【ブルーと比較】ホワイトカラーとは? 給料・業界/業種・転職・残業・過労死

ホワイトカラーとは、事務系の職種に就く労働者の総称のこと。ホワイトカラーのほかに、ブルーカラー、ゴールドカラー、メタルカラーなどがあります。

ここでは、

  • ホワイトカラーの意味
  • ホワイトカラーの特徴
  • ブルーカラーとの違い
  • ホワイトカラーエグゼンプションについて
  • グレーカラー、ゴールドカラー、メタルカラーについて

などを見ていきます。

目次

1.ホワイトカラー(White Collar)とは?

ホワイトカラーとは事務系の職種一般に就く労働者の総称。ホワイトカラーのカラー(collar)は、「襟」を意味する言葉です。事務系の職種に就く労働者が白い襟のシャツを着用することが多い点から、ホワイトカラーという言葉が生まれました。

ホワイトカラーに該当する業務は、

  • 企業の管理部門における企画業務
  • 総務部門での管理業務
  • 研究職などの専門的研究業務
  • OA機器を使った一般事務や営業事務などの事務的業務
  • 技術的業務
  • デパートなどの販売業務
  • 対人サービス業務

など。これらから、ホワイトカラーに共通する特徴は精神労働だと分かります。

ホワイトカラーは、事務系の職種一般に就く労働者の総称です。多くが白い襟のシャツを着用していることからこの名前がつきました

【評価の業務を「50%以下」に減らしませんか?】

評価の時期になると紙やExcelファイルの山で人事の方はうんざりしちゃいますよね……

実は、そんな評価業務を人事評価システム「カオナビ」に置き換えただけで、業務にかかる時間を50%以上、時間にして100時間以上も減らした実績が多数あるんです。

そのおかげで個々の従業員へフィードバックする時間が増え、納得度が上がり、評価の質が向上した、という声もいただいております。

今や1,500社以上もの企業が使っているシェアNo.1の人材管理システムなので、評価シートのテンプレートやサポートも充実しています。

【3分でわかる】人事評価システム「カオナビ」って?

2.ホワイトカラーの特徴

ホワイトカラーの特徴は、知的、あるいは技術的労働に従事している、事務系の労働に従事している、販売系の労働に従事しているという点。

これらは、生産性に直接関係のない労働や机上で職務を処理できることの多さから、身体的な被害を受ける労働災害の発生が少ないことも特徴の一つです。

しかし、業務の内容や量によっては精神的負担が大きくなることもあり、精神疾患や過労死などの発生につながる事例が見られます。

ホワイトカラーの特徴は、知的、技術的、事務的、販売的な業務で、生産性に直接関係のない職種が多い点です

3.ブルーカラー(Blue Collar)とは?

ブルーカラーとは企業に雇用される賃金労働者の中でも物の生産に直接関わるような肉体労働に従事する労働者のこと。

業種としては、

  • 建設業
  • 製造業
  • 鉱業
  • 農林水産業

などがあり、生産工程や現場作業というような現場に就く労働者を一般的にブルーカラーと呼びます。

ブルーカラーの仕事(業種・職種の具体例)

ブルーカラーは、直接生産工程や現場作業に従事している労働者のこと。携わる業種は、

  • 建設業
  • 製造業
  • 鉱業
  • 農林水産業

などです。

職種は、

  • 土木
  • 建築関係
  • 組み立て作業員
  • 溶接工
  • 旋盤工
  • 塗装工
  • 整備工、修理工などのメカニックエンジニア
  • ビルメンテナンス
  • 警備員
  • 運送会社やタクシー会社などのドライバー
  • 農作業従事者
  • 漁師

など。ホワイトカラーと比較すると、ブルーカラーは現場で実際に自分の体と技術を使って作業に当たる職種だと分かります。

ブルーカラーの3K職場(3D)とは?

