クラウドストレージとは? メリット、比較ポイント、無料サービス

クラウドストレージとは、インターネットサーバー上にファイルを保管、共有できるようにした場所やそのサービスのことです。

1.クラウドストレージとは?

クラウドストレージとは、インターネットサーバー上にファイルを保管、共有できるようにした場所やそのサービスのこと。クラウドは「cloud:雲」、ストレージは「storage:保管、記憶媒体」といった意味を持ちます。

ファイルをパソコンやスマホ、USBメモリなど自分の手元ではなく、雲(インターネットサーバー)の中に保存しておくというイメージです。インターネットに接続できれば、いつでもどこでも利用でき、無料または有料でさまざまなサービスを活用できます。

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ファイルサーバーとの違い

ファイルサーバーとは、その企業などの団体に所属する人や、パソコンなどの通信機器(デバイス)だけがアクセスできるファイル保管場所のこと。保管しているデバイスは、通常その団体の中にあり、インターネットに接続していなくてもアクセスできます。

一方、クラウドストレージを利用するには、インターネットへの接続が必要です。

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2.クラウドストレージの種類

クラウドストレージは、通常4つに分類できます。それぞれのクラウドストレージについて説明しましょう。

  1. パブリック(public:公共の)クラウドストレージ
  2. プライベートクラウドストレージ
  3. ハイブリッドクラウドストレージ
  4. マルチクラウドストレージ

①パブリック(public:公共の)クラウドストレージ

自分で用意した環境ではなく、提供されたサービスによるクラウドストレージのこと。一般的にはインターネット経由で提供され、インターネットに接続していればすぐに申込みと利用が可能です。通常ひとつのユーザー企業や団体で、同じストレージを共有します。

②プライベートクラウドストレージ

自分で用意したクラウドストレージです。クラウドといっても、他者と共有しないところが、ほかとの最大の違いでしょう。さらに以下の2種に分類されます。

  • オンプレミス型:ネットワーク環境からストレージなどインフラすべてを自社で用意、運用
  • ホスティング型:インフラは他社からサービスとして提供を受けて使用

③ハイブリッドクラウドストレージ

プライベートクラウドやオンプレミス環境と、パブリッククラウドを組み合わせたストレージのこと。適切に使いわければ、リスクの分散やメモリの有効活用が可能になります。

たとえば、カスタマイズ済みシステムや機密ファイルはオンプレミス環境に保存、ほかはパブリッククラウドに保存するといった方法です。

④マルチクラウドストレージ

自社に最適な環境にするため、複数のクラウドストレージを組み合わせたもの。サービス会社もひとつに限定せず、それぞれの特長や必要に応じて使いわけます。

たとえば「機密情報はA社のプライベートクラウドストレージ」「そのほかファイルはB社のパブリッククラウドストレージを使用する」といった形です。

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3.クラウドストレージを利用するメリット

クラウドストレージを利用するとどのようなメリットを得られるのでしょう。下記3つから解説します。

  1. 業務効率化や生産性向上
  2. バックアップの確保
  3. 最新のセキュリティ対策や機能の利用

①業務効率化や生産性向上

クラウドストレージを利用すると、業務効率化や生産性向上が期待できます。

インターネットに接続できる環境であれば、時間と場所を選ばずアクセスできるので、複数人で同じファイルを同時に編集できます。作業の順番待ちをしなくてもよく、複数人で意見を交換しながらひとつのファイルを作り上げるのも可能です。

②バックアップの確保

クラウドストレージでは、つねに自動でバックアップが取られています。

バックアップを取るには外部ハードディスクやUSBなど、別のメディアの準備が必要なうえ、書き込みに時間が必要です。その間、同デバイスでほかの作業はできません。クラウドストレージを利用すると、それらの手間や時間がすべて不要になります。

災害対策として有効

突然の停電やデバイスの故障など非常事態になっても、ファイルはインターネット上にあるので、データ消失のリスクが大幅に低くなります。また関係者それぞれがインターネット接続環境にいれば、同じ場所にいる必要はありません。

これによりテレワークが可能になります。テレワークでの勤務も選べるようにしておけば、優秀な人材の確保にも有効です。

③最新のセキュリティ対策や機能の利用

日々進化や増殖するコンピューターウイルスやハッキング対策のため、クラウドストレージサービスも日々アップデートを重ねています。クラウドストレージは、自動でアップデートが適用されるため、つねに最新のセキュリティ対策や機能を利用できるのです。

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4.クラウドストレージを利用すると生じるデメリット

クラウドストレージを利用すると生じるデメリットとは何でしょう。それぞれについて解説します。

  1. オフラインでは使用不可
  2. 情報漏えいリスクの増大

①オフラインでは使用不可

クラウドストレージサービスを利用する際、インターネットに接続できる環境が必要です。なんらかの理由でインターネット接続が切断された場合、作業を中断しなければなりません。

インターネットに接続できない場所では、「あらかじめダウンロードしておいたファイルの編集」といったように、できることが限定されます。

②情報漏えいリスクの増大

クラウドストレージを利用する以上、インターネット上にファイルを保存するため、セキュリティ対策が必要になります。一般的かつ有効な対策として挙げられているのは、下記のとおりです。

  • IDやパスワードが外部に漏れないよう徹底する
  • パスワードを推測されにくい文字列にする
  • パスワードを定期的に変更する
  • 2段階認証(下記セキュリティの項目で説明)を採用する

