部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは?
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世界的なIT企業や革新的なベンチャー企業が集まるアメリカ・シリコンバレーで、日頃から行われているのが1on1ミーティングです。近年、日本の有名企業が取り入れていることで大きな注目を集めています。
- 1on1ミーティングにおけるアジェンダとは?
- 1on1ミーティングで話すアジェンダとは?
- アジェンダの選び方と注意点
- 1on1ミーティングで話し合う7つのテーマ
などについて説明しながら、1on1における具体的なアジェンダ例を紹介しましょう。
目次
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1.1on1ミーティングにおけるアジェンダ

1on1ミーティングは、上司と部下が1対1で相互のコミュニケーションを高める対話をするもので、テーマは7つに分類されます。
- プライベートの相互理解
- 心身の健康チェック
- モチベーションアップ
- 業務・組織課題の改善
- 目標設定/評価
- 能力開発/キャリア支援
- 戦略・方針の伝達
上司からの一方的な会話ではなく、部下の悩みや不安に寄り添いながら信頼関係を築く時間です。部下の成長につながる7つのテーマで対話します。
しかし、ただ漫然とテーマを理解しているだけでは、双方にとって有意義なミーティングにはなりません。次回は「何を話すのか」「何に重点を置くか」などをお互いに事前共有した上で、1on1に臨む方がよいでしょう。
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1on1ミーティングとは? 目的や効果、やり方、話すことを簡単に
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ヤフーが導入したことでも注目され、現在では多くの企業が導入する...
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2.1on1ミーティングで話すべきアジェンダとは?

上司がいきなり「さあ気軽に話そう」と切り出したところで、そううまく対話は始まりません。事前にテーマを決めておいたほうが、対話はスムーズに運びます。テーマは、現時点の部下の思考や能力レベルに合わせて選ぶとよいでしょう。
まず最初のステージでは、信頼関係を築くためにプライベートの相互理解を深めるため、雑談から健康状態、業務への不安やチャレンジしたいことまで対話します。
そして信頼関係をつくりながら次のステージで、業務や組織の改善できる課題、実現したいキャリア、自身の強みなどを引き出すのです。
また、前回のミーティングで何を話して、どんなアドバイスをしたのか。信頼関係を深めていくためには、こうした内容をしっかり把握しておくことも重要です。部下の悩みを理解し、アドバイスしようとしている姿勢が部下に伝われば、信頼関係が強くなりエンゲージメント向上につながるでしょう。
しかし、実際には複数いる部下全員と話した内容を覚えておくのは、簡単ではありません。カオナビなら、部下の人材情報の把握はもちろん、面談で話した内容の管理も簡単。紙のメモやExcelファイルを探す無駄をなくします。
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3.アジェンダの選び方と注意点

1on1ミーティングは部下の能力を引き出し、部下の成長を支援することが目的です。部下が成長すれば、会社全体に高いパフォーマンスがもたらされるでしょう。それらを達成するための1on1ミーティングにおけるアジェンダの注意点は、以下のようなことです。
- 雑談だけで終わらせず、テーマを決めて問題点を共有する
- 業務の進捗の確認、プレッシャーをかけるような質問はしない
- テーマについてのゴールを設定しない。しかし対話の内容や課題は見失わず、ゴールへ導くよう意識する
部下が話しやすい環境をつくることがポイントです。困っていることや悩んでいることを共有し部下の成長をサポートします。
また、アジェンダを設定する際、面談の準備にかける時間や、面談1回あたりにかける所要時間にも注意が必要です。あまりに時間をかけすぎてしまうと、業務に支障をきたす可能性があります。
カオナビ人事用語集が行った調査では、面談の準備・実施に以下の時間をかけていることがわかりました。
【Q.面談準備にかける平均時間はどれくらいですか?】
・30分未満:31.3%
・30分~1時間未満:55.7%
・1~2時間未満:10.8%
・2時間以上:2.2%
【Q.評価面談1回あたりの所要時間はどれくらいですか?】
・15分未満:13.9%
・15以上30分未満:45.5%
・30以上45分未満:31.9%
・45以上60分未満:7.4%
・60分以上:1.2%
⇒カオナビ人事用語集が2025年に行った調査概要はこちら
個々の状況に合わせて面談とその準備に必要な時間は異なりますが、面談とその準備にかけている時間が上記のデータと大きく異なる場合、1on1の設計を見直してみてはいかがでしょうか。
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4.アジェンダ①プライベート相互理解
最初の1on1ミーティングでは、上司も部下も緊張しやすいです。そこでまずは難しく考えずに雑談から始めます。会話のきっかけに、今流行しているスイーツやドリンクなどを用意すると場も和みティータイムのような雰囲気になるでしょう。
そこから部下の好みや興味の話題へと進展するかもしれません。相手の興味や関心が分かることで話がしやすくなります。
そのまま1on1ミーティングを継続する中で、つらかったことや困っていること、人間関係で苦手なタイプや気が合うタイプなどを聞いていきます。雑談を通して上司と部下がお互いを理解し信頼を深めていけるよう、何でも話せる和やかな雰囲気づくりを心掛けましょう。
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5.アジェンダ②心身の健康チェック

