【人事は注意!】高年齢者雇用安定法とは? 改正の4つのポイントと注意点

年金支給開始時期が変更され、定年退職後から年金支給までの期間における高齢者の雇用の確保が求められています。2013年の法改正では、企業の義務である高年齢者の雇用確保措置にも一部変更が行われたので、人事は法改正のポイントをしっかりと押さえておきましょう。

「高年齢者雇用安定法」とは?|2013年の改正高年齢者雇用安定法までの流れ

高年齢者雇用安定法は、正式には「高年齢者等の雇用の安定に関する法律」という名称です。その元となる法律は、戦後の高度経済成長期にも進まなかった中高年齢者の雇用安定を図るため1971年に制定され、その後の改正により名称も中高年の“中”が取れました。

また、1947年~1949年の第一次ベビーブームに生まれた、いわゆる団塊の世代の定年退職が始まる2007年の前にも改正が行われています。2013年には、急速に進む高齢化への対応と厚生年金支給開始年齢が引き上げられることを受けて、新たに高年齢者雇用安定法の改正が行われました。

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改正高年齢者雇用安定法、2013年の改正の背景とは?

2013年4月から、厚生年金の支給開始年齢が引き上げとなり、企業の多くが制度導入を選択しました。現行の法律のままでは企業の多くで定年が60歳となっており、60歳の定年以降継続雇用の希望が認められなかった場合、無収入・無年金となってしまう人もいるため、年金支給までの雇用の確保が問題となっていました。

そこで、原則として定年後も希望者全員の再雇用を義務付ける改正高年齢雇用安定法が国会に提出され、2012年8月に成立し、2013年4月施行となりました。

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改正高年齢者雇用安定法、その改正のポイントは?

2013年における高年齢者雇用安定法改正のポイントは以下の通りです。

1) 対象者を限定していた継続雇用制度の限定を撤廃

2004年に行われた高齢者雇用安定法の改正によって、企業は高年齢者の雇用確保のための措置として、

  • 1 定年年齢の引き上げ
  • 2 継続雇用制度の導入(労使協定により基準を定めた場合、希望者全員を対象としない制度も可)
  • 3 定年の定めの廃止

上記のいずれか1つを選択することになっていましたが、今回2のカッコ内が撤廃され、継続雇用制度を導入する場合、希望者全員を継続雇用することになりました。とはいえ、心身ともに業務を行うことが困難と判断される場合や、勤務態度が不良の場合(無断欠勤など)は解雇の事由になり得るため、継続雇用しないということも可能です。

2)継続雇用制度の対象者を雇用する企業の範囲を拡大

継続雇用制度の対象となる高年齢者が雇用される企業が、グループ企業まで拡大されました。

3)義務に違反した企業名を公表する規定の新設

高年齢者の雇用確保を行う義務を果たさず、勧告を受けても従わなかった企業については、企業名を公表できる規定を設けました。

4)高年齢者の雇用確保のための措置の実施と運用に関して指針策定

事業主が行わなければならない高年齢者の雇用確保措置の実施と運用に関する指針が以下の通り策定されました。

  •  継続雇用制度を導入する場合、希望者全員が対象となる
  •  就業規則に定める解雇・退職理由(年齢に関わるものを除く)に該当する場合、継続雇用しないことが可能である。
  •  就業規則に定める解雇・退職理由(年齢に関わるものを除く)と同一の理由を、継続雇用しない理由として就業規則に定めることも可能である。また、この理由について、継続雇用制度を円滑に実施するため、労使協定を締結することも可能である。ただし、解雇理由や退職理由と異なる運営基準を作ることは、改正法の趣旨に反するため留意が必要である。
  •  継続雇用をしない場合は、客観的・合理的な理由があり、社会通念上相当であることに留意しなければならない。

高年齢者雇用安定法の改正に沿って、社内での就業規則の改正などをしっかり行い、高年齢者の雇用促進を促しましょう。