー展開で進行されるため、資料よりも内容が理解しやすくなるでしょう。子ども向けの教材はもちろんお年寄りなど幅広い年齢層の受講者に提供できますが、シナリオ作成、ムービー作成などに時間と手間がかかる面もあります。

動画やアニメーション、テストや資料といったさまざまな教材の中から、学習内容や受講者の習得度に合わせて活用できます

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7.eラーニングシステムを導入する流れ、ステップ

eラーニングシステムを導入する際の準備や必要なものについて説明します。

  1. 目的を定める
  2. 目標と計画を定める
  3. 必要なものをピックアップ
  4. 組織の構築およびスタッフの選定
  5. eラーニングシステムの選定
  6. 教材・学習材の作成
  7. eラーニングシステムの導入
  8. 評価

①目的を定める

まず、自社にとって適切なニーズや目的を見出します。

  • いつ学ぶのか?
  • どこで学ぶのか?
  • 何を学ぶのか?
  • 誰が学ぶのか?
  • 何のために学ぶのか?
  • どのようなカリキュラムにするのか?
  • コストは?
  • 受講者は何人ぐらいを予定しているのか?

②目標と計画を定める

eラーニングシステムで何を成し遂げたいのか目標を定め、学習計画を立案します。たとえば、自社製品に関する知識向上、サービス業での新商品の知識や理解度の向上、接客・販売者の育成など、具体的な目標を設定するのです。

次にその目標を達成させるための学習計画を立てていきます。学習者の意欲をかき立てるようなコンテンツ、モチベーション維持につながるカリキュラムの立案などです。

③必要なものをピックアップ

eラーニングシステムを導入するにあたり、実際に必要なものをピックアップします。一例は、下記の通りです。

  • ハードウェア(学習管理システム(LMS)を動かすサーバー、データベースを保管するサーバー、インターネット回線、受講者が利用する端末)
  • ソフトウェア(学習管理システム(LMS)、教材や学習材コンテンツ、教材のもととなる資料などのソフトウェア)
  • コスト(製作費、保守・運用費など)

サーバーはeラーニングを実施する規模によって、高速の大容量サーバーが必要になることも。学習教材のコンテンツは、市販の教材を購入、自社でオリジナル教材を作成する、社外に委託して作成するなどの方法があります。

④組織の構築およびスタッフの選定

eラーニングシステムに関わる部署など組織を構築し、スタッフを選定します。必要なスタッフの一例は、下記の通りです。

  • 企画自体の進行管理を行うプロデューサー
  • スケジューリングなど制作の進行を行うディレクター
  • 資料を制作する担当者
  • 教材の問題を管轄する講師
  • 実際の学習をサポートするアドバイザー
  • 学習内容が理解できない学習者をサポートするチューター
  • ハードウェアとソフトウェアの管理者
  • ブラウザーやOSなどをサポートする担当者

このほかにも実施するeラーニングの内容によってマーケティングやコピーライターなど、専門知識を要するスタッフを配置する場合もあります。

⑤eラーニングシステムの選定

eラーニングシステムの選定を行います。eラーニングを実施する際は、LMS(学習管理システム)を置いておくサーバーが必要です。

サービス提供会社のサーバー上のLMSを利用するクラウド、自社のサーバー内にシステムを構築するイントラネットの2つのタイプがあります。

今は低コストで導入にも時間がかからないクラウドタイプが主流とされていますが、イントラネットには、外部にアクセスしないためセキュリティ性が高いという利点があるのです。

機能やコスト、使い勝手などさまざまな点からeラーニングシステムを選定していきます。無料試用サービスを利用するのもよいでしょう。

⑥教材・学習材の作成

eラーニングシステムに導入する教材・学習材を作成しますが、その際、学習者を飽きさせない、学習者を引き付けるような魅力ある教材を作成することが重要となります。教材を作成するポイントは、下記の通りです。

  • 短めのコンテンツで、10分以内が目安。スマートフォンの教材は1分以内とさらに短いコンテンツが主流
  • 一方的な講義など単調になることを防ぐ。アニメーションや音声などを入れてメリハリを付けるなど、学習者が意欲的に学べるような工夫が必要
  • 映像を上手に用いる。紙の資料では伝えられない内容も映像を使うことでより分かりやすい教材になる

⑦eラーニングシステムの導入

いよいよeラーニングシステムを導入し、学習を開始します。単独での運用だけでなく、集合研修やその他の教材と組み合わせるとより学習効果が出やすいでしょう。

eラーニングはいつでもどこでも自分のペースで学習できるのがメリット。しかし学習は基本一人で行うため、モチベーションを保ちながら継続することが難しいとされています。学習者の意欲を高めるような工夫が欠かせません。

たとえば、成績のランキングを公開、目標を達成するとポイントや修了証を付与するなどがあります。学習者が最後まで意欲を持ってチャレンジできる運営を目指しましょう。

⑧評価

eラーニングシステムの導入後は適宜、下記のような評価を行います。

  • どのような結果が出たか
  • 改善点はないか
  • 導入後の成果実績
  • また提供する学習教材が学習者のニーズに応えるものになっていたか、その評価も重要です。
  • 学習者のモチベーション
  • 学習目標の明確さ
  • 目標達成の明示
  • 学習内容の分量
  • 学習教材の品質

eラーニングシステムの導入は、目的や目標をしっかりと定めることからスタートします。導入後も適宜評価を行いましょう

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8.eラーニングシステム導入時の注意点

eラーニングシステムを導入した後の学習者へのサポートなど、導入後の注意点を解説します。

受講者任せにしない

eラーニングシステムは時間と場所を選ばす、受講者のペースで学べることが最大のメリット。しかし一人でも学習できる半面、学ぶことへのモチベーションや、やる気が低下してしまうなど、気分に依存しやすいともいわれています。

導入後はそのままにするのではなく、他の研修と併用するなど受講者任せにしない工夫が必要です。

アフターフォローを

受講者はパソコンやタブレット端末などITに詳しい人ばかりではありません。eラーニングシステムの使い方が分からないなど、些細な疑問でも気軽に尋ねられる窓口を用意するなど受講者のアフターフォローも必要です。

eラーニングシステムは対面での学習ではありません。細やかなサービスで受講者の不安な気持ちを解消するように進めましょう。

eラーニングは「知識の習得に向いている」

eラーニングシステムは、知識の習得に向いていますが、実践となると話は別といわれています。インプットの学習にeラーニングシステムは最適なのですが、すべてをカバーするのは難しいのです。

具体的な実務に取り組みながら必要な知識やスキル、技術を習得するOJTを活用しながら、eラーニングシステムで学んだことを実践していくといった試みも必要でしょう。

導入後、学習者に任せっきりにしてはいけません。継続して学習ができるようサポートし、目標達成へとフォローしていきましょう