EPA/経済連携協定とは?【わかりやすく簡単に】メリット

グローバル経済が叫ばれる中、経済連携協定「EPA」に注目が集まっています。また、日本でも各国や地域とEPAを結ぶことで経済の拡大を目指しているのです。

  • EPA(経済連携協定)とは何か
  • 日本が協定を結んだ国や地域
  • 日本・EU経済連携協定の効果
  • 看護師・介護福祉士候補者の来日

などについて考えていきましょう。

1.EPA(経済連携協定)とは?

EPAとは「経済連携協定」と訳す日本が提唱する協定で、「Economic Partnership Agreement」の頭文字を取ったもののこと。

EPAの特徴は、

  • 特定の国、地域間で関税やサービス貿易の障壁等を削減・撤廃するFTA
  • 投資規制の撤廃や知的財産制度の調和など幅広い分野で共通ルールを定めた協定

FTA(自由貿易協定)とは?

FTAとは特定の国、地域間でモノの関税、貿易制限措置、サービス貿易に関する障壁を原則として撤廃する協定のこと。「Free Trade Agreement」の頭文字を取ったもので、「自由貿易協定」と訳します。

このFTA、「自由貿易協定」に

  • 投資協定
  • 知的財産権
  • 労働市場の開放
  • 紛争仲介
  • 競争政策等
  • 締約国間の経済制度の調和
  • 締約国間の経済活動の一体化

などの取り組みをプラスした協定が、EPAです。

FTAに加え、
・投資規制撤廃
・分野間の協力
・人的交流の拡大
・知的財産制度
などを網羅したものをEPAと呼びます

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2.EPAを締結する目的

EPAを締結すると、

  • 関税を引き下げることで貿易を自由化する
  • 投資や人の行き来をしやすくすることで経済の結び付きを強める

といったことを実現できます。

そのため日本でも、関税撤廃以外に、

  • 日本企業の海外進出が容易になる
  • 日本の輸入先が増えることで食料やエネルギーの安定確保、供給ができる
  • 経済分野の相互依存関係が深まり、二国間関係が発展する

などを目的として、EPAをメキシコ、シンガポール、タイ、インドネシアなどの国々と締結しているのです。

EPAを締結する目的には、
・関税の引き下げによる自由貿易の推進
・経済の結び付き強化
などがあります

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3.EPAのメリットとは?

EPAは、モノやサービスなど幅広いものを扱って、経済的、政治的に大きな影響をもたらします。

そんなEPAのメリットを4つ説明しましょう。

  1. 関税の削減・撤廃
  2. 輸入規制の撤廃
  3. 貿易の円滑化
  4. 投資の促進

①関税の削減・撤廃

関税とは税率の高い租税のことで、他国へモノやサービスを輸出する際にかかるもの。

関税がかかると

  • 輸出国が販売するモノやサービスの価格が上昇する
  • 価格上昇により輸出先の国の製品より価格競争で不利益を被る

となります。

つまり関税が削減、あるいは撤廃されれば、価格競争の面で対等に現地企業と戦えたり売り上げを伸ばせたりするのです。

②輸入規制の撤廃

輸入規制が撤廃されれば、モノやサービスの流通や販売が、他国で自由にできるようになるのです。

たとえば、具体的には日本産のワインを自由に流通させ販売できるようになったり、容量規制の緩和により焼酎の四合瓶や一升瓶での輸出が可能になったりといったことがが挙げられます。

③貿易の円滑化

モノなどの輸出入には、さまざまな手続きが必要です。しかし、EPAで自己申告制度を導入し輸出時の原産地証明書の取得手続きを不要とするなどして手続きを円滑化すると、リードタイムや手続きに関わるコスト削減が実現できます。

その結果、貿易はより拡大するでしょう。

④投資の促進

EPAによって、モノやサービスが自由かつ公平に取引されることで、新たな巨大市場が誕生します。

この巨大市場で、関税の削減や撤廃、規制緩和、貿易関連手続きの円滑化が進めば、自由な国際競争境が実現でき、投資としてのマーケットも一層確保できるようになるのです。

EPAのメリットは、
・関税の削減・撤廃
・輸入規制の撤廃
・貿易の円滑化
・投資の促進
の4つです

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4.EPAによって得られる効果

ここでは、EPAによって得られる効果として考えられる2つから、EPAの効果を考えていきましょう。

  1. 消費者の立場から考えた購買意欲
  2. 日本企業の立場から考えた国際競争力

①消費者の購買意欲の向上

EPAによって、モノやサービスを輸入する際にかかるコストが大幅に削減されます。

たとえば、関税の撤廃や低い税率への変更が実施されて外国製品やサービスが安く手に入るようになれば、一般消費者にも海外商品の選択肢が増えるため、購買意欲の向上が見込めます。