ブルーカラーは、労働環境や作業内容の面から、3K、もしくは3Dの職場といわれることが多いです。

3Kとは、

  • きつい (Kitsui)
  • 汚い (Kitanai)
  • 危険 (Kiken)

英語では「Dirty, Dangerous and Demeaning」と呼ばれることから、頭文字を取って3Dと略されることもあります。

ブルーカラーは、建設業、製造業、鉱業、農林水産業などで現場作業に従事する労働者の総称として使われています

4.ホワイトカラーとブルーカラーの比較・違い

ホワイトカラーとブルーカラーを比較すると、3つの特徴があると分かります。

  1. 大企業の高卒初任給はブルーカラーのほうが高い
  2. 中小企業の高卒初任給はホワイトカラーのほうが高い
  3. ブルーカラーは転職しやすい

①大企業の高卒初任給はブルーカラーのほうが高い

2017年3月卒を対象に日本経済団体連合会が行った「新規学卒者決定初任給調査結果」を見てみましょう。この調査は主に、大企業の初任給がまとめられています。

一般的にホワイトカラーは高給だといわれていますが、高卒初任給を比較した場合、大企業においては、ブルーカラーのほうが初任給が高いと分かります。

②中小企業の高卒初任給はホワイトカラーのほうが高い

東京都産業労働局による調査『中小企業の賃金事情(平成29年版)』の中にある高校卒20歳の賃金を見てみると、

  • 事務18万5,535円
  • 生産18万2,074円

と、ホワイトカラーの事務が3,461円高くなっているのです。

60歳で比較すると、

  • 事務38万7,605円
  • 生産38万3,845円

となりました。この結果を見るとホワイトカラーの事務が3,760円高くなっています。高校卒で比較した場合、どの年代でも事務が生産より少し高い賃金であると分かりました。

③ブルーカラーは転職しやすい

ホワイトカラーの仕事は、現在の職場内のみで評価されるため、他の企業や職場では通用しないことも多いです。それによって転職が難しいケースがあります。

一方、ブルーカラーが持っている現場スキルは他の企業や職場でも通用するどころか、経験を積むことでそれが高く評価されます。そのため転職しやすいとされているのです。

またブルーカラーの職種は、製造業や建設業などを中心に深刻な人手不足状態が続いており、外国人労働者の受け入れや高額給与の保証といった改革も行われています。ホワイトカラーと比較すると、ブルーカラーのほうが、転職先を比較的容易に確保できるのです。

ホワイトカラーは高給で安定している職種と思われていましたが、現代はそうとも言い切れないことが分かります

5.グレーカラーとは?|コンピューター関連技術職など

ホワイトでもブルーでもない、グレーカラーという言葉が誕生しています。グレーカラーとはコンピューター関連技術職などを指す言葉のこと。

グレーカラーが誕生した背景は、サービス業中心の産業構造への変化によりホワイトカラーやブルーカラーといった範囲が不明瞭になってきたことにあります。

グレーカラーの2種類の意味

グレーカラーには、2つの意味があります。

  1. ホワイトカラーとブルーカラーの持つ両方の性質を兼ね備えている
  2. ホワイトカラーとブルーカラーのどちらにも分類することが難しい

両方の意味を兼ね備えている例では、

  • 専門教育を受けている熟練技術者
  • 工場の生産管理者
  • などが挙げられ、分類が難しいという例では、
  • 保安職業従事者
  • 運送業などサービス業全般

が挙げられます。全般的に第三次産業は分類が難しいためにブルーカラーと呼ばれているものが多いです。

デジタル土方(エンジニアやプログラマー)

デジタル土方という言葉をご存じでしょうか?

これは、

  • システムエンジニア
  • カスタマーエンジニア
  • プログラマー

など情報技術産業で働く人の俗称です。デジタル土方はホワイトカラーに分類できるように思えます。

しかし、

  • 仕事のスケールやコストが人月計算による日数と必要人数を掛け合わせる単純な数式で算出されている
  • 情報技術業界そのものが、ITゼネコンといった元請企業が下請企業を支配している構造
  • 仕事と仕事に対する成果や責任を丸投げしやすい構造の産業
  • 建設・土木業界に似ている多層式、労働集約型の体質
  • 肉体的にも精神的にも負担の大きい苛酷な環境で長時間労働している

などの点から、ブルーカラーと見なす人も少なくありません。

IT業界の新3K職場とは?

