ジェネレーションZとは? 特徴、マーケティング戦術、労働観、採用戦略について

日本には「団塊の世代」や「氷河期世代」など、さまざまな世代を表す言葉があります。そのひとつ「ジェネレーションZ」とは何でしょうか。

1.ジェネレーションZとは?

ジェネレーションZとは、1990年代後半から2010年代にかけて生まれたデジタルネイティブ世代のこと

日本におけるインターネットの人口普及率が30%を超えたのは2000年代。つまり「ジェネレーションZ」は生まれたときからインターネットが当たり前のように存在する「デジタルネイティブ」な世代なのです。

ジェネレーションYとの違い

「ジェネレーションZ」を先行していたのが、1980年代から1990年代にかけて生まれた「ジェネレーションY」いわゆる「ミレニアル世代」。この「ミレニアル世代」はインターネットの台頭を目の当たりにしてきた「デジタルパイオニア」です。

対する「ジェネレーションZ」は生粋のないしは完成形としてのデジタルネイティブ世代(デジタルトランスフォーメーション世代)として、区別されます。

そのほかのジェネレーションZを表すことば

「ジェネレーションZ」は「Z世代」「ポスト・ミレニアル世代」「センタニアル世代」とも呼ばれます。

2015年にはティーンエイジャーの3人に2人がスマートフォンを所有する時代となりました。そのためこの世代は、人生のあらゆる点でスマートフォンの影響を受けている「iGen(スマホ世代)」とも呼ばれているのです。

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2.ジェネレーションZの特徴

続いてジェネレーションZの特徴について、ミレニアル世代と比較しながら説明しましょう。ジェネレーションZには特に「インターネットの扱い」における特徴があるのです。ほかにも「多様性への関心」「自分の個性を重んじる」といった特徴が見られます。

ネットでのプライバシーの扱いに慎重

ジェネレーションZはスマートフォンの普及もあり、SNSやブログを通じての発信活動が活発な世代です。そのためネットリテラシーが高く、特にプライバシーの取り扱いに関して慎重な傾向にあります。

Business Insiderの調査によると、ジェネレーションZが毎日チェックするプラットフォームはInstagramやYouTube。以前は使っていたが今は使っていないSNSの第一位にFacebookが挙げられているのです。

プライバシーに敏感なジェネレーションZが、「知らない人に自分の情報を開示するより、身の回りの親しい友達と共有したいと考えているため」とされています。

SNSで情報を集める

これまでインターネット上での情報収集に使うのは、検索エンジンでした。しかしジェネレーションZはSNS上のハッシュタグを辿った検索が主流となっているのです。

これには「情報源としての信頼の高さ」「リアルタイム性」「ジェネレーションZが主に利用するスマートフォンのスクリーンサイズに適している」といった理由が挙げられます。

金銭感覚がしっかりしている

長期的な不況下で成長してきたジェネレーションZは、安定志向が強いです。よって将来安心して生きていくための貯蓄や節約への関心が強いといった特徴もあります。

一方、ミレニアル世代は将来よりも今を重視する楽観的な人が多いとされているのです。

Salesforceの調査によると、「優れたカスタマーエクスペリエンスに対して高い料金を支払う」と回答したのはジェネレーションZで69%、ミレニアル世代では75%でした。

この点からジェネレーションZは金銭感覚がしっかりとしており、本当に満足度が高いもの以外にはお金を使わない傾向があると分かります。

多様性に関心がある

ジェネレーションZの代表的な価値観のひとつに、「多様性への関心」が挙げられるのです。ミレニアル世代と比較しても、幼い頃からSNSを利用しつねに社会やより広い世界とつながってきたジェネレーションZ。

スマートフォンをスクロールすれば誰かとつながれるリソースが無限に存在し、性別や人種を超えて価値観を共有できます。世界情勢や社会問題についてもリアルタイムで情報を得ることが習慣となっているため、多様な価値観を尊重する傾向にあるのです。

自分の個性を重んじる

ジェネレーションZは多様性に関心があると同時に、自分の個性を重んじます。これはミレニアル世代の「半同調主義」からさらに発展したものです。

Yパルスのデータによれば、ジェネレーションZの82%もの消費者がブランド名に固執しないと回答。75%が「新たなブランドを試す」というのを楽しみに感じていると分かっています。

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3.ジェネレーションZへの効果的なマーケティング戦術

独自の価値観を持ち、個性と多様性を重んじるジェネレーションZ。彼らをターゲットとしたマーケティングでは、どのような戦術が効果的なのでしょう。ここではジェネレーションZにマーケティングをするうえでの心得について説明します。

