クラウドサービスとは? 具体例、メリット、セキュリティ

クラウドサービスは、インターネットを経由してハードウェアやインフラ機能の提供をするサービスのこと。クラウドの仕組みのほか、メリット・デメリット、代表的なサービスなどについて解説します。

1.クラウドサービスとは?

クラウドサービスとは、インターネットを介して離れた場所で動いているコンピューターを使うサービスのこと。クラウドとは「クラウドコンピューティング」のことで、これを利用したサービスを「クラウド」または「クラウドサービス」とよんでいます。

クラウドサービスの歴史

クラウドコンピューティングは、1997年にラムナト・チュラッパ教授によって提唱されました。しかし、当時はほとんど注目されなかったのです。

本格的に注目されるようになったのは2006年。カリフォルニアで開催されたイベントで当時Google社のCEOだったエリック・シュミット氏が、クラウドコンピューティングのコンセプトに言及したのがきっかけでした。

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2.クラウドサービスとオンプレミスとの違い

オンプレミスは、サーバーを自社内またはデータセンター内に設置し、ユーザー自身が管理運用する方式のこと。クラウドが登場する以前によく運用されていた形態で、自社保有や自社運用などともよばれます。

クラウドが登場したあとは、クラウドと区別をつけるため「オンプレミス」という名前でよばれるようになったのです。

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コスト

オンプレミスの場合、独自サーバーの設置やソフトウェアといったライセンス購入による初期費用がかかります。クラウドは、そうした初期費用が不要です。また月額料金や従量課金制という違いもあります。

メンテナンス

オンプレミスでは、サーバー所有にかかる資産管理や構築した独自システムの保守管理が必要です。こうした管理を行うために人員を確保しなければならず、業務も増加します。

クラウドはベンダーから提供されているものを使用するので、運用管理を自社で行う必要がありません。

カスタマイズ

オンプレミスは自社で管理や運用を行うため、カスタマイズ性が高くなります。クラウドはベンダーから提供されている機能に限定されるため、カスタマイズ性は低くなります。

しかし新サービスやリソースを追加する場合、オンプレミスはその都度費用がかかりますが、クラウドは新たに購入する必要がありません。

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3.クラウドサービスを利用するメリット

クラウドサービスを利用するメリットについて、下記から解説します。

  1. 初期費用の削減
  2. 他所からのアクセスが可能
  3. 導入がかんたん
  4. 拡張性の高さ
  5. 災害時のリスクを軽減

①初期費用の削減

オンプレミスでは、サービスを動かすためにさまざまな初期投資が必要になります。しかしクラウドなら、自社でそうした準備をする必要がありません。削減できる初期投資として挙げられるのは、次のようなものです。

  • サーバーの購入
  • ソフトウェアの開発・購入
  • サービスを動かすための専門知識や技術
  • 電気代や賃貸料などのランニングコスト
  • 電気機器を設置するための広いスペース

②他所からのアクセスが可能

自社サーバーを使う場合、オフィスの外からアクセスできません。しかしクラウドは、場所をとわず運用できます。遠隔地にいても、オフィスにいるのと同様にアクセス可能です。

またクラウドは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどさまざまな端末に対応しているため、サービスによっては社員同士のデータ共有が容易になります。

③導入が簡単

オンプレミスではサーバーの設置などを自社で行うため導入が大変です。一方クラウドはサーバーやソフトウェアの設定・管理をベンダーが用意しています。社内の人材が専門知識を持っていなくても導入できるのです。

また管理や運用も任せられるので、技術や知識を身につける手間がかかりません。

④拡張性の高さ

クラウドは使用する人数や機能、CPU・メモリ・記憶容量などのリソースを、ケースによって増減できます。使用する人数や業務規模の変化に適宜対応できるので、適切なランニングコストで運用できるのです。

⑤災害時のリスクを軽減

オンプレミスは、災害が起こった際にサーバーが損傷してしまうと、データが消えてしまう可能性もあります。

クラウドはクラウド上にデータが保存されているため、自然災害によって自社のサーバーやパソコンが壊れてもデータは消えません。またマルチクラウド環境を整えると、リカバリー体制が強化されます。

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4.クラウドサービスを利用するデメリット

クラウドサービスを利用するデメリットについて、次の項目を解説します。

  1. データ漏えいのリスク
  2. カスタマイズのしにくさ
  3. サービス停止のリスク

①データ漏えいのリスク

企業が扱うクラウドサービスには、機密情報や個人情報などが保存されています。こうした重要な情報はハッキングとつねに隣り合わせのため、セキュリティが脆弱だとデータが流出する可能性もあります。

またひとつのシステムを複数のユーザーが共有して使うため、不正に取得したアカウントでユーザーになりすましてデータを漏えいさせてしまうことも考えられるのです。

②カスタマイズの制限

クラウドサービスは既製品なので、使い方によってはカスタマイズしなくてもしっくりする可能性があります。

しかしサービスのシステムがなじまないため変更しようと思っても、クラウドサービスでは限界があるのです。オンプレミスのように独自システムの運用にくらべると、カスタマイズする自由度が低くなります。

