ゲームチェンジャーとは? 戦略、事例、異業種競争

ゲームチェンジャーとは、それまで当たり前だった状況や世論の動向を大きく変えるような人物や企業、出来事などのこと。ここではゲームチェンジャーが注目されるようになった背景や戦略、注意点などについて解説します。

1.ゲームチェンジャーとは?

ゲームチェンジャーとは、物事の状況や世論、それまでの流れを一転させる個人や企業、プロダクトやアイデアのこと。もともとスポーツの分野で使用されていた言葉で、試合の流れを一気に変えてしまう選手をゲームチェンジャーと呼んでいました。

ビジネスにおけるゲームチェンジャーは、今までになかったアプローチや技術、新たなアイデアなどの強みを持っています。

ゲームチェンジャーの登場によって、市場は良くも悪くも大幅に変わるもの。買い物におけるオンラインショッピングや、音楽業界におけるストリーミングサービスなどが代表的な例です。

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2.ゲームチェンジャーが注目される背景

ゲームチェンジャーが注目されるきっかけとなったのが、早稲田大学ビジネススクールの教授、内田和成氏が発表した異業種競争における勝者の法則「ゲームチェンジャーの競争戦略」です。

かつてビジネスの競合といえば、同じビジネスを展開している他社を指しました。これが大きく変化し、まったく違う業界の企業が競合となるケースも増えています。

内田教授はこの状況を「異業種競争戦略」として体系化し、新しいビジネスのルールを確立するため、「ゲームチェンジャーの戦略」として提示しました。

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3.ゲームチェンジャーの戦略

ゲームチェンジャーは「ルールの破壊」と「有益な情報の獲得」2つの戦略で既存企業を圧倒し、異業種間競争を牽引します。

ルールの破壊

ゲームチェンジャーは既存の競争ルールを破壊し、新しい視点で市場を支配します。たとえばデジタルカメラの市場競争といえば、「画質はよいか」「操作性は悪くないか」「携帯性に優れているか」などが競合の基準となっていたのです。

しかし高性能なカメラ機能がついたスマートフォンの台頭により、評価基準は大きく変わりました。新しい視点や戦い方が市場に持ち込まれ、それまで通用していたルールでは勝ちきれなくなったのです。

有益な情報の獲得

ゲームチェンジャーとなった企業は、新しい競争ルールのなかで独自の勝ちパターンを築き上げていきます。同時にさらなる新規事業やイノベーションのための視点を持ち、次々と新たな挑戦を続けるのです。

これは既存企業にとっては大きな損失を被る可能性であると同時に、成功確率の高いビジネスモデルや戦略を見出すチャンスにもなります。

「ユーザーはどのようなサービスを求めているのか」「既存のやり方を続ける自社には何が足りないのか」「ゲームチェンジャーの戦略を自社に取り入れられいのか」などを考えるきっかけになるでしょう。

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4.ゲームチェンジャーの種類

ひとことでゲームチェンジャーといっても、その特徴はそれぞれ異なります。ゲームチェンジャーは下記4種類に分類されます。

  1. 秩序破壊型(Breaker)
  2. 市場創造型(Creator)
  3. ビジネス創造型(Developer)
  4. プロセス改革型(Arranger)

①秩序破壊型(Breaker)

既存の製品やサービスの仕組みを一新して提供するため、競争のルールを大きく変えてしまうタイプのこと。

この場合、顧客に提供する製品やサービスに大きな変化はありません。しかし利益を得るための新しい仕組みを導入しているため、市場へは新たな価値が提供できるようになります。

既存企業にとってこれは大きな障壁です。対策を取るためには従来のルールを大きく変えなければならないため、難しい舵取りを迫られます。

②市場創造型(Creator)

これまでと同じ儲けの仕組みであるものの、今までなかった商品やサービスを提供して新しい市場を創造するタイプのこと。

このタイプが扱う製品やサービスは、一見既存のものと変わらないように見えるかもしれません。しかし実は顧客が持っていた不満を改善したり、顧客自身も気付いていなかったニーズを具現化したりすることに成功しています。

そのため既存市場のプレーヤーが気づかないところで新市場を作り上げていることも珍しくありません。

③ビジネス創造型(Developer)

これまで存在しなかった新しい製品やサービスを、これまでにないシステムで提供する方法のこと。特徴は、マーケティングノウハウや商材、サービスなどの斬新さです。

顧客のニーズがあやふやなまま起業家の情熱やひらめきなどが形になり、儲けの仕組みは後からできあがります。ユニークなビジネスモデルが多く、既存市場に驚きを与えるタイプです。

④プロセス改革型(Arranger)

既存のマーケティングと商品で勝負すること。ただし製品提供の流れやバリューチェーンに改善点を見出し、新たな価値を構築・提案します。

このタイプでは従来のシステムで顧客の負担になっていたプロセスを省略したり、提供速度を上げたりして顧客ロイヤリティを高める施策を取るのです。バリューチェーンが抱える問題を徹底的に改善し、顧客に新しい付加価値を提供するタイプといえます。

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5.ゲームチェンジャーと異業種競争

ゲームチェンジャーと競合を紐解くと、同業他社間の対決ではなくまったく違う業界が競合相手として進出しているケースが多く見られます。こうした異業種間競争の対策を立てるには、「事業連鎖」の考えが重要になるのです。

異業種競争と事業連鎖

事業連鎖(ビジネスチェーン)とは、1企業を超えた業界全体の事業が連鎖すること。たとえば写真関連事業の場合、かつてはカメラ本体のメーカーやフィルムメーカー、現像業者やアルバムメーカーなど分業体制が確立していました。

