在職証明書とは? 見本、書き方、テンプレート、会社への依頼、作成方法について

履歴書に書いた職歴の証拠や年金などの情報が分からなくなったときの証明としても利用できるのが、「在職証明書」。あまり馴染みのない書類ですが、住宅ローンを組むときや子どもを預けるときなどさまざまなシーンで提出を求められます。

そんな在職証明書の書き方から申請の仕方までを作成のポイントとともにご紹介しましょう。

目次

1.在職証明書とは?(就業証明書/就労証明書/雇用証明書)

在職証明書とは企業に在職していること、または在職していたことを証明する書類のこと。各企業によって呼び名が異なり、「在籍証明書」「就業証明書」「就労証明書」「雇用証明書」「勤務証明書」などとさまざまです。

主に、在職または退職した企業の人事課から発行されます。用紙は、提出先から指定されたものを使用するのが通例です。

在職証明書の見本(転職活動の場合)

在職証明書に記載するべき基本的な項目は以下の通りです。

  • 氏名、性別、生年月日、現住所
  • 入社年月日
  • 職種、雇用形態、職級
  • 勤務時間、月勤務日数
  • 勤務地
  • 年収、給与月額

さらに、会社の捺印が必要になります。

在職証明書

在職証明書の見本(育児休業申請の場合)

多くは、転職時に提出する在職証明書の項目に加えて、

  • 産前産後休暇取得期間
  • 育児休業等の法律に基づく育児休業取得期間
  • 育児休業短縮の可否
  • 育児等による短縮勤務時間

といったことを記入する必要があります。見本は各自治体のホームページから確認できることもあるので、見てみるとよいでしょう。

「在職証明書」は、あなたがきちんと仕事をしていることを証明するもの。伝え漏れのないよう正確に詳細を記載しましょう

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2.在職証明書の提出が必要なケース

在職証明書は、下記のような状況で提出することがあります。

  1. 保育園・保育所・児童クラブ(学童)へ入園申請するとき
  2. 転職するとき
  3. 外国人労働者がビザを申請・更新するとき

他にも、賃貸契約の際、ローンの申し込みをする際、外国人労働者が在留資格を取得する際などにも提出する必要があります。

①保育園・保育所・児童クラブ(学童)へ入園申請するとき

働きながら子育てをしている親が未就学児を保育所や保育園に預ける際、申請書類として必要になるのが在職証明書。保育の必要性を審査する中で証明の一助になります。

すでに通園していても、毎年提出が必要です。また、自治体によって異なる1カ月の最低勤務時間を超えているかどうかも大切。さらに父母に加え、祖父母の書類も必要になる場合があります。

認可保育園だけ?認可外保育施設は在職証明書がいらない?

無認可保育園は、保護者が直接施設と契約を交わします。園によって必要な書類や選考過程も異なるので、保育が必要な理由を問われないこともあるため。空きがあれば在職証明書の提出をせずに入園が許可される場合もあるのです。

無認可保育園に関しては自治体によって見解が異なるので、直接相談をしてみましょう。

②転職するとき

転職の際に、転職先の企業から

  • 職務内容や経験、役職などを記載した履歴書の内容と照合
  • 具体的な学歴や経験などを考慮

などをするために、在職証明書の提出を求められることがあります。また、新卒採用の際も学生のアルバイト経験などを知る目的で提出を求められることも。アルバイト先でも在職証明書の発行は可能です。

なぜ公務員が転職するときに必要になるのか?

公募による公務員の中途採用で、受験資格として「一般企業に5年以上在職していた」といった条件付きで募集をする場合があります。

こうした条件を満たしているかの確認に加え、応募者の技量や資格などを選考の指針として利用するために在職証明書の提出を求められるのです。また、職歴の詳細を確認する方法としても活用されます。

③外国人労働者がビザを申請・更新するとき

在日外国人が、在留資格を取得する際にも、在職証明書が必要なことがあります。在留資格とは、活動類型資格と地位等類型資格の2つに分けられ、該当することが証明されれば、日本に在留することができるもの。

ただし、在職証明書の提出を必須としている国・地域は一部となっており、多くの国では必須書類ではありません。

在職証明書を提出する際には、何を求められているのかを理解し、必要な項目の記入漏れなどがないようにしましょう

3.在職証明書の記載事項とは?

