プライオリティ(priority)とは?【意味を簡単に】使い方

プライオリティとは「優先度」「優先順位」などを意味する言葉です。プライオリティの意味・メリット、活用シーンや決め方のポイントを解説します。

1.プライオリティとは?

プライオリティとは、物事における「優先度」「優先順位」を意味する言葉のこと。ビジネスシーンにおける例は、「プライオリティが高い(もっとも優先順位の高い)」や「ファーストプライオリティ(最優先すべきこと)」などです。

語源

プライオリティの語源は「Priority」という英語で、「前に」「事前に」「重要な」「優先する」などの意味を持つ「prior」という語を名詞化したもの。この意味からビジネスで使われるプライオリティは「優先すべき重要なこと」という意味を持ちます。

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2.プライオリティの活用シーン

プライオリティはビジネスシーンで多く使われる言葉です。ビジネスシーンにおけるこの言葉の意味とひんぱんに使われるようになった理由、またビジネスシーン以外ではどのような使われ方をしているのか、詳しく説明しましょう。

ビジネス

「業務の優先度や重要度」という意味で使われるのです。「プライオリティが高い業務」というとき、それは「最優先すべき業務」「重要度の高い業務」という意味を持ちます。

活用シーンとして挙げられるのは、自分が持つタスクの確認やチームへの業務依頼など。取引先との交渉時には「優先権を得る」という意味で使われます。

活用される理由

プライオリティが使われるようになった大きな理由に、ビジネスの国際化が挙げられます。近年、海外企業とのやり取りでプライオリティを含めビジネス英語がひんぱんに使われ、日本で定着するケースが増えているからです。

同じ日本語でも「優先権」「最重要」といった言葉ではなく、広い意味を持つカタカナ英語を使います。それにより断定的な表現を和らげるのです。

公共の交通機関

電車やバスといった公共の交通機関で見かけるのがプライオリティシート(プライオリティシーティング)。「優先席」を意味する言葉で、「高齢者」「障がい者」「妊婦」「傷病者」など特定の人が優先的に座れる席を指します。

空港のラウンジ

空港のラウンジでは、プライオリティパス(クレジットカードに付帯されたサービスのひとつ)を利用できます。

プライオリティパスを持つ会員は、世界中の空港ラウンジで、飲食やWi-Fiといった無料サービスを受けられます。会員が優先ラウンジを使えるパスカードという意味から名付けられました。

飛行機の保安検査場や搭乗時

飛行機の保安検査場や搭乗口では、プライオリティレーン(特定の人を優先して入場させるためのレーン)が設けられています。たとえばファーストクラス利用者、ダイヤモンド会員やプラチナ会員など、一定の条件を満たした人が利用できるのです。

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3.プライオリティの使い方

プライオリティという言葉は、ビジネスシーンでさまざまな使われ方をします。なお使われる文言によっては、意味が曖昧になるので注意しましょう。

プライオリティがある

「ある」「ない」と表される場合、優先権や先取権の有無という意味で使われます。たとえば「この商品に関しては我社にプライオリティがある」「ビジネスにおいてプライオリティがあることは強みになる」といった使われ方です。

プライオリティを獲得する

「獲得する」場合、優先権や先取権の獲得という意味で使われます。たとえば「A社との交渉でプライオリティを獲得した」「B社との商談の結果、プライオリティの獲得に成功した」など。他社よりもアドバンテージを得た状況で使われるでしょう。

プライオリティを置く

「置く」という場合、物事の重要度が高いことを認識する意味合いで使われます。

たとえば複数の案件に臨む際、とくに重要な案件を指定する意味で「この案件にプライオリティを置く」というのです。社外であれば取引先や顧客に関する業務にプライオリティを置くことも多いでしょう。

プライオリティが高め低め

プライオリティの度合いを説明するとき、「高い」または「低い」で表現するのが一般的です。使い方としては「数ある案件のなかで、この案件はとくにプライオリティが高い」「この業務はプライオリティが低いので後回ししてもよい」など。

プライオリティは優先度を意味する言葉なので、同じ形容詞でも「強い」「弱い」は使われません。

トッププライオリティ

言葉どおり「優先度が高位である」という意味です。つまりトッププライオリティといわれたら、その業務はとくに優先して取り組まなければなりません。

たとえば「いくつかの案件のなかで、今はトッププライオリティの案件をこなさなければならない」「トッププライオリティの案件を任された」など。なおトッププライオリティに該当する物事はひとつとは限りません。

ファーストプライオリティ

「もっとも最初に優先すること」。トッププライオリティと似たような意味であるものの、優先度はトッププライオリティよりも高くなります。

たとえば「ファーストプライオリティの案件から片づけなければならない」「新しい案件がファーストプライオリティになったので、別の案件は一旦ストップする必要がある」などです。