③サービス停止のリスク

クラウドサービスの運用は、一般的にベンダーが行います。よってもしサービスの機能が停止したり不具合が起こったりしても、復旧するまで待つしかありません。

オンプレミスの場合、機能が停止しても自ら原因を調査できます。サーバーの再起動やネットワーク機器の交換といった対処も可能です。

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5.クラウドサービスの仕組み

クラウドサービスは、契約者のデバイスにオンラインでサービスを提供する仕組みです。よって、使用するユーザーを識別するためIDやパスワードを使った認証制にもできます。つまりユーザーが機器を準備しなくても、サービスを利用できるのです。

ここではそれぞれの立場から、クラウドサービスの仕組みを解説しましょう。

  1. サービス提供者
  2. サービス利用者
  3. サービス提供方法

①サービス提供者

クラウドサービスはサーバーやネットワーク、ソフトウェアといったリソースをオンラインで提供します。また、セキュリティサービスもクラウドのプロバイダーが管理・運用するのです。

クラウドを構成しているインフラはすべてプロバイダー側が管理しています。セキュリティもプロバイダーが責任を負うものの、ユーザーデータやクライアントデータ、IDなどの情報セキュリティについてはユーザーである企業が責任を負うのです。

②サービス利用者

クラウドはネットワークを経由してストレージやメール、ソフトウェアなどを利用できます。利用者側は、情報端末といったクライアントやWebブラウザ、インターネット接続環境などを用意するだけでサービスを受ける環境が整うのです。

③サービス提供方法

クラウドのプラットフォームおよびデータは、サービスを提供しているベンダーが管理するサーバーに保管されています。ユーザーはインターネット経由でサーバーにアクセスし、パソコンや携帯端末などでサービスを受けられるのです。

たとえばIDやパスワード、インターネットに接続できる端末などがそろっていれば、自分のメールボックスにアクセスしてメールの送受信を利用できます。

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6.クラウドサービスの種類

クラウドサービスの種類として、次の3つを解説します。

  1. SaaS(サース)…「クラウドサービス」とほぼ同じ意味
  2. PaaS(パース)…システム開発に必要なプラットフォームを提供する
  3. IaaS(イアース)…ネットワークインフラを提供する

①SaaS(サース「Software as a Service」)

これまでのようにユーザーがソフトウェアを導入するのではなく、プロバイダがインターネットを経由してサービスを提供する形態のこと。複数人で同じファイルに同時アクセスできるため、ユーザー同士で編集データをやり取りするコストを省けます。

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②PaaS(パース「Platform as a Service」)

開発環境を提供するクラウドのこと。アプリケーションを動かすための、ハードウェアやOSなどの一式をそろえられ、手軽に環境基盤を整えられます。それにより、次のようなメリットを見込めるのです。

  • 初期投資や運用コストを減らせる
  • 導入したらすぐに開発を進められる

③IaaS(イアース「Infrastructure as a Service」)

インターネット上に、仮想サーバーやITインフラといったリソースを提供するサービスのこと。

システムやアプリなどの開発目的で利用されるもので、主に専門知識を有しているエンジニア向けに提供されています。物理的な環境構築が不要になり、ハードウェアの設置や配線の作業をせずに済みます。

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7.クラウドサービスの代表例一覧

クラウドサービスの代表例として、具体的なサービスを紹介します。

  1. SaaS
  2. PaaS
  3. IaaS

①SaaS「Software as a Service」

インターネットを通じて利用できるソフトウェアのこと。

たとえばチャットツールの例は以下のとおりです。

  • Slack
  • Chatwork
  • LINE WORKS

次のようなWeb会議にもSaaSが活用されています。

  • Zoom
  • Google Meet
  • Microsoft Teams

このほか、SFA(営業支援システム)や会計ソフトも利用されています。

②PaaS「Platform as a Service」

アプリケーションソフトを開発する環境を提供すること。代表例は下記のとおりです。

  • Amazon Web Services(AWS)
  • Microsoft Azure
  • Google Cloud Platform(GCP)

③IaaS「Infrastructure as a Service」

コンピューティングリソースを利用するサービスのこと。代表例は下記のとおりです。

  • Google Compute Engine…Googleが提供する仮想マシン
  • Amazon EC2…Amazon社が提供する同じようなサービス

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8.クラウドサービス利用のための情報セキュリティマネジメントガイドラインとは?

経済産業省が2011年4月に公開した、クラウドの利用者および管理者に向けたガイドラインのこと。このガイドラインには、クラウドを安全に利用するための情報がまとめられています。

参考 クラウドサービス利用のための情報セキュリティマネジメントガイドライン経済産業省

ガイドラインが定められた背景

ガイドラインが定められた背景には、クラウドサービスに関するセキュリティリスクの高まりがあります。

クラウドが定着してきた2000年~2010年ごろは、サイバー攻撃や予期せぬ障害を受けることが多く、データの漏えい・消滅やシステムの停止といったトラブルが相次いでいました。

こうした予期せぬ障害や災害からデータを守るため、クラウドの運用者や利用者が対応すべきことを国のガイドラインとして定めるようになったのです。

ガイドラインの内容

ガイドラインでは、情報セキュリティを確保するためにクラウドの管理者や利用者が行うべきことがまとめられています。ガイドラインに記載されている主なポイントは、次のとおりです。

  • クラウドサービスの構造
  • クラウドセキュリティとは
  • 情報セキュリティマネジメントについて
  • 情報セキュリティガバナンスについて
  • ネットワークのアクセス制御