配置転換とは? 意味のある/ない配置転換とは?場合によっては司法による違法判断も

長期雇用慣行を前提とした日本企業だけでなく、優秀な人材の囲い込みや育成を狙うベンチャー企業や米系企業でも、積極的な配置転換が行われていることがあります。

「組織のマネジメントとしては、戦略の実行に直接影響する人事配置が最重要」(伊丹・加護野)という考え方が再認識される中で、何をもって配置を決めるのか、その配置の理由をきちんと説明出来るかが、経営側および従業員側からも問われるようになってきました。「人事(配置決定)はブラックボックス」であることは、もはや許されない状況にあると言えます。

配置転換とは?

配置転換(略:配転)は一般的に、人事異動の中でも企業内(同一使用者の下)で職務内容や職種、勤務地等が変更されるもので、昇進・昇降格・降職、役職任用や解任といった職位の変化を伴わない横異動を表します。ただしそれほど厳密に定義されているものではなく、人事異動とほぼ同ニュアンスで使われるケースも多くみられます。配置転換は、事業計画に基づく人員計画により定期的に実施されるほか、組織内外の状況変化に応じ適時行われます。

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配置転換を行う理由と目的

配置転換を行う主な理由と目的は、適材適所に加え、従業員に様々な経験を積ませることで、組織も本人も気づいていなかった適性を発見することが出来たり、社内の人的ネットワークが発達し、組織内の協働が促進されるという、人材育成や組織活性化といった観点での効果が期待できるとされています。

しかし一方で、配置転換を命じられた従業員側も、「自身の専門性を育てられない」といったキャリア形成上の悩みや、勤務地変更などによるプライベートの負担(介護や保育園問題など)といった、本人にとっては深刻な問題を抱えることもあります。

こうした状況が何らかの理由で見過ごされると、従業員および周囲(チーム)のパフォーマンス低下や、従業員による配置転換拒否や離職といったトラブルへと発展するリスクが生まれます。

違法(無効)とされる配置転換とは?

原則として配置転換は人事権を持つ経営側の命令がほぼ絶対となります。通常、企業では配置転換を含む人事異動に関する何らかの規定が置かれ、基本的にはそれに沿った運用がなされていますが、それらの規定自体や運用次第によっては裁判で違法・無効と判断される場合もあり、注意が必要です。

配置転換も含めた人事異動に関する法的ルールは、国籍・社会的身分や身上による差別の禁止(労働基準法)、性別による差別の禁止(男女雇用機会均等法)、不当労働行為の禁止(労働組合法)等が僅かに存在するだけです。しかし、過去に裁判で無効判決が言い渡されたケースがあり、それによれば、

・業務上必要性のない異動
・不当な動機や目的に基づく異動
・従業員側に程度を著しく超えた不利益(減収となるような給与減額等)が発生する異動

などが無効であると判断されています。

配置転換は本当に人材育成につながっているのか?

「配置転換をはじめとする人事異動の大きな目的の一つは、人材育成である」-人事に携わったことがある人なら、必ず目にするフレーズです。複数の職場を経験することで、スキルが獲得され、視野が拡大する…当たり前のように口にされていますが、配置転換、つまり複数の職場を経験することがどのように従業員の能力形成に役立っているか、客観的な根拠をもって説明することは出来るのでしょうか。

配置転換と人材育成の因果関係は実証されていない

実は、職場での経験と業務能力の向上との因果関係は、実証的に完全に解明されているわけではなく、研究途上にあるといえます。

ただし、職場における「経験からの学習」が、企業内の人材育成にどのような役割を果たすものか、1980年代以降様々な研究が進められてきました。もっとも早期に「経験」に注目した学者らの研究によると、「大人の学びの70%以上が経験によって説明され、さらにその経験の70%は挑戦的な課題によって、20%は他者の影響によって、10%はプログラムによって構成される(McCall et al. 1988, Morrison & Brantner 1992)」 ということです。

この指摘から、日本企業における人材育成の根幹をなしてきた、職場での実務経験を通じてのトレーニングOJT(On-the-Job Training)と配置転換の組み合わせは、学びに必要とされる様々な「経験」や「他者の影響」を付与する仕組みとして機能してきたことが想定されます。

配置転換を人材育成施策として機能させるために

もしも配置転換が人材育成に十分に繋がっていないとすれば、配置転換のデメリットばかりを受け入れ、十分なリターンを得られていないことになってしまいます。

配置転換による人事育成の意図があるならば、その意図を実現するような経験の場を選定し、挑戦や内省の機会を適切に提供するなどのサポートを行う仕組みが必要だと考えられます。加えて、配置転換の効果を検証することは不可欠でしょう。

自身の企業の配置転換が行き当たりばったりとなっていないか、人材育成につなげる仕組みは十分か、配置転換を効果的かつ効率的に行うためにはどんなリソースが必要か、今一度検討する必要があると言えます。

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