チームビルディングとは? 目的、方法、効果、タックマンモデルについて【チームビルディングに効果的なゲーム形式の研修】

チームビルディングとは、組織開発の方法の一つ。チームのコミュニケーションを円滑にしたり、チームメンバーの役割分担を明確化したりすることで、チームの目標達成に向けて組織に一体感が生まれると注目されています。

  • チームビルディングの目的や方法
  • その効果やタックマンモデル
  • チームビルディングに効果的なゲーム形式の研修

などを紹介していきましょう。

1.チームビルディングとは?

チームビルディングとは組織のパフォーマンス向上を図るための活動を意味する言葉です。組織を開発する方法の一つとして、広く認知されるようになりました。チームビルディングには、4つのアプローチがあります。

  1. 目標の調整
  2. 効果的な関係の構築
  3. メンバーそれぞれの曖昧な役割の低減
  4. チームが抱える問題に対する解決策の発見

これらアプローチを通して、

  • チーム自体が目的や役割を認識
  • 目標達成に向けてメンバー同士がサポートし合う
  • 問題を解決できる組織を構築

それがチームビルディングなのです。

チームとは?

チームビルディングで用いられているチームとは、共通の目標や目的、またそれらを達成するための手段や進捗を共にしているグループ組織のこと。

チーム内では目標や目的、手段や進捗を共有しながら、それぞれのメンバーが持つ、

  • 能力
  • 技術
  • 特性
  • 資格

などを生かした役割を担う状態が多いです。

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2.チームビルディングの目的

チームビルディングとは、各々のメンバーが自分の能力を発揮しつつ、組織として目標を達成するための組織開発のこと。目的は2つあります。

  1. チームパフォーマンスの向上
  2. チームメンバーの関係を強化

①チームパフォーマンスの向上

チームビルディングは、チームのパフォーマンス向上に大きな影響を及ぼします。チームビルディングによるチームとしての目標設定やメンバーの一人ひとりの役割の明確化は、

  • メンバーの業務のプロセス
  • メンバーの感情や認知
  • メンバー同士の結束や信頼

を生み出すのです。個々の役割が明確になり、相互作用が生み出された結果、組織としてのパフォーマンスが大幅に向上します。このように、チームビルディングはパフォーマンスに悩む組織の問題を解決する目的を担っているのです。

②チームメンバーの関係を強化

チームビルディングのもう一つの目的は、チームメンバーの関係強化です。

メンバーそれぞれが幸福感を持って仕事を進められれば、組織の可能性も大きく広がるでしょう。そのためには、メンバー間でのコミュニケーションの強化が欠かせません。

そのため、チームビルディングによって、職場内で気軽に話せるフレンドリーな人間関係や職場環境を構築するのです。

3.チームビルディングの5ステップ・タックマンモデルとは?

「タックマンモデル」とは、心理学者であるタックマンが提唱したモデルのこと。タックマンによるチームビルディングでは、チームを形成しただけでは正常に機能することはないとされています。

  1. 形成期
  2. 混乱期
  3. 統一期
  4. 機能期
  5. 散会期

といった5つの段階を経て、期待通りに機能するようになるとタックマンは説いているのです。

タックマンモデルの5段階

タックマンモデルの5段階は、それぞれ特徴があります。各段階における特徴を解説しましょう。

  1. 形成期
  2. 混乱期
  3. 統一期
  4. 機能期
  5. 散会期

①形成期

タックマンモデルの最初の段階は、形成期(Forming)です。

形成期で、チームが形成されるのですが、まだチームは出来たてのためお互いが本音を隠しており、緊張感を持っています

場合によっては和気あいあいとした雰囲気が醸し出されることも。しかし、チームとして全員が同様の価値観を共有しているかどうかは不明な状況です。

②混乱期

形成期の次は、混乱期(Storming)です。

混乱期は仕事を始めてすぐの時期で、メンバー同士の主義や主張など、意見が激しくぶつかり合います。メンバーの意識や関心は、チームの目的や目標ではなくお互いの行動や考え方、たとえば資料の作り方や会議での発言などに向いている状況です。