IT業界は、新3K職場と呼ばれています。新3Kに明確な定義はありませんが、

  • きつい
  • 帰れない
  • 給料が安い

といった言葉を指しています。

2007年に開催された情報処理推進機構によるITフォーラムにて、IT業界に対して学生が持つイメージが明らかにされたのですが、その中に「きつい、帰れない、給料が安い」の他、

  • 休暇が取れない
  • 結婚ができない
  • 子どもがつくれない

といったネガティブイメージが多くあったのです。

グレーカラーには、IT関連の技術職などがあります。新3Kと呼ばれ、ネガティブなイメージが多いようです

6.ホワイトカラーを取り巻く社会問題

ホワイトカラーを取り巻く社会問題として、業務の標準化が遅れている、業務量や責任の偏重、精神的な負担の多さなどが挙げられます。

心的負担の大きさから精神疾患や過労死などが新たに社会問題化している現代。しかしその原因が業務に起因したものかどうかの判断がホワイトカラーでは非常に難しいのです。これらも、ホワイトカラーの抱える大きな問題点になっています。

半数以上が仕事にストレスを感じている

厚生労働省が発表している「平成29年版過労死等防止対策白書」によると、働いている日本人のうち半数以上に該当する55.7%もの人が、「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じている」と回答しているのです。

長時間労働と過労死

過労とは、慢性的な疲労がたまり、極限状態に陥った状態のこと。平成26年11月1日に、「過労死等防止対策推進法」が制定されたことからも分かるとおり、現在の日本社会では、「過労死」に象徴されるように、過労が原因となっている問題が深刻化しています。

平成29年度に厚生労働省が発行した「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」では、

  • 過労による脳・心臓疾患またはそれに基づく死亡を原因とする労災補償請求件数が840件
  • 過労による精神障害またはそれに基づく自殺を原因とする労災補償請求件数が1732件

となっており、これらの数字は年々増加する傾向にあります。

労働者の半数以上となる55.7%もの人が仕事にストレスを感じており、長時間労働や過労死が社会問題化しています

7.ホワイトカラーのメンタルヘルス|精神障害やメンタル不全

業種により若干の違いはあるものの、ホワイトカラーには長時間労働が原因となっている精神疾患の多さが際立ちます。ホワイトカラーのメンタルヘルスについて、真剣に取り組んでいかなければならない時代が来ていることが分かるでしょう。

精神疾患の数

平成28年度報告書(医学面の調査研究全体版)では、過労死等事案の分析結果を紹介しています。これによると、全体では業務による心理的負荷として、

  • 長時間労働関連が46%
  • 事故・災害関連が30%
  • 対人関連が21%

という結果が出ています。

自殺に絞って見ると、

  • 長時間労働関連が70.5%
  • 情報通信業では95.5%

という結果が出ました。

発症年齢は、

  • 男性:30~39歳
  • 女性:~39歳

が最多で、自殺者は、

  • 男性が40~49歳
  • 女性は29歳以下

が最多となりました。

この結果から、

  • 情報通信業で過労死が際立っている
  • 働き盛りの世代に過労死が多い

ことが分かります。

IT企業でのうつ病による自殺者数

平成28年度報告書(医学面の調査研究全体版)では、過労死等事案の分析結果を紹介しています。

IT企業でのうつ病による自殺者数を見てみると、

  • 情報通信業で、精神障害による労災認定事案数及び労災認定された自殺事案数(雇用者 100 万人当たり)の比率が高い
  • この傾向は 特に29 歳以下で顕著となり、30 歳代、女性の比率も高い傾向にある
  • 精神障害の疾患として、58%が「うつ病エピソード」をあげている
  • 業務による心理的負荷は、特別な出来事や極度の長時間労働が8件、恒常的な長時間労働が 20 件

情報通信業の過労死や精神疾患の多さが際立っています。ホワイトカラーのメンタルヘルスについて真剣に取り組まなければなりません

8.ホワイトカラーエグゼンプション(頭脳労働者脱時間給制度)とは?

ホワイトカラーエグゼンプション(頭脳労働者脱時間給制度)とは現場作業者や製造業従事者といった職種以外のホワイトカラーと呼ばれる労働者の一部に対して労働法上の規制を緩和する、労働法の適用を免除すること

高度プロフェッショナル制度(働き方改革)

働き方改革で議論、注目されている高度プロフェッショナル制度は、ホワイトカラーエグゼンプションとも呼ばれています。

高度プロフェッショナル制度の対象となる職種にとっては規制緩和によって今までより不利な労働条件になる場合もあるようです。そのため「残業代ゼロ法案」「定額働かせ放題」などと揶揄されることもあります。

高度プロフェッショナル制度とは? 裁量労働制と何が違う?【働き方改革】
高度プロフェッショナル制度は、働き方改革の中でも注目を集めている制度。新聞紙面やインターネット上にも、特定された高度な専門的業務に関する新しい働き方として多く登場しています。 高度プロフェッショナル制...

