年金改革法案とは?実際の受給額への影響や対応方法をわかりやすく解説!

「年金改革法案」は、2016年に改正された法律で、将来の年金運営の指針です。人事担当者は、2016年の改正の内容を学び、働き方の多様性を受け入れるために、従業員ひとりひとりのニーズと実態に即した雇用契約を締結するように心がけましょう。

「年金改革法案」とは?

「年金改革法案」とは、国民年金法等改定案のことです。年金の受給金額が大幅に減る恐れがあることから、野党からの反発が大きく、強行採決に至った法案でした。

この改正によって年金の受給金額を決める計算式の決め方が変わることになります。

詳細はのちほど記述しますが、改正によって影響を受けるのは、物価の上昇率が賃金の上昇率を上回った時の取り扱いについてです。今までには例外の規定があり、賃金の上昇がマイナスになったとしても年金の受給金額がマイナスになることがありませんでした。

しかし、賃金が上がらない状態で年金の支給額が増え続けると年金が破たんしてしまいます。そのために、2016年の改正が焦点になったのです。


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2016年の年金改革法案のポイント

2016年の年金改正では、以下のように法律が改められることになりました。

“受給権者が六十五歳に達した日の属する年度の初日の属する年の三年後の年の四月一日の属する年度(第二十七条の五第一項第二号及び第三項第一号において「基準年度」という。)以後において適用される改定率(以下「基準年度以後改定率」という。)の改定については、前条の規定にかかわらず、物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回る時は、名目手取り賃金変動率)を基準とする。”
出典:厚生労働省「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案新旧対照条文」第二十七条の三(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/190-29.pdf

これは前述のように、今まであった例外の規定を排除し、賃金の上昇率がマイナスとなった場合には、年金の受給額もマイナスになるという改正です。
また、マクロ経済スライドのルールも変更になり、従来の「今後100年間の年金収入と支出を一致させる金額調整」の仕組みを変更し、「キャリーオーバー方式」を取り入れます。

必要な調整が出来なかった場合には、未調整分をキャリーオーバーとして次年度に持ち越し、年金を長期的に運用することが出来る形を目指しています。

年金改革法案と企業

働き方が多様化する中で、派遣社員やパートタイマーで働く従業員の中には、厚生年金ではなく公的年金の受給をする従業員も少なくありません。

人事担当者は、これらの仕組みをよく理解し、ひとりひとりに合った雇用形態を提案することができるように心がけましょう。

例えば、公的年金の加入期間が24年近くある労働者を雇用する場合、厚生年金の受給資格は25年以上の加入期間が必要なので、厚生年金の受給を希望する場合には、正社員ではなく派遣社員や契約社員での契約を行うケースもありますので注意が必要です。