③統一期

混乱期の次は、統一期(Norming)。

混乱期で膿を出し切った組織はメンバー同士の行動や思考の特性を容認するだけでなく、チームとしての目標を共有しつつ、一定のルールの下でまとまった状態になります。

このとき、組織としてのまとまりだけでなく、メンバー一人ひとりの個性が存分に発揮できる状況だとよりよいでしょう。

④機能期

統一期の次は、機能期(Performing)です。

機能期ではリーダーの指示がなくても自律したアクションが取れるようになります。蓄積した成功体験が生かされ、チームとしての成果も出るようになるのです。

⑤散会期

機能期の次に待っているのは、散会期(Adjourning)です。

メンバー同士がそれぞれの時間的な制約やビジネス状況の変化、目的達成などを理由にして、相互関係を終結させた状態になります。

4.チームビルディングの方法・手法

チームビルディングには4つの項目があります。項目ごとに解説しましょう。

  1. 目標を設定する
  2. 役割を明確にする
  3. 問題を解決する
  4. 対人関係

①目標を設定する

1つ目は、個人と組織の両方について明確な目標を設定すること。

そして、モチベーションを強化させながら一人ひとりのオーナーシップ感覚を養うため、目標の重要性を強調するのです。さらに、目標に対する成功、失敗の定義、目標達成のための具体的な行動をチームメンバーで検討します。

最後に、検討された成功パターンや成果物から目標に対する進捗度を測定するのです。

②役割を明確にする

次は、役割の明確化。メンバー一人ひとりの役割や義務を相互に理解し重視することで、

  • 目標達成のためそれぞれ何ができるのか
  • 何をするべきなのか

集中できるようにします。役割が明確になれば、チーム内での自らのポジショニングを的確につかめますので、チーム内で個々の活動に対する価値が強調できるでしょう。

③問題を解決する

3つ目は、問題解決です。

チーム内で勃発した問題、課題を特定し、メンバーで協力して解決の糸口を模索します。

  • コミュニケーションを通した組織構造の活性化
  • ピンチをチャンスに変える発想の転換
  • 問題点の本質を探る中で養われる批判的思考

などが自然と強化できるでしょう。

④対人関係

最後は、対人関係。チームで目標に向かう中、

  • 相互にサポート
  • 高度で軽快なコミュニケーションを取る
  • 情報を共有する

といったチームワークにおけるスキルやノウハウを蓄積できるのです。その際、オープンなコミュニケーション開発のため、進行役が会話のガイドを担います。

5.チームビルディングの効果

チームビルディングの効果は、科学的に実証されています。

  • チームの目標設定やメンバーの役割の明確化によって、メンバーのモチベーションやパフォーマンスの向上が実現
  • 仲間との信頼や結束感、円滑なコミュニケーションが増す
  • チームとしてイノベーションを起こせるまでに組織改革を進めることが可能
  • 困難と思われていた課題に対してもチーム一丸となってチャレンジでき、目標を達成できる

といったものです。

6.チームビルディングを行うゲームを使った研修例

チームビルディングを行うゲームを使った研修の事例があります。3つのゲームについて、

  • ルール
  • あらかじめ準備しておくもの
  • 狙い・効果

などを解説しましょう。

①ヘリウムリング

  • 時間:5分
  • 参加者数:1チーム6~10名
  • 準備するもの:1チームにつきフラフープ1つ
  • 狙い・効果:全員でフラフープに指をくっつける意識を共有できるだけでなく、フラフープを下げる行動からリーダーの声掛けやサブリーダーの状況把握など、チーム内で自然と全員が共有できるルールが構築される

続いてルールです。まず全員でフラフープを囲み、それぞれの利き手人差し指の第一関節の上にフラフープを乗せます。適度な高さでフラフープを保ったら、全員の人差し指第一関節からフラフープを離さず、フラフープを下げていくのです。

フラフープを制限時間内に地面に付けることができたら終了となります。もし失敗した場合は最初の高さまで戻してリトライするのです。

②スカベンジャーハント

  • 時間:3~4.5時間
  • 参加者数:8~400名
  • 準備するもの:カメラ
  • 狙い・効果:メンバー同士の親睦を深めながら、チームとして一つの課題に取り組み、チームの一体感を生み出すこと、お互いの強みや弱みを知ることで、チーム内での役割分担について考えるきっかけをつくること

続いてルールです。指定されたエリアを回って、決められた時間内に課題に沿った写真を撮影します。それから、「うまくいった点」「いかなかった点」を振り返り、今度はリフレクションを生かしてて難易度を上げた課題に取り組むのです。