メリット:長時間労働の改善

高度プロフェッショナル制度のメリットは、長時間労働の削減。高度プロフェッショナル制度とは、労働の対価としての賃金を、「時間」(量)ではなく「成果」(質)で評価し、決定する制度のこと。

自分の能力をフルに発揮して、労働時間を短縮して一定の成果を挙げることができれば、当該労働者にとって長時間労働の改善が見込まれます。

対象労働者・対象業務

対象職種で就労すると、高度プロフェッショナル制度の対象労働者となります。

高度プロフェッショナル制度の対象業務は、

  • 金融商品の開発
  • 金融商品ディーラー
  • 企業や市場の解析(アナリスト業務)
  • コンサルタント
  • 研究開発

なお収入要件は、年収が1,075万円以上です。

ホワイトカラーに関する制度に、頭脳労働者脱時間給制度、高度プロフェッショナル制度などがあります

9.ホワイトカラーの歴史

20世紀半ばから進んだ高度産業化や高学歴化などがホワイトカラーの歴史を語る上で、ターニングポイントとなる事柄です。ここでは、ホワイトカラーに絞って、その歴史を見ていきましょう。

高度産業化による第三次産業の発展

高度産業化が進んだ20世紀半ば、ホワイトカラーの質が多様化し、数も増えました。その変化は先進国で特に顕著で、ホワイトカラーがブルーカラーの数を上回っていったのです。

背景にあるのは、

  • 組織の大規模化、官僚制化により、管理部門スタッフが急増
  • 大量消費社会に適用した広告宣伝、流通、販売職の急増
  • 行政や社会保険といった公共サービスの肥大化
  • 情報技術の進化に伴う第三次産業の発展

高学歴化・賃金水準の平準化による「サラリーマン(会社員)」の普及

1970年代を過ぎると、職場にコンピューターが普及し、ITなどの技術革新がもたらされます。労働の機械化やコンピューターによる自動化が進むことで、ホワイトカラーの仕事は事務機器操作を中心としたOA事務であることが当たり前になりました。

また、ブルーカラーも、肉体労働に特化していた状況から監督労働へと労働の質を変えていったため、ホワイトカラーとブルーカラーの境界線が徐々に薄れていったのです。

階級意識の縮小

さらに、20世紀前半までに存在したホワイトカラーとブルーカラーの違いとして顕著であった学歴や賃金、報酬、昇進の可能性といった階級意識が、高学歴化や賃金水準の平準化によって、大きく縮小。

さらにホワイトカラーやブルーカラーといった区別をしないサラリーマンや会社員という呼び名も広く社会に浸透していきました。

現代では、サービス産業の発展などからさらにホワイトカラーとブルーカラーの範囲が曖昧になりつつあります。

経済の高度産業化に始まったホワイトカラーですが、現代ではサービス産業の増加によってその範囲が曖昧になってきています

10.ゴールドカラーとは?|誰にも使われない人

ロバート・E・ケリーの著書「The Gold-Collar Worker」の中で定義されている新しい言葉、それがゴールドカラーです。

ゴールドカラーとは企業と雇用関係を結んでいる場合でも組織に依存、従属しない、高い専門能力やマネジメント能力を持つ、能力を主体的に生かしてキャリアの形成を自ら図るといった知的労働者のこと。

ゴールドカラーとは、組織に依存せず自らの能力を主体的に生かしてキャリアを形成していく知的ワーカーのことです

11.メタルカラーとは?|AI・ロボット

ソフトバンクグループのトップである孫正義が予測したのが、メタルカラーです。彼は、「30年後にブルーカラーの仕事はメタルカラーになるだろう」と予想します。

メタルカラーとはAI、すなわち人工知能が搭載されたスマートロボットのことで、ブルーカラーの仕事はすべてメタルカラーが取って代わると話しているのです。

世界規模で人工知能の開発競争が激化している点を考えると、メタルカラーの台頭は近いともいえるでしょう。

ホワイトカラー、ブルーカラー、ゴールドカラー以外に、人工知能によるメタルカラーが誕生する日も近いかもしれません