ヒューマンエラーとは? 意味、種類、原因、事例、対策について

ヒューマンエラーとは、人為的な事故や不注意です。ここでは、ヒューマンエラーの「意味」「種類」「原因」「事例」「対策」について解説します。

1.ヒューマンエラーとは?

ヒューマンエラーとは、人為的に生じた事故や不注意などのこと。下記4つの観点から解説します。

  1. ヒューマンエラーの意味
  2. ヒューマンエラーの種類
  3. ヒューマンエラーの類義語
  4. 人間はミスをする生き物

①ヒューマンエラーの意味

ヒューマンエラーの意味は、「法律や規則」「規範や常識」「自らが決定したこと」といった「すべきこと」に対し、「しなかった・してはいけないことをした」です。

ヒューマンエラーは、人の行為により意図しない結果が生じること。わざとミスをするような故意の場合、エラーではなく違反に該当します。

②ヒューマンエラーの種類

ヒューマンエラーは、「人為的に生じた事故や不注意などのこと」「意図しない結果を生じさせるもの」などです。このヒューマンエラーは、原因から考えて「ついつい・うっかり型」「あえて型」の2つに分類できます。

ついつい・うっかり型

ついつい・うっかり型の例は、下記のとおりです。

  • 記憶できない、思い出せないなどの記憶エラー
  • 見逃してしまった、聞き違えた、見まちがえたなどの認知エラー
  • 現状や今後とるべき対応に対する判断を間違える判断エラー
  • とるべき方法や手段を間違えてしまう行動エラー

あえて型

あえて型の例は、下記のとおりです。

  • 決まりを守らないエラー:「あえて手抜きをする」「あえて横着する」
  • リスクテイキング:「危険性を分かっていてあえて危険性のあることをやってしまう」

③ヒューマンエラーの類義語

ヒューマンエラーには類義語があります。たとえば「人災」です。人災とは、人間の不注意が原因となって生じた災害のこと。

人災は、大きな自然の力に対する私たち人間の備え不足が主な原因になります。洪水が起こるとあらかじめ想定できていたにもかかわらず、十分な治水対策が行われていなかったなどがその例です。

④人間はミスをする生き物

人間はミスをする生き物です。どんな職場でも、ヒューマンエラーが起こる可能性はあります。

だからこそ、失敗や不注意、誤認識といったヒューマンエラーが発生した際、「事前にどのくらいヒューマンエラーを想定できていたか」「発生したヒューマンエラーにどのように対処するか」といった力が問われるのです。

ヒューマンエラーとは、人為的に生じた意図しない結果を生じさせる事故や不注意のことで、「ついつい・うっかり型」「あえて型」があります

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2.ヒューマンエラーが起こる原因

ここでは、ヒューマンエラーが起こる原因を下記5つから解説します。

  1. 先入観
  2. 見落とし
  3. 判断ミス
  4. 注意力の低下
  5. 手抜き

①先入観

先入観とは、「初めに目にした」「初めに耳にした」「初めて体験した」などによって得た認識に基づいた固定的な観念です。

「用意したと思っていた書類がカバンに入っていなかった」「従前から使用していたため、表計算ソフトの関数が間違っていることに気が付かなかった」などがあります。

②見落とし

見落としとは、「見ても気付かない」「見ても意識に留めない」こと。「書類に提出期限が記載されていたのを見落とした」「メールが送られていたにもかかわらず、メールに気が付かなかった」「ミーティングの予定を失念し、欠席してしまった」などです。

③判断ミス

判断ミスとは、認識は適切であるにもかかわらず、その後の判断を誤ること。多くは、自分の判断は正しいといった思い込みによって生じます。

「見積書に消費税の記載をせず、客先に渡してしまった」「規格外の注文を受けたが、上司に相談せず注文を受けてしまった」などです。

④注意力の低下

注意力の低下は、「業務の慣れ」「単調な反復作業」によって、無意識のうちに意識レベルが低下して生じるエラーのこと。

「足場があるにもかかわらず、不注意で踏み外し転んでしまった」「入力作業をしていて、1ページ飛ばしたまま作業を続けてしまった」などです。

⑤手抜き

手抜きとは、楽をしようとして規定の手続きを省くこと。

「販売数を多くしたくて、基準以下の製品やサービスを販売した」「決められた作業工程を守らず省略して作業を進め、品質を落とした」「検査や点検を正しく行ったと虚偽の報告をして、会社の信用を落とした」などがあります。