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5.クラウドストレージの比較・選定ポイント

クラウドストレージサービスは、提供する会社や容量、価格などさまざまあります。一体どのように選べばよいのでしょう。ここでは比較や選定のポイントを説明します。

  1. 費用対効果
  2. データ容量
  3. セキュリティ
  4. 既存ツールや端末との連携性
  5. 操作性

①費用対効果

費用は各サービス会社のプランにより変化し、プラン内容はストレージ容量や、使用する人数などから決められているのです。

無料で始められるサービスも多くあるものの、ほとんどが無料期間を終了すると月額、または年額で使用料がかかります。適切な予算額を念頭に、継続利用が可能なプランを選びましょう。

②データ容量

各社サービスやプランにより、クラウドストレージの容量サイズはさまざま。足りないと業務に支障が生じて生産性が落ちてしまうので、自社にとって余裕のあるプランを選びましょう。

容量サイズ無制限のプランにしておけば、ある日突然足りなくなったり、削除するファイルの選定に追われたりせずに済みます。

③セキュリティ

クラウドストレージでは、ファイルに第三者からアクセスされないよう、セキュリティ対策は必須です。下記が導入されていると安全性が高いといえます。

  • 2段階認証:ログイン時にIDとパスワード、そしてもう1項目を要求する認証方法
  • セキュリティポリシー:パスワードに使用する文字列の数や種類を設定できるシステム

④既存ツールや端末との連携性

多くのデバイスやOS、ツールに対応しているサービスを使用すると生産性の向上につながるでしょう。少なくとも、現在使用中の機器やOSに対応しているクラウドストレージサービスにすると導入もスムーズです。

自社で稼働中のパソコンやタブレット、スマートフォンといったデバイス機器、それらのOSやよく使うツールを把握し、検討しましょう。

⑤操作性

操作性の良さは効率の良さに直結し、生産性の向上につながります。下記のような点を検証して導入しましょう。

  • UI(ユーザーインターフェイス、入力画面)は使用者にとって見やすく直感的な操作が可能か、または自分の好みにカスタマイズ可能か
  • ユーザーの登録や抹消、パスワードの添付など、重要または多く行う操作はスムーズに行えるか

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6.クラウドストレージサービスの代表例

ここでは代表的なクラウドストレージサービスと、それぞれの特色を紹介します。比較検討の参考にしてください。

  1. Dropbox
  2. OneDrive
  3. GoogleDrive
  4. iCloudDrive

①Dropbox

クラウドストレージサービスの草わけで、対応しているOSや連携サービスも幅広いです。2段階認証をはじめ、セキュリティ面の安全性も高い評価を得ています。

無料プランのストレージ容量は2GBと比較的少ないものの、「友達を紹介する」機能で1アカウントにつき500MBを追加可能です。有料プランは5TBで¥1,500/月~になります。※2022年10月現在

②OneDrive

Microsoft社が提供するクラウドストレージサービス。有料ではMicrosoft Office各アプリを含むプランがあるといった、使用デバイスのOSをすべてWindowsで統一している場合、より便利に使えるでしょう。

外部とファイルの受渡しに使用する際は、ほかOSを使用していないか確認が必要です。無料プランは5GBで有料プランは1TBで¥540/月~になります。※2022年10月現在

③GoogleDrive

検索エンジンで有名なGoogle社が提供するクラウドストレージサービス。WordやExcelと互換性のあるドキュメントやスプレッドシートも付随しています。WindowsはもちろんMacでも、タブレット端末やスマホでも使用可能です。

無料プランは15GBで、有料プランは30GBで¥680/月〜になります。
※2022年10月現在

④iCloudDrive

iPhoneやMacなど、Apple社製品に付随するクラウドストレージサービス。Apple IDがあれば無料で5GB使用できます。端末のバックアップにも同ストレージを使用しますので、空き容量には注意が必要です。

有料プランは50GBで¥130(税込)/月〜になります。機能に制限はあるものの、Windowsからもアクセス可能です。
※2022年10月現在

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7.クラウドストレージが無料で使えるサービス

最後に、無料で始められるクラウドストレージサービスも見ていきましょう。ただしストレージ量を規定より増やす際は、有料プランへの変更が必要です。

  1. MEGA
  2. Box
  3. pCloud

①MEGA

高いセキュリティ性を持ちながら、ファイル共有にユーザー登録が不要と、操作性はシンプルで世界的に高い支持を得ているサービス。テキストチャットやビデオ通話と、コミュニケーションツールも付随しているのです。

無料プランは50GBまで使用できますが、3か月アクセスが無い場合、アカウントが抹消されてしまいます。

②Box

連携しているアプリ数が非常に多く、主にビジネス向けクラウドストレージサービスとして世界中で使用されています。操作性はシンプルながら、2段階認証やアクセス制限など多種多様なセキュリティ設定が可能です。

無料プランは10GBまで使用できます。ビジネス向け有料プランはいずれもストレージ容量が無制限です。

③pCloud

インターネットセキュリティには厳しい法規制をしいている、スイスの企業が提供するクラウドストレージサービスです。2022年から日本語対応を開始しました。

無料プランは10GB使用できます。他社のクラウドストレージサービスの有料プランは、ほとんどが月額か年額ですが、pCloudは年額か生涯(買い切り)の2種です。