善管注意義務とは? 契約書の締結内容への注意と取締役の義務について

少し耳慣れない「善管注意義務」について解説をします。契約の違いや「善管注意義務」を学ぶことで、取締役の役割を正確に理解するだけではなく、取締役に課せられる義務を知り、企業運営に役立てるように学びましょう。

善管注意義務とは

会社法上では、株式会社の取締役というのは、会社から経営の委任を受けている立場となります。その関係は会社法330条によって、民法の委任に関する規定が適用されることになっています。

民法は、委任を受けたものに対して、「善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う」(民法644条)と定めています。この義務のことを「善管注意義務」と呼びます。

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善管注意義務の契約と契約書

民法では、委任とは「法律行為」を委託する場合をさしており、準委任は「法律行為でない事務」を委託する場合の契約であると規定されています。民法では上記の他にも、「売買」や「賃貸借」など13種類の契約類型が規定されており、委任の規定をそのまま適用しています。

善管注意義務は、抽象的かつ流動的な概念であり、契約の内容によって判断されることが多くあります。

つまり、善管注意義務を怠って損害が発生した場合には、管理責任などを問うことができるケースもありますが、契約の内容によっては認められないこともあるのです。そのため、契約時には契約書の内容に注意する必要があります。

善管注意義務と取締役

取締役の扱いについて、会社法355条では、下記のようにあります。

取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行なわなければならない。
引用元:会社法355条

上記のように「忠実義務」をかしており、取締役は法令・定款・株主総会の決議を遵守するだけではなく、忠実にその職務を遂行することを求めています。

取締役は経営上の責任を負いますが、不作為で起業に損害を与えてしまった場合には、賠償責任を負うケースもあるのです。

この場合、注意したいのは、「通常期待される程度の注意義務」の範囲であり、「不作為」が争点になるケースが珍しくありません。

そして、経営上の判断を誤ってしまったために生じた損失である「積極ミス」でも、善管注意義務違反を問われてしまうケースもありますので注意が必要です。

これは商法に直接的な規定がある訳ではなく、前述したように民法の規定を根拠としています。