在職証明書に記入する主な事項は以下の12項目です。

  1. 在職者(もしくは退職者)の氏名や性別
  2. 在職者の生年月日
  3. 在職者の住所
  4. 在職者を採用した年月日
  5. 雇用した期間
  6. 雇用した形態
  7. 仕事内容や役職、職場での地位など
  8. 就労形態
  9. 勤務日数や就労時間帯
  10. 勤務地
  11. 給与支給の総額や月ごとの給与
  12. 会社の捺印

在職時のデータで記載する

在職証明書に記載する内容は、現在の情報ではなく在職していた時の情報です。そのため、たとえば住所は在職時の住所になることもあり、在職証明書を請求された時の住所と異なる場合もあるかもしれません。

住所だけでなく、退職後に結婚などが理由で姓が変わったときなども注意が必要です。

個人情報の取り扱いに注意する

在職証明書は、これまでの職歴を証明する大切な文書であると同時に、詳細が細かく記載されている個人情報でもあります。情報漏えいのリスクには、気を付けましょう。

電話や郵送で依頼を受けた場合、すぐに受けることはしないで本人確認書類の写しを求めるなど、慎重に受け渡しをすることが必要です。

在職証明書を提出する際は、必要な項目の情報を漏れなく記載し、個人情報の漏えいにも注意が重要です

4.在職証明書の作り方(書式や文例)

在職証明書には、記載するべき基本的な項目はあるものの、提出先によって異なることがあるため、提出前に必ず記載事項を確認した上で作成してください。

転職前の会社に在職証明書を依頼する場合、担当者が内容を確認したうえで作成するため大変時間を要します。余裕を持って依頼することが重要です。

ひな形を利用すれば記入漏れがない

インターネット上には、無料でダウンロードできる在職証明書のテンプレートが多数あります。テンプレートには一般的に必要な項目が網羅されているので、記入漏れを防ぐことも可能です。提出先から指定項目がある場合、忘れないように反映しましょう。

記入例

実際に記入したものがこちらです。住所は、在職時のものを正確に記載し、会社側の証明箇所は、会社に依頼して記入してもらうことになります。在職中でも発行は可能ですので、人事課などの該当部署に相談してみましょう。

在職証明書(記入例)

在職証明書を作成するのが初めてでも、既存のフォームを使えば簡単!記入漏れもないのでぜひ利用しましょう

5.会社に在職証明書の発行を依頼する手順・流れ

在職証明書の提出が必要になったら、記載事項を確認してから提出期限の2週間前までに元勤務先(現勤務先)の人事担当に依頼をします。提出期限を過ぎると受け付けてもらえないこともあるので、気を付けましょう。

①提出先に必要事項を確認する

提出先は何らかの目的があって依頼してきているので、必要な記載項目を事前に確認してからの作成は鉄則です。決まったフォーマットがないことも多いので、二度手間になることを未然に防ぐ努力をしましょう。

②発行部門に問い合わせる

在職証明書の発行依頼先は、元もしくは現勤務先の人事・総務部門の担当になります。担当者には忙しい中対応してもらうので、あらかじめ伝える内容をメモして伝え忘れや間違いのないように心掛けることが大切です。

依頼内容

情報などを整理して在職証明書の準備が整ったら、元勤務先(現勤務先)の総務課や人事課に発行を依頼します。

伝える内容は、

  • 自分の名前や在職時の部署、退職日等
  • 発行が必要な理由
  • 用紙の送付方法、返信方法(郵送・持参など)
  • 返信希望日(提出期限と合わせて)
  • 必要な添付書類の有無

など。

③証明書の用紙を送る

依頼後は、依頼した先の指示を待ち、その通りに準備します。郵送する場合、添え状を付けたうえで切手を貼った返信先住所と宛名を記載した返信用封筒を同封して送りましょう。返信期限は2週間程度を目安にし、添え状にその旨をきちんと明記します。

なるべく元の勤務先の人事や総務の担当者に手間をかけないように配慮をして依頼しましょう

6.転職における在職証明書について

元の勤務先に対して、雇用期間や業務内容、職級、賃金、退職理由についての証明書を受け取ることができます。記入が必要な事項はあらかじめ提出先に確認をして元の勤務先に依頼しましょう。

在職証明書の使用目的

転職の際、採用する会社側が応募者の履歴書に書いてある内容と照合したい場合、また職務内容やこれまでの経験、役職などを詳細に知りたい場合、在職証明書の提出が求められます。

転職前はどんな仕事をどれくらいの期間していたか、賃金の額、元の勤務先での職級といった情報を、応募者の判断材料として利用するのです。

在職証明書と退職証明書の違い

「労働基準法第22条1項」に、退職後は退職者の請求に応じて「退職証明書」を発行する義務があると書かれており、拒否をすると労働基準法違反になります。この退職証明書の項目は在職証明書とほぼ同様なので、利用の際に「在職証明書」と書き換えて使うことも可能です。

さらに、休職期間や退職事由など、請求者が記載を希望していない事柄については記載が禁止されています。事前に伝えて転職活動に役立つ在職証明書を手に入れましょう。

在職証明書には請求権・発行義務がない

在職証明書に発行義務はありません。つまり、在職証明書は法律上定めのない証明書ですので、発行しても会社に何らかのリスクをもたらすことはありません。

賃金や退職理由を記載したくない場合には退職証明書?

