クオータ制とは? 女性の積極登用の制度解説! 逆差別、メリット・デメリット

議員や会社役員などの女性の割合を、あらかじめ一定数に定めて積極的に起用する制度のことをクオータ制といいます。女性の社会進出を後押しするだけではなく、男女ともに働きやすい社会をつくるきっかけにもなっています。

クオータ制とは?クオータ制と女性

クオータ制とは、政治において議員候補者の一定数を、女性と定める制度のことです。議員や会社役員に、一定数の女性を確保したい際に、あらかじめ割り当てを行います。

クオータ制の発祥地で知られるノルウェーでは、法制化によって一般企業にもクオータ制を導入し、女性の社会進出が大きく進んだことで知られています。安倍政権では、2020年までに国会議員や民間企業の管理職の女性の割合を、30%以上にする目標を掲げています。

また、それに伴い「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」を閣議決定し、平成28年10月から、制度が開始されることが決まっています。


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クオータ制のメリット

日本は世界的にみても、女性議員比率が低いとされており、列国議会同盟(IPC)の調査によると、2014年の女性議員比率は世界平均が22.3%なのに対し、日本は約8.1%にとどまっています。

クオータ制を導入することで、今まで出産や育児というライフイベントで敬遠されがちであった女性の積極登用をさらに促し、企業の多様性を後押しすることがあげられます。

また、女性管理職を登用することで、女性のキャリアに対する問題が認識され、出産・育児・介護などのライフイベントに対する支援を見直す企業も増えてきています。社会問題になっている少子化を、企業全体で考える良いきっかけになったケースも多くあります。

クオータ制のデメリット

「女性」という性別による判断だけで、役員の昇進や採用を決めてしまうと、「逆差別」にあたるのではないかという意見は依然根強くあります。実際、「女性である」という理由で、能力が多少低くても、クオータ制の目標を達成するために、昇進が決まるケースがないとはいい切れません。

しかし、あくまで「候補者の選定」の段階で、候補者数に女性の割合を一定にするのであれば、差別には当たらないといえます。数値目標だけが先走って、自由な競争や公平な人事評定ができなくなってしまわないよう、人事担当者は配慮をする必要があります。

また、中小企業の場合、女性の出産や育児期のライフイベントコストは、企業の負担として重くのしかかる現実があります。子育て中は、フルタイム勤務が難しいという女性も珍しくありません。

また、キャリアダウンやキャリアの分断を防ぐための施策は、企業の自主性に任されている部分が大きいのもデメリットといえます。男女問わず、優秀な人材が安心して働き続けることができる環境整備が、必要とされているのです。