カリギュラ効果とは?【効果・活用方法をわかりやすく】

カリギュラ効果とは、禁止や制約がかかるとかえって興味を引かれる心理現象のことです。活用方法や活用時の注意点などについて解説します。

1.カリギュラ効果とは?

カリギュラ効果とは、禁止や制限された行動や情報に対して、逆に興味や関心が高まる心理現象のこと。たとえば「絶対に読まないでください」と書かれていると、気になって読みたくなってしまうケースが該当します。

なおカリギュラ効果という名称は日本固有であり、英語では「Banned in Boston(ボストンでは禁止)」と表すのが一般的。これは、アメリカのボストン市内で、不道徳とみなされた映画が上映禁止されたことをなぞらえた類似表現です。

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2.カリギュラ効果とシロクマ効果、心理的リアクタンスとの違い

カリギュラ効果と似た心理現象に、シロクマ効果と心理的リアクタンスがあります。それぞれの心理現象とカリギュラ効果との違いを説明しましょう。

シロクマ効果との違い

自分が望んでいないのに、特定の事柄に対する関心や欲求が強まってしまう現象のこと。たとえばミスを忘れようと意識するほど、そのミスのことが頭から離れなくなってしまうなどの心理が該当します。

つまりシロクマ効果は、元々その事柄に興味を持っている状態。カリギュラ効果は、禁止や制約自体によって事柄に対する興味が新たに生まれる点が異なります。

心理的リアクタンスとの違い

言動を制限されたり選択肢を奪われたりすると、反発したくなる心理現象のこと。たとえば今まさにやろうとしていた仕事について「今すぐにやれ」と言われると、かえってやる気が失せるなどのケースが該当します。

一方カリギュラ効果は焦点を当て、その対象へのことで行動が変わることを示しています。

心理的リアクタンスは他者からの強制によって反抗や反発が生まれますが、カリギュラ効果の禁止や制約は強制ではありません。また生まれるのが興味という点が異なります。

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3.カリギュラ効果の活用方法

何か禁止されたり制約を受けたりすると、逆に興味が高まってしまうカリギュラ効果は、日常生活やビジネスなどでも起こりえます。

カリギュラ効果を理解した言動を取り入れると、よい結果につながるかもしれません。日々の生活におけるカリギュラ効果の活用例を紹介します。

日常生活

日常生活でカリギュラ効果が出やすいシーンとして、恋愛、禁煙、ダイエットなどが挙げられます。それぞれのシーンの活用方法を説明しましょう。

恋愛

「相手に対して興味のないふりをする」といった行動で、相手のカリギュラ効果を促す可能性があります。相手の関心を引くために、一時的に興味を控えめに見せ、相手が自分に興味を抱くチャンスを与えるという使い方です。

たとえば異性から興味を持たれるのは当たり前になっている人に対して、逆にそっけない態度や興味のないような言動を取るなど。そのような態度を取った相手が新鮮に映り、「この人を振り向かせたい」という心理になるケースもあるのです。

禁煙

禁煙したい人に「タバコを吸ってはだめ」といってしまうと、逆に喫煙への意欲を高めてしまう可能性があります。禁煙を実施する際は無理な制約やプレッシャーをかけず、失敗しても再チャレンジするくらいの意識を持ちましょう。

段階的に喫煙を減らす、代替手段(飴を食べるなど)を併用するなど、個々のペースや方法に合ったアプローチを取るのも重要です。

ダイエット

「食べてはだめ」と食事そのものや特定の食品を禁止すると、逆に「食べたい」という欲求を高めてしまう場合もあります。ダイエットを成功させるためには、制限された食事を楽しむ方法を見つけ、食への欲望をコントロールすることが大切です。

また「週に一度は好きなものを食べてよい」といったルールを設けると、ストレスを溜めすぎずにダイエットに取り組めます。

ビジネス

ビジネスシーンのなかでもとくにマーケティングにおいて、顧客の関心を惹きつける方法としてよく活用されます。ビジネスにおけるカリギュラ効果の活用例を紹介しましょう。

ターゲットの限定

特定のサービスやコンテンツを提供する際に、ユーザーへ一定の制限を設けてカリギュラ効果を促す手法のこと。

たとえば会員登録しないと読めないコンテンツなどが該当します。ユーザーの行動を制限して特別な体験や情報への興味を高め、会員登録や購買といった行動を促進するのです。

また制限を通じてユーザーが自分を特別な存在と感じられるため、顧客ロイヤルティを高める効果も期待できます。

期間や数量の制限

期間限定や数量限定のセールなど、購買自体に制限をかけて消費者の興味を引く手法です。商品やサービスの希少性も強調されるため、顧客も「このチャンスを逃したくない」という思いが強くなり、早期の購買につながりやすくなります。

この手法のポイントは、「生産数がごくわずかなため」など、顧客が納得できる理由を添えることです。

行動の禁止

ユーザーに対して特定の行動を制限し、その制約に興味を引き起こす手法のこと。たとえば本やWeb記事のタイトルに「○○な人以外は読まないでください」とつけたり、ゲームなどで「絶対にプレイしないでください」というCMを流したりするケースが該当します。

逆説的なメッセージでユーザーの好奇心を刺激し、禁じられた対象に関心を抱かせるのが狙いです。

バーナム効果の併用

バーナム効果とは、誰にでも当てはまる一般的な特性や説明であっても、自分だけに当てはまると思ってしまう心理効果のこと。多くの人に当てはまる特性と逆説的なキャッチコピーを組み合わせて、広範な顧客の関心を高める手法です。

たとえば多くの人はリスクを回避したいと考えます。そこで「リスクを取るのが怖い人はこの広告は読まないでください」」と行動を制限すると、興味を引きやすくなるのです。

バーナム効果とは?【効果をわかりやすく】具体例、活用方法
バーナム効果とは、誰にでも当てはまる事柄を「自分だけに当てはまる」と感じる心理現象のことです。ここではバーナム効果の具体例やビジネスにおける活用方法を分かりやすく解説します。 1.バーナム効果とは?...