事業主が、退職証明書で証明しなければいけないのは、

  • 雇用期間
  • 従事していた業務内容
  • 会社での役職、職級
  • 給与額
  • 退職理由

ただし、請求者が記載を希望していない場合、記載は禁止されています。たとえば、休職期間や退職理由などは記載しなくても問題ありません。

退職証明書は法律で発行が義務付けられているので、在職証明書が手に入らない場合、代用することもできます

7.保育園における就労証明書について

就労が理由で子どもを保育園に預ける際、必ず提出しなければならない書類の一つが「就労証明書」です。保育園利用には、「日中に保育が必要になる理由」が求められるので、これを証明するために必要になります。

在職証明書(就労証明書)の提出時期

現状、通園していても、毎年の決まった時期と退職時、転職時などに就労証明書の提出が求められます。毎年提出する時期は各自治体によって異なりますが、一般的に4月入園の際は11月頃、継続の際は1月頃に提出するのです。

最初は提出しても、継続となると忘れてしまうことも多いので、期限が近づいたら早めに取得しておきましょう。

就労証明書の様式の入手方法

保育園、市役所、区役所などで開催される説明会に参加した際、就労証明書が入った入園申し込み書類の一式をもらえるところも多いようです。

最近は、市役所や区役所のホームページから簡単にダウンロードすることもできます。遠方に住んでいる、説明会に参加できない、平日に取りに行くのが難しいというような方にはお勧めです。

就労証明書の書き方

基本、正社員として働いている場合は勤務先で就労証明書を記入してもらいます。書類作成を手間を考え、用紙をもらったら早めに会社へ提出しましょう。

パートやアルバイトの場合は、1カ月の勤務時間が条件になっているところも。条件を満たしていない場合はシフト調整が必要です。

会社員の場合:会社が記入する

就労証明書は会社に記入してもらいますが、部署名や代表者名がきちんと記入されているか、代表者印が押されているか、しっかり確認します。

申請してから発行にかかる期間は会社によって違いますので、提出期限をあらかじめ伝えて、ギリギリになってしまうことのないようにしましょう。

自営業の場合:自分で作る

自営業やフリーランスとして働いている場合は、自分で作成しなければなりません。基本項目に加え、事業者の名前、屋号、事業社員数、業務内容などの記入も忘れないようにしましょう。場合によって、地域民生委員の署名や捺印が必要になることもあります。

内容と記入例

保護者が記入するのは、

  • 利用予定園
  • 保護者氏名
  • 児童氏名
  • 生年月日
  • 事業主が記入するのは、
  • 証明日
  • 事業所所在地
  • 事業所名
  • 代表者名
  • 代表印
  • 電話番号
  • 就労者氏名
  • 就労形態
  • 仕事の内容
  • 1日の就労時間
  • 1カ月の就労日数
  • 事業主との関係
  • 就労年月日
  • 育児休業の期間
  • 勤務先または派遣先

自営業、フリーランスの場合、事業主の記入欄の他、就労開始年月、1カ月の平均収入、事業内容も書きます。

会社が就労証明書を記載してくれるとはいえ間違いがあることも。必ず提出前に、見直しをしておきましょう

8.在職証明書を自分で作るには?

在職証明書は、法的に指定された様式がある書類ではなく任意の証明書類になります。提出先から用紙が指定されている場合はその書式に従って必要事項を記入し、そうでない場合は、ウェブからダウンロードし、項目を任意に決めて記載しましょう。

一般的な共通記載事項を確認

項目の内容については、提出先から特別な要望がなければ、

  • 文書作成日
  • 会社名
  • 本人氏名
  • 証明の対象となる事項およびその期間

といった一般的な共通記載事項が記載しましょう。それであれば、書類として問題ありません。

提出先に対して必要事項を確認

提出先に指定のフォーマットがない場合でも、どのような項目を証明する必要があるのかを事前に確認せず提出してしまうと、差し戻しになってしまうことも。提出を求められたら、必要項目についての確認を忘れないようにしましょう。

在職証明書を自分で作らなければいけないケースの場合、提出先に必要項目を確認しましょう

9.手間のかかる証明書の作成時間を短縮する方法

各種証明書を作成するのは、大変な労力を要します。時期によって作成依頼が重なることもあり、かなりの負担になってしまうでしょう。そこで、少しの事前準備でいざというときに書類作成が格段に楽になる方法を2つご紹介します。

ポイント①人事情報をすぐに引き出せる環境を整備する

1つ目はすぐに従業員に関する情報が引き出せる環境を整えておくこと。そのためにも必要な情報を1箇所に集約し、さらにまとめられた情報を簡単に検索して出力できる環境にしておきましょう。

これにより依頼があった従業員を選択するだけで、書類の作成に必要な情報が簡単に引き出せます。

ポイント②転記やレイアウト調整に時間をかけない

2つ目は、情報の転記やレイアウトの調整に時間がかからない仕組みづくりをすること。
在職証明書や退職証明書を作成する際、多くの人事・総務担当者はWordファイルを使って作成するため、必要な人事情報を一つひとつ転記しなければなりません。

転記する際、崩れてしまいがちなレイアウトを調整する手間もあり、予想以上に時間がかかるのです。可能ならば、従業員と作成する証明書を選択すれば、自動的に必要な情報が転記されるような仕組みをつくりましょう。

思っている以上に、証明書の作成には時間を要するもの。効率を上げるには、日頃の備えが大切でしょう