ヒューマンエラーが起こる原因は、「先入観」「見落とし」「判断ミス」「注意力の低下」「手抜き」の5つです

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3.ヒューマンエラーの事例

ヒューマンエラーは、さまざまな業種で発生しています。ここでは、ヒューマンエラーの事例として下記3つから現場でどのようなことが起きていたのか、解説します。

  1. 作業中のケガ
  2. ちょっとした不注意
  3. 情報漏洩

①作業中のケガ

ホースをカッターナイフで切断しようとした際、不注意が原因で手元が滑って作業員が手を負傷した事例があります。ホースの切断自体、難しい作業ではありません。「単純作業」「反復作業」だった点から、手元に関する意識の鈍りが原因だと分かります。

②ちょっとした不注意

倉庫で段ボールを適当に重ねて積んでいたら、バランスを崩し段ボールが倒壊してしまった事例です。

本来、作業手順にのっとって適切に積み上げる必要があったにもかかわらず、「指示どおりに積まなかった」「適当に重ね積みした」という理由から生じてしまいました。

③情報漏えい

「システムの管理ミス」「甘いセキュリティ」が原因となり、会社の情報が社外に漏えいしてしまった事例です。「作業ミス」「管理ミス」「対策漏れ」などが原因となりました。

情報漏えいは、「企業のリスク管理の甘さを社会に露呈する」「企業の信頼を失墜させる」といったリスクにつながります。

ヒューマンエラーの事例を参考にして、どのような場面でヒューマンエラーが発生するのか、改めて考えてみましょう

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4.ヒューマンエラーの対策

ヒューマンエラーを起こさないためにはどうしたらよいのでしょう。ここでは下記5つの対策について解説します。

  1. 過去に発生したヒューマンエラーをリスト化する
  2. マニュアルをつくる
  3. チェック体制を強化する
  4. 風通しの良い環境をつくる
  5. ツールを活用する

①過去に発生したヒューマンエラーをリスト化する

ヒューマンエラーのリスト化では、「小さなことも含み、ヒヤリハットをリスト化」「作成したリストを整理・分析する」「分析結果から、対策が打たれているかどうかの精査を行う」といったステップを踏みます。

②マニュアルをつくる

マニュアルを作る際のポイントは、「会社の行動目標に沿った従業員の使命を明確に伝える」「手順について、図や写真などを活用し、初めての人でも分かりやすく伝える」「ミスを防ぐための確認の重要性と確認のポイントを明記する」などです。

③チェック体制を強化する

チェック項目は、「これまでのやり方が安全だという思い込みはないか」「点検や検査を担当者任せにしていないか」「監査結果の責任者は明確にされているか」「改善の実施時期や責任者は明確になっているか」「効果を検証しているか」などとなります。

④風とおしの良い環境をつくる

「社内全体でヒューマンエラーの改善に取り組む」「職場でヒヤリハットの情報が共有できる」「ヒューマンエラーが生じた際、組織として速やかに対策を講じる体制が整っている」といった風とおしの良さは、ヒューマンエラーの影響を最小限に留めてくれます。

⑤ツールを活用する

ツールを活用すれば、ヒューマンエラーを可視化できます。「見落とし」「思い込み」「やり忘れ」といったヒューマンエラーは、「タスク管理」「ToDoリスト」などのツールを活用すると減少できます。

ヒューマンエラー対策は、「過去に発生したヒューマンエラーをリスト化する」「マニュアルを作る」「チェック体制を強化する」「風とおしの良い環境をつくる」「ツールを活用する」の5つです

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5.ヒューマンエラーの対策事例

ヒューマンエラーは、企業にとってリスクとなるためヒューマンエラーについて対策を講じているのです。ここでは3つの現場における対策事例をご紹介します。

  1. 工事現場
  2. 鉄道
  3. 病院

①工事現場

工事現場における対策事例のひとつに、熱中症対策があります。熱中症になると、体温調節がうまくできなくなり、死に至る場合もあるのです。

そこで、「スポーツドリンクを15~20分ごとに飲み、水分と塩分などのミネラルを補給する」「定期的に日陰で休息を取る」「作業着の素材を、通気性の良いものに変える」といった対策を講じます。

②鉄道

鉄道現場における対策事例のひとつに、乗務員の指導管理があります。公共交通機関におけるヒューマンエラーは、大事故に直結するもの。

そこで、「速度制限装置の設置」「異常時に列車を停止する装置の設置」「運転状況記録装置の設置義務化」「 指定養成所における学科講習に安全確保に関する科目を設定」「指定養成所への立入検査等の指導を強化」などの対策を講じます。

③病院

病院における対策事例のひとつに、医療に関する認知力・予知力の向上があるのです。

患者の生死に関わる医療現場では、「イラストなどをもとに経験を共有しながら問題点を指摘し合う危険予知トレーニングの実施」「作業前や交代時に安全面を中心とした5~15分の短時間のミーティング実施」「標準手順書の作成」などの対策を講じます。

ヒューマンエラー対策は、業種によって異なるもの。対策事例を参考にしながら、自社に最適な対策を講じましょう。