1on1ミーティングは毎回さまざまなテーマで自由に対話を進めていきます。中でも心身のチェックはその都度ヒアリングしたいテーマでしょう。
- 最近疲れていないか
- 体調の変化を感じていないか
- 仕事を持ち帰っていないか
などをヒアリングすると、業務のボリュームが適切か否かの判断材料にもなります。
同僚との人間関係の悩み、家庭内での夫や妻としての役割、親としての役割に伴うストレスや悩みを抱えているケースも増えているのです。健康診断では分からない心身の健康チェックをしましょう。
心身の健康チェックは毎回確認したいテーマです。健康的に働ける環境を整えることでモチベーションもアップします。
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6.アジェンダ③モチベーションアップ

部下のモチベーションをアップさせる方法は2つあります。
- 日々の業務で気になる事柄に耳を傾け、具体的な内容を聞き出し、一緒に考えてモチベーションを下げる要因を取り除く方法
- 社内での評判、仕事への取り組む姿勢を褒めたり承認したりして、上司が見てくれているという信頼感を生みながらモチベーションを上げる方法
効果的にモチベーションアップを図るなら、部下の現状や性格を把握した上で、アドバイスすることが重要です。
カオナビならエニアグラム(性格診断)を利用して、一人ひとりの特性を理解。それぞれの個性に合わせた対応がしやすくなります。カオナビの詳細が分かる資料の無料ダウンロードは⇒ こちらから
7.アジェンダ④業務・組織課題の改善

緊急を要する業務は上司に相談しやすいですが、期限がないものについては相談するタイミングが見つからないものです。1on1ミーティングは、見落としがちな現状業務を把握する絶好の場といえるでしょう。
- 関わっている業務内容
- 業務の問題点
- 個人的な要望
- 上司へのリクエスト
- 現チームの課題
- 人間関係のトラブル
などの業務や組織の問題点に耳を傾け、現状業務の改善、組織改善を一緒に考えます。小さな問題でも、対話によって相互に気付くことやそこから学び、考える内容あるでしょう。
部下の目標に対する進捗が一覧で見られる人事評価システムとは? 詳細がわかる無料のPDFのダウンロードは⇒ こちらから
8.アジェンダ⑤目標設定/評価
カオナビ人事用語集が2025年に人事評価担当者向けに行った調査では、面談で人事担当者が主に以下の情報を参照することが分かりました。
【Q.面談で主に参照する情報は何ですか?】
・目標進捗(OKR/MBO):25.4%
・自己評価:23.2%
・定量KPI(売上・生産性等):21.0
・1on1記録・メモ:13.5%
・360度フィードバック:8.6%
・顧客/他部門からのフィードバック:6.4%
・コンピテンシー評価・ルーブリック:2.7%
⇒カオナビ人事用語集が2025年に行った調査概要はこちら
面談の際、OKRやMBOの進捗や定量KPIを参照することで、客観的な評価やこれからの目標設定が可能です。組織や部署全体の方向性を共有すると、納得のいく目標設定が実現できます。
また、自己評価を参照することで、本人の認識とまわりの評価のギャップを踏まえて面談することができます。
会社の目標やビジョンがしっかりと伝わっているかを知る機会にもなるでしょう。そのためにも1on1ミーティングは不可欠です。
その際、目標にしたいこと、目標を達成することで得られること、効率化できることなどもヒアリングするとよいでしょう。
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9.アジェンダ⑥能力開発/キャリア支援

能力開発、キャリア支援のテーマでは、業務を通して自己の気付きを見つけてもらいます。
- 自分の強みや弱み
- 自分の強みを生かせる部署や仕事
- 仕事のやりがい
- 将来的にやりたい仕事やキャリアの方向性
などをヒアリングして部下個人の能力開発のサポート、キャリア支援をしていきます。もし今後の目標や将来のビジョンなどが明確になかったら、今何を頑張っているのかを聞き出して、個性を活かした目標設定へのアドバイスをするとよいでしょう。
過去の面談記録をしっかり記録し、人材育成や目標達成に活用できる!
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10.アジェンダ⑦戦略・方針の伝達

1on1ミーティングでは常に部下が話しやすい雰囲気をつくることが大切です。戦略、方針の伝達をテーマにしたミーティングでは、広く知られるビジネスマナー「ほうれんそう」(部下が上司に報告、連絡、相談すること)を、上司が部下に行います。
たとえば、
- 会議の決定事項を報告する
- 結論に至った経緯、結論の背景にあるプロセスを連絡する
- 今後のアクションを相談する
- 上司からのメッセージを伝える
など。
会社の上層部で決定した戦略や方針を、タイミングよく分かりやすく部下に伝えることで、自ら考え行動する部下を育成するのです。
【調査概要】
- 調査概要:評価面談に関するアンケート調査
- 実施機関:2025年10月1日~2025年10月14日
- 調査対象:人事評価担当者
- 回答方法:Web上で人事評価についての質問項目に、選択・記述式で回答
- 有効回答数:323
【調査データの引用・転載に関して】
本調査データを外部メディアなどに引用・転載される場合は下記の利用条件を守ってご利用ください。
<利用条件>
1.情報の出典元として「カオナビ人事用語集」と明記してください。
2.ウェブサイトで使用する場合は、出典元として<https://www.kaonavi.jp/dictionary/>と明記してください。
【部下とのミーティングが大切なのはわかっているけれど……】
こんなお悩みをお持ちではないですか?
・なんとなく悩みを聞いてミーティングを終えている
・そもそもスケジュール管理が難しい
・部下の人数が多くて、前回なにを話したのか覚えていられない
・異動してきた部下の悩みやスキルなどを事前に知っておきたい
・課題と目標を共有できる質の高いミーティングにしたい
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