しかしDPEショップの登場で現像業者が、デジカメの登場でフィルムメーカーが淘汰されていったのです。技術の進歩によって異業種のゲームチェンジャーが次々と登場しています。よって業界全体の変遷を事業連鎖の視点で俯瞰して見る必要があるのです。

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6.ゲームチェンジャーの事例

ゲームチェンジャーをより深く知るためには、実際にどのような企業が台頭してきたのかを見るとよいでしょう。ここではゲームチェンジャーの代表的な事例について説明します。

Amazon

ゲームチェンジャーの代表格ともいえるのがAmazon。Eコマース(オンラインショッピング)の確立により、情報技術産業で支配的な地位を占めるまでに成長しています。
1990年代にEコマースが台頭するまで、商品を購入するには基本、実店舗に足を運ばなければなりませんでした。

Amazonではインターネット通販を活用して、「時間や場所の制約を受けずに本を購入できる」「多くの在庫を抱えられる」「店舗まで行かなくてもよい」など新たな付加価値をユーザーに提供しています。

本の通販から発展したAmazonも、商材や利益を得る方法は既存の書店と同じです。

Spotify

音楽業界のゲームチェンジャーとして挙げられるのが「Spotify」をはじめとする音楽配信サービス。音楽サービスにはレコードやカセットテープ、CDやMDなど音楽データを記録する媒体や再生するハードウェアが欠かせませんでした。

しかし音楽のデータ化により、物理的な音楽メディアはもはや必要ありません。さらに「サブスクリプションモデル」による音楽聴き放題サービスが提供され、音楽の聴き方は大きく変わったのです。

Netflix

「サブスクリプションモデル」で既存業界を脅かしているのは、映像業界も同じです。

「Netflix」や「Amazonプライムビデオ」などがビデオオンデマンド方式によるストリーミングサービスを開始。これによりレンタルや販売が主流だった映像作品の鑑賞スタイルは一変しました。

近年、潤沢な予算を武器に、映画顔負けのクオリティでオリジナルコンテンツを提案する企業も登場しています。米アカデミー賞においても動画配信サービスのコンテンツが約半数を占め、あらたな映像業界のあり方を示しているのです。

iPhone

スマートフォン端末の登場もゲームチェンジャーの事例です。それまで携帯電話といえば通話が主な機能でしたが、パソコンのような処理速度とデジタルカメラのようなカメラ機能、アプリのインストールによる機能拡張で携帯電話の概念を塗り替えました。

その筆頭ともいえる存在がApple社の「iPhone」です。それまでもスマートフォンと呼べる製品はあったものの、2007年のiPhoneの登場で一気に新たな市場が創生されました。

グノシー

「グノシー」をはじめとするニュースアプリも、ニュースの提供方法を変えたゲームチェンジャーです。それまでニュースといえば、新聞紙やテレビ局がそれぞれ発信する情報を個別に見るしかありませんでした。

ユーザーは興味のあるニュースを見つけるため、新聞や報道番組などを一つひとつ比べる必要があったのです。この概念を覆し、ユーザーの趣味嗜好にあわせてニュースをまとめ読みできる価値を提案したのがニュースアプリといえます。

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7.ゲームチェンジャーが登場した際、企業が注意すること

自社業界にゲームチェンジャーが登場した場合、既存の企業はどのような点に注意すればよいのでしょう。ありがちな失敗例は以下の4つです。

  1. ゲームチェンジャーを無視したり、たまたまだろうと高をくくったりして適切な対応を取らない
  2. 適切なものとして選んだ対抗戦略のスピードが遅い
  3. 適切な対抗戦略を選んだつもりだが、プロセスが間違っている
  4. 上記すべてにおいて競争相手に出し抜かれている

既存企業にはこれらの失敗パターンを裏返した戦い方が必要になります。

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8.ゲームチェンジャーが登場した際の対策

ゲームチェンジャーとなる企業が登場すると、従来の競争環境が大きく変わるのは先に述べたとおりです。既存企業にとってはこれまでの戦略を大なり小なり変更しなければなりません。

ここではゲームチェンジャーが登場した際に既存企業が取るべき対策について説明します。

  1. 新しい勝ちパターンを探す
  2. 自らがゲームチェンジャーになる

①新しい勝ちパターンを探す

異業種間の競争にて、相手がどのような方法で市場を狙ってくるかを読み切るのは困難です。競争のルールを先に変えられてしまえば、それまでの戦略は通用しなくなるでしょう。

そこで「自ら新しい勝ちパターンを作り上げる」という視点に立ちます。特に事業領域を広げたいと考えている企業の場合、市場の変化は大きなチャンスです。

新たな競争ルールを自社から作り出すつもりで勝ちパターンを探していけば、既存事業のイノベーションや新事業のきっかけを作れるでしょう。

②自らがゲームチェンジャーになる

自社業界の事業連鎖を詳細に分析し、ゲームチェンジャーの戦略を理解すれば、自らをゲームチェンジャーにするのも可能です。自分たちがゲームチェンジャーになれば、市場のルールは自分たちで設定できるでしょう。

またゲームチェンジャーによっては競合相手が発生しにくいタイプもあります。もちろん現在の状況に胡坐をかかず、ルールを変えるための戦い方を日々学び実践していかなければなりません。

既存のゲームチェンジャーが追随できない新たなルールを作り出せれば、自社が次のゲームチェンジャーになれるのです。