ジェネレーションZにマーケティングをするうえでの心得

ジェネレーションZをターゲットとしたマーケティングを行う際、注目すべきは彼らが「デジタルネイティブの世代」である点です。

彼らにはリアルだけでなくデジタルにも自分の居場所があります。オンラインとオフラインをシームレスに行き来しているのです。

実店舗とデジタルマーケティングを接続する

2019年11月にリニューアルオープンした「渋谷パルコ」のマーケティングを例に見ていきましょう。

新たな若者たちの流行の発信地ともいえる「次世代型商業施設」では、店舗とECをシームレスに接続する取り組みを実施。店舗のモニターにQRコードを表示させ、これを読み込むとECショップに接続できる仕組みを採用しています。

店舗に期待する役割は、商品の販売や受け渡しではなく試着や質感の確認といった体験の提供です。店舗では最低限の在庫のみを用意した「売らない店舗」を実現しています。

本物志向を刺激する

ジェネレーションZはデジタルに慣れ親しむ一方、アナログなものに魅力を感じるといった特徴もあります。純喫茶やフィルムカメラ、レコードなどが再び注目を集めたのは記憶に新しいでしょう。

これはミレニアル世代の上をいく「本物志向」。彼らは偽物の情報や不自然なPRを嫌います。ジェネレーションZをターゲットとする際は理想論を見せず、はじめからリアル志向な戦略が効果的なのです。

高級感よりも実用性やコストパフォーマンスを強調する

ジェネレーションZはブランドや高級感にあまり魅力を感じません。その特徴は、彼らが参考にする人物像にも見られるのです。

ジェネレーションZは、フォロワーが100万人いるインフルエンサーより、自分と限りなく近い環境かつ一歩先にいる人物を参考にします。

過度にきらびやかなものより、コストパフォーマンスがよいシェアリングエコノミーのサービスや、フリマアプリなどがヒットしているのはそのためです。

モノより体験を重視

近年では「Netflix」や「Amazon Prime」などの「サブスクリプションサービス」も流行しています。ここにはジェネレーションZの「限られた資金と時間でより多くの体験を望む」「モノより体験を重視する」といった考えがあるのです。

同時に前述した「コストパフォーマンスの良さ」が支持される理由もここにあります。

インフルエンサーマーケティング

「話題性」を重視するジェネレーションZには、人気YouTuberやInstagramerにサービスを紹介してもらって認知拡大や購買につなげる「インフルエンサーマーケティング」が効果的です。ここではインフルエンサーマーケティングの事例を2つ紹介します。

インフルエンサーマーケティングの事例①Instagram

アパレルブランドが自社の世界観と親和性の高いインフルエンサーを選定してユーザーに訴求した事例です。同社ではInstagramを活用して、自社ブランドの製品を使った、シンプルかつ大人スタイリッシュな世界観を投稿。

単なるインフルエンサーのフォロワー数だけでなく「自社のターゲットとなるユーザーが多く存在するか」という「フォロワー属性」に配慮して、マーケティングに活用しました。

インフルエンサーマーケティングの事例②YouTube

YouTubeを活用したマーケティングは、これまでもさまざまな企業が実施しています。ここで紹介するのは、某自動車会社がYouTubeのCMに人気ゲームのキャラクターを起用し、若年層へのアプローチに成功した事例です。

高級車を取り扱う同社は、ジェネレーションZにとってどうしてもなじみの薄い企業でした。そこに人気ゲームのキャラクターを起用して格式高いイメージを払拭。これと同時に知名度や認知度を向上させたのです。

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4.ジェネレーションZの労働観

かつての終身雇用制度は事実上崩壊し、転職が当たり前の時代となってからしばらく経ちました。社会で働くようになったジェネレーションZは、働き方に対してどのような考えを持っているのでしょうか。ここではジェネレーションZの労働観について説明します。

社会へ貢献できるか

Z世代会議の調査によれば「社会に貢献する活動に取り組みたい」と回答した人は約30%。これはミレニアル世代に比べて高い数値となっています。

生まれたときからインターネットで世界中の情報にアクセスできる時代に育ってきたジェネレーションZ。ここからジェネレーションZは、上の世代に比べて「社会に役立つ仕事がしたいと考えている」「社会問題への関心が高い」と分かります。

安定しているか

ジェネレーションZの親世代は、終身雇用が危うくなるシビアな社会環境に置かれてきた世代です。これを見てきたジェネレーションZは、自分のやりたい仕事よりも将来性や安定を重視する傾向にあります。

一方、インターネットを介してさまざまな価値観に触れているため、必ずしも大手志向ではありません。目立つポジションや会社への所属だけが人生の成功ではないと肌で感じています。

長期的なビジョンで成長できるか

ManpowerGroupが行った調査では、各国のミレニアル世代およびジェネレーションZが「自分のキャリアは前の世代より長い期間働くことになる」と回答しています。