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4.プライオリティを明確にするメリット

プライオリティの指定は業務の優先順位や重要度を明確にします。これらは「業務」「利益」「労働時間」などの改善につながります。プライオリティを明確にすると得られるメリットを解説しましょう。

  1. 業務の効率化
  2. 利益の最大化
  3. 長時間労働の削減

①業務の効率化

案件の優先順位や重要度が明確になっていれば、効率的に仕事を進められます。企業では複数の案件を同時に扱うことが多いものの、一度決めた業務の順番は固定ではありません。

新規案件の獲得やトラブル、人員配置や取引先の都合といった要因で、案件の優先順位や重要度が変動するからです。

たとえば顧客からのクレームが発生した場合、なによりも迅速な対応を求められます。よって重要度は低くてもプライオリティがファーストあるいはトップに設定されるでしょう。つど優先順位や重要度が高い案件を、プライオリティを明確にする必要があります。

②利益の最大化

業務効率が高くなれば、さらに多くの案件を手掛けられるようになって生産性が高まります。それにより、利益も増大するでしょう。

案件を複数引き受けた場合、時間的にひとつの案件しかこなせないかもしれません。そうした複数業務のうち、利益率の高い業務にプライオリティを置くと利益も高まります。

より多くの利益が出れば給料や賞与で還元できるため、社員のモチベーションやエンゲージメントの向上も期待できるでしょう。

③長時間労働の削減

プライオリティの指定で業務が効率的に進むと、無駄な時間が減り、残業や長時間労働を削減できます。また仕事が残っていても、優先順位が明確になっていれば「この案件は翌日以降に回しても問題ない」と判断できるようになるのです。

残業や長時間労働が減ればそれだけ社員のプライベートな時間が増えます。それにより社員の満足度やQOLの向上にもつながるでしょう。

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5.プライオリティの決め方

せっかくプライオリティを設定しても効果が出なければ意味がありません。プライオリティを決める際、「どのような基準で決めるか」や「誰が決めるのか」といった点を考えなければなりません。基本となるプライオリティの決め方について説明しましょう。

判断基準を設定する

プライオリティを決定する際、軸となる根拠が重要になります。「優先順位を決める根拠」や「その根拠の妥当性」が明確でなければ、思いつきでプライオリティを決めているように見えてしまうでしょう。

チームや複数人で業務を実施する際、判断基準が曖昧になるのを避けるため、チームリーダーや上司に判断を委ねる方法もあります。

基準に沿って振りわける

プライオリティを決める際は基本、判断基準に沿ってタスクの緊急度と重要度を分類します。「時間管理のマトリクス」では、物事の緊要度を以下の4つに分類しているのです。

  • 重要度が高く、緊急度も高い(期限が迫っている案件、トラブルやクレーム対応など)
  • 重要度が低く、緊急性が高い(打ち合わせ、メール対応など)
  • 重要度が高く、緊急度が低い(中長期的な案件、人材育成など)
  • 重要度が低く、緊急度も低い(やらなくてもさほど業務に影響しない作業など)

もっとも優先度が高いのは1で、もっとも優先度が低いのは4です。2と3は状況によって入れ替わります。

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6.プライオリティ決定時のコツ

プライオリティを的確に設定する際、基準や根拠が必要です。しかしそれ以外にもいくつかのコツがあります。プライオリティ決定時におけるコツを4つ説明しましょう。

  1. 成果が出やすいかんたんなタスクから済ませる
  2. 時間単位で設定する
  3. 不必要なタスクは省く
  4. 100%やろうとしない

①成果が出やすいかんたんなタスクから済ませる

プライオリティの決定で迷った際は、「成果が出やすく早めに済ませられる業務」を優先しましょう。作業が早く完了できて、なおかつ成果が出やすいものは利益アップにつながりやすいからです。

また成果が出やすいもの(成果が大きいもの)をこなすと、それだけモチベーションがアップしやすくなります。

②時間単位で設定する

その仕事にどれくらいの時間がかかるかをふまえたうえで、プライオリティを決めましょう。各業務にかかる時間を把握できていれば、より緊要度の高い案件が入ってきたとき、どの業務をトップあるいはファーストプライオリティとするか、判断できるからです。

プライオリティは仕事のスケジュール管理にも大きく影響します。日単位ではなく時間単位、できれば分単位で把握しておきましょう。

③不必要なタスクは省く

タスクを洗い出す際自分にとって本当に必要なタスクかどうかを判断し、不必要なものはリストから削除していきましょう。自分がこなさなくてもよいタスクは、ほかのスタッフに任せる、あるいは外部委託に回せば効率的に業務を進められます。

④100%やろうとしない

完璧を目指しすぎて、かえって時間がかかってしまう場合も多いです。

仕事で最も重要なことは期限までに業務を終えること。どれだけ質の高い作業をしても期限に間に合わなければ意味がありません。期限までに確実に仕事を終えるためにも「完璧を求めすぎない姿勢」を持つことも大切です。