最終結果は順位発表されます。そして全体を振り返り、今後のチームワークについて内容を落とし込むのです。

③マインフィールド

  • 時間:15~30分
  • 参加者数:7~15人くらいまで
  • 準備するもの:ボールや三角コーン、ぬいぐるみなど障害物になりそうなものと、目隠しにできるもの
  • 狙い・効果:目隠しにより視覚的な情報を仲間に頼るためメンバーへの信頼関係を構築、仲間に的確な指示ができる、チームコミュニケーションの向上

続いてルールです。用意した障害物を配置し、障害物地帯をつくります。その後、2人1組になり、1人が目隠しをして、もう1人は指示役となるのです。

目隠しをした人は、指示役の案内に従って障害物に触れることのないよう障害物地帯を通過します。早くゴールにたどり着いたチームが勝ちです。指示については、

  1. 一緒に障害物地帯に入ってよい
  2. 障害物地帯外からの指示のみ可能
  3. ゴール地点からの声掛けのみ可能

と3つのバージョンがあります。

研修を紹介している記事へのリンク

7.ゲームを使ったチームビルディング研修を提供している企業

 

ゲームを使ったチームビルディング研修を提供している企業があります。

  1. 株式会社IKUSA
  2. 株式会社ハートクエイク

2社のユニークな研修をご紹介しましょう。

①IKUSA

IKUSAは、大規模な屋外リアルアクティビティを提供している企業です。年齢や性別、国籍を問わず楽しめる多世代交流アクティビティは、ココロとカラダを同時に動かす楽しいチームビルディングとして注目されています。

特徴

株式会社IKUSAが提供しているのは、屋外でカラダを動かすリアルアクティビティで、数十名から数百名の規模まで対応できます。

アクティビティは、スポンジの刀を使って相手の腕についたボール(命)を落とし合うという「リアル合戦」スタイルのチャンバラです。ココロとカラダを同時に動かしながら戦略的立案やPÐCAといったビジネスの基本姿勢を楽しく追求できるのです。

ゲーム例

「チャンバラ合戦-戦IKUSA-」は、戦国運動会と呼ばれており、戦場の絆を体験しながら、ココロとカラダを使ってリアル合戦を繰り広げます。

当たっても痛くないスポンジの刀を用い、相手の腕に磁石でくっついているボールを切り落としてチームの勝敗を決めていくのです。

勝つためにはチームワークや戦略が不可欠ですが、体力や知力による有利不利が少ない老若男女国籍不問のダイバーシティを体現している部分も。勝っても負けても楽しくチームで共有体験できます。

また、日本文化であるチャンバラを楽しみながら大将を中心として、

  • P(軍議)
  • D(合戦)
  • C(反省)
  • A(軍議)

サイクルをまわす高速な組織行動を体感できるのです。

②ハートクエイク

ハートクエイクは、

  • ビジネスゲームを活用した職場のメンタルヘルス研修
  • 会計・財務基礎研修
  • 採用選考研修
  • 講師の派遣や研修で使用する用品のレンタル

などを行う企業です。

特徴

ハートクエイクは、カードやボードゲームなどを利用して、

  • 採用
  • 財務
  • コンセンサス
  • コミュニケーション

などさまざまなビジネスシーンを疑似体験し、チームビルディングだけでなくプラスαの要素を学べるビジネスゲームを提供しているのです。屋内中心で開催でき、数名の小規模から数十名といった中規模に対応できます。

ゲーム例

チームワークを高めるビジネスゲーム研修「THE商社」を紹介しましょう。

1チーム3~6名で構成したチーム戦で行います。各チームに配られたビジネスカードと資源カードと資金の3つを組み合わせて新規事業を立ち上げ、企業規模を拡大させていくのです。

他チームとの交渉で必要なカードを手に入れ、より多くの新規事業を立ち上げて利益を確保できれば勝利となります。

  • 計画タイム
  • 行動タイム
  • 決算タイム

が設けられるため戦略立案や役割分担を通して自らが組織運営を実体験できるだけでなく、コミュニケーションの活性化や自分の強みや弱みといった部分への気付きも促せるのです。

もう1つは「マシュマロチャレンジ」。4人1組でチームを組み、乾パスタや紐、マシュマロを使って自立可能なタワーを組み立て、最も高いタワーを作ったチームが勝利するのです。共通の目的に対して試行錯誤や役割分担を行うため、一体感が味わえます。