日本でも1/3以上の回答者が死ぬまで働くと回答しており、キャリアパスも、長期休暇を挟んだ長期的なビジョンで考えていると分かりました。転職や休職、長期休暇もキャリア形成、成長の一部として考えたうえで自身のキャリアパスを描いているのです。

ワークライフバランスが取れるか

ジェネレーションZは出世に対する強いこだわりを持ちません。一方でワークライフバランスを重視しており、それは給与や賞与の使い道にも反映されています。

ジェネレーションZに働き方に関するアンケートを実施したところ、興味深い結果が出ました。

「安定した環境でできるだけ長く勤めたい」「仕事に打ち込むキャリアアップを図りたい」という回答がどちらも20%に及ばなかったのに対し、「余暇やプライベートも充実させたい」という回答は約半数にのぼったのです。

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5.ジェネレーションZが活躍できる職場と採用戦略

ジェネレーションZが活躍できる職場には「デジタルデバイスを活用できる」「上司の後方支援がある」といったいくつかの特徴があります。ここではジェネレーションZが活躍できる職場の特徴と採用戦略について説明しましょう。

活躍できる職場の特徴

子どもの頃からデジタル機器に触れ親しんできたジェネレーションZ。彼らが活躍できる職場には、3つの特徴があります。

  1. デジタルに強い側面を生かせる
  2. 個別のコミュニケーションが取れる
  3. 上司は前線に立つよりも後方で支援

①デジタルに強い側面を生かせる

生まれたときからインターネットが当たり前に存在するジェネレーションZ。彼らは幼い頃からさまざまなデジタルデバイスを使いこなし、あふれる情報のなかで成長してきました。

そんなジェネレーションZは、IT進化に対応できる人材が少ないといわれている日本企業にとって欠かせない戦力です。デジタルデバイスを駆使した効率性重視のスタイルは、企業にとって貴重な戦力となるでしょう。

②個別のコミュニケーションが取れる

デジタルデバイスを駆使する一方、ジェネレーションZの世代は上司から直接対面でのフィードバックを受けたいと考えています。

面と向かったコミュニケーションで仕事の目的や評価基準などを伝え、適切にフィードバックできれば、彼らは「一人ひとりと真摯に向き合ってくれる」と感じます。これが本人にとって「個性や自分らしさを大事にされている」という感覚につながるのです。

③上司は前線に立つよりも後方で支援

ジェネレーションZが求めるリーダー像は「全線で引っ張るタイプ」ではなく「後方で見守るタイプ」。リーダーは前線に立たず、後方に回ってサポートすると、ジェネレーションZの社員は主体的に考えて働けます。

これには一人ひとりの個性が把握できるほか、ジェネレーションZがやりがいを実感しやすいといったメリットもあります。

企業がジェネレーションZを採用する上での心得

社会問題に関心が強く、多様性や価値観を重んじるジェネレーションZ。企業が彼らを採用する際、どのような戦略を取り入れていけばよいのでしょう。ここではジェネレーションZを採用するうえでの心得について、2つの視点から説明します。

動画コンテンツを活用する

ジェネレーションZは音楽や映像のサブスクリプションサービス、YouTubeやTikTokなど動画の大量消費に慣れた世代。書籍やタブレットでビジネス書を読むのではなく、書かれた内容が要約された動画を流し見する世代です。

そのため従来のテキストベースの採用コンテンツは、やや受け入れがたいものとなっています。採用情報をテキストではなく動画に置き換えて配信できれば、それまで獲得できなかったジェネレーションZの母集団を形成できるでしょう。

長期的な成長計画を提示する

多様性や自身の価値観を重んじるジェネレーションZは、キャリア形成でも長期的に自身が成長できる機会を求めています。

キャリア訓練や開発プログラムだけではない、個人の成長における長期的な方向性を提示してくれる雇用主が求められているのです。

iCIMSの主席エコノミスト、ジョシュ・ライトも「情熱を傾けられるプロジェクトだけでなく、彼らが大切にするものを利用することが雇用主にとっての大きな強みとなる」と述べています。

ジェネレーションZの採用・育成に熱心な企業

ジェネレーションZの採用・育成に熱心な企業として、テレビドラマや映画の映像ストリーミング配信サービスを手がける「Netflix社」の名前が挙げられます。Netflix社ではどのような取り組みを実施しているのでしょうか。

Netflix社

米Netflix社では、有給休暇日数や勤務時間数を原則的に記録・制限していません。与えられた職務を期日までに完了させれば、働く場所や時間は一切問わないという独自の企業カルチャーガイドを持っているのです。

ジェネレーションZ世代は企業に魅力を感じる要素として「キャリアアップの機会」や「社会への貢献」のほか、ライフワークバランスを重視した「柔軟な勤務体制」を挙げています。このカルチャーガイドはまさにその「柔軟な勤務体制」を体現した事例です。