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4.カリギュラ効果活用の注意点

カリギュラ効果は間違った使い方をすると逆効果になりかねません。日常生活とビジネスでカリギュラ効果を活用する際の注意点を紹介します。

日常生活

日常生活では、カリギュラ効果を狙った抑制や禁止が裏目に出てしまい、相手の反発を招くケースもあるのです。ここでは教育と恋愛でカリギュラ効果を活用する際の注意点を説明します。

教育

「○○をしてはだめ」など、子どもの言動に対して一方的な制限や禁止をかけると、子どもの好奇心を鈍らせ、自己肯定感やコミュニケーション力を低下させる恐れもあります。理由も分からず禁止や制限されたことに対する反発や反抗が芽生えるかもしれません。

「なぜだめなのか」という理由を伝え、納得させることが大切です。学習においても「教科書に載っていないことは勉強しなくてよい」などといってしまうと、子どもが興味を持つ範囲が狭くなってしまうかもしれません。

恋愛

相手の個性や性格、相手との関係性によっては、カリギュラ効果が生じない場合もあります。たとえば自分にさほど興味を持っていない人に対して、カリギュラ効果を狙ってそっけない態度を取ったとしても、気を引くのは難しいでしょう。

そっけなくしすぎると「嫌われている」と思わせてしまうかもしれません。また「浮気はしないで」と言われると、カリギュラ効果で浮気をしたくなってしまう可能性もあります。

相手の関心度に合わせて、カリギュラ効果を狙う言動の程度や頻度をコントロールするのがポイントです。

ビジネス

ビジネスでカリギュラ効果を活用する際は、制限や禁止に柔軟性を持たせることが大切です。ビジネスにおけるカリギュラ効果活用の注意点を説明します。

情報収集の徹底

カリギュラ効果を成功させる需要なポイントは、顧客のニーズや好みを徹底的に理解すること。マーケティングなら、顧客の思考や行動のパターン、趣味や嗜好などのデータ分析を行うと、どのような制限や禁止が顧客の興味を引きつけるかを検討しやすくなります。

近年、顧客ニーズの変化が早まっている傾向にあるため、制限や禁止の内容は定期的に見直すべきです。

禁止する理由の明確化

顧客に対してなぜ特定の行動を制限するのかを明確に説明しないと、カリギュラ効果が薄れる可能性もあります。理由を伝えないと、一方的に行動を制限するだけとなり、顧客の反発や反抗を強めてしまいかねません。

「なぜそうなのか」という説明と、解除方法を示すことがポイントです。明確な理由付けは信頼関係を構築し、顧客とのコミュニケーションを強化する一助にもなります。

障害・制限の加減

カリギュラ効果を活用する際は、禁止や制限の度合いを慎重に調整することが大切です。「入店禁止」や「購入禁止」などの強すぎる制限もまた顧客の反感を買う可能性があります。

たとえば「興味のない方は、遠慮なくスルーしてください」などの緩い制限に留めると、顧客は自分で行動を選択できるため、カリギュラ効果が発生しやすくなるでしょう。

信頼関係の構築

顧客との信頼関係を構築してから、カリギュラ効果を狙いましょう。 ブランドや商品の知名度が高ければ、購買に制限をかけても顧客の興味を引けるからです。

たとえば世間で大人気のゲームが「年末年始はプレイしないでください」というテレビCMを打ち、興味を持ったユーザーによってさらにダウンロード数を伸ばした事例があります。

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5.カリギュラ効果が状況の悪化につながった事例

非常時においては、カリギュラ効果によって状況が悪化してしまう恐れがあります。ここではコロナ禍と自然災害における事例を解説しましょう。

コロナ禍

新型コロナウイルスが流行していた時期は、マスクやトイレットペーパーの買占め禁止、外出の制限などが実施されました。これらの制約が、逆に人々の購買意欲や外出への欲求を刺激してしまったという説があります。

行動に制限がかけられたため「できないこと」への好奇心が高まり、ますます強い興味を抱くようになると考えられるからです。買えないものほど欲しくなるという心理から多くの人が買い求めたため、全国でマスクやトイレットペーパーの品切れが相次ぎました。

台風

台風や大雨などの自然災害の際、川に近づかないよう警告が出されているにもかかわらず、その警告を無視した人々が川を見に行く場合もあります。

これは、制約がかけられたため逆に好奇心や反発心が生じて、禁止された行動を促してしまったという事例で、これもカリギュラ効果による悪い事例だといえるでしょう。

また自然災害時における「自分だけは大丈夫」という心理(正常性バイアス)も、状況の悪化につながる要因のひとつだと考えられています。