②日系企業の国際競争力の向上

日本はEPAで、

  • ビジネスパーソンの移動に必要な手続きの簡素化
  • 輸出入額の9割以上を無税にする
  • 鉱工業品輸出の関税を撤廃する

などを提案してきました。

これにより生産拠点を海外に置く日系企業の国際競争力が高まる、日本企業のビジネス環境の整備がより一層進むといった効果を得ることができるのです。

EPAにより、日本は
・消費者の購買意欲の向上
・日系企業の国際競争力の向上
を得ることができます

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5.EPAとWTO(世界貿易機関)の違い

EPAに類似する取り組みを行う組織に、WTO(世界貿易機関)があります。WTOでは、世界中の国家間で貿易の自由化を目指した取り組みを行っています。

EPAがWTOと異なる点は、目指す貿易の自由度の高さと幅の広さ。EPAの網羅する範囲はとても広く、モノやサービス、投資、国境を越えた経済活動も対象となっています。

WTOの最恵国待遇の原則

WTOは、「いずれかの国に与える最も有利な待遇を、他のすべての加盟国に対しても与える」という最恵国待遇の原則をもとに活動しています。よってWTOでは、すべての加盟国に一律の関税がかけられるのです。

一方、EPAは2国間、複数国間での独自交渉で、個別の関税をかけることができる一歩踏み込んだ自由化が実現できます。つまり、EPAはWTOのラウンド交渉を補完する働きを持っているのです。

WTOは最恵国待遇の原則のもと、取り組みが行われています。一方、EPAは、WTOのラウンド交渉を補完して締結されるのです

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6.EPAとTPPの違い

EPAと類似する言葉に、TPPがあります。TPPとは、11カ国が参加を表明している戦略的経済連携協定のこと。「Trans-Pacific Partnership」の頭文字を取ってTPPと呼ばれており、日本語では「環太平洋パートナーシップ」と訳されています。

TPPは、EPAが二国間で締結されることが多かったことから、多国間で効率的に連携協定を締結する場をつくりたいという趣旨で誕生しました。

EPA、TPPの両者ともに関税撤廃や人材交流といったテーマを追求しています。TPPに関して日本国内では、

  • 輸入品が安く手に入る
  • 消費の選択肢が増える

といったメリットを喜ぶ声がある反面、

  • 農業・畜産業・漁業といった第一次産業への影響
  • 国民皆保険制度への影響

を問題視する声も上がっているのです。

EPA、TPPともに、
①関税撤廃
②人材交流
2つを柱に、自由貿易の国際的な枠組みを模索しています

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7.日本のEPAの現状

日本におけるEPAの現状はどうなっているのでしょう。まとめてご紹介します。

  • 現在、日本はASEAN諸国を中心に18カ国・地域とのEPAを発効
  • 日本の貿易総額の中で、発効済EPAの相手国との貿易額の占める割合は51.6%
  • 日本の貿易総額の中で、発効済EPAおよび交渉中EPAの相手国との貿易額の占める割合は86.2%

発効済みの国(2019年現在)一覧

2019年現在でEPA発効済みの国は、下記の通りです。

  1. 日・シンガポール経済連携協定
  2. 日・メキシコ経済連携協定
  3. 日・マレーシア経済連携協定
  4. 日・チリ経済連携協定
  5. 日・タイ経済連携協定
  6. 日・インドネシア経済連携協定
  7. 日・ブルネイ経済連携協定
  8. 日・ASEAN包括的経済連携協定
  9. 日・フィリピン経済連携協定
  10. 日本・スイス経済連携協定
  11. 日・ベトナム経済連携協定
  12. 日本・インド包括的経済連携協定
  13. 日・ペルー経済連携協定
  14. 日・オーストラリア経済連携協定
  15. 日・モンゴル経済連携協定
  16. 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)
  17. 日・EU経済連携協定(EPA)

①日・シンガポール経済連携協定

日・シンガポール新時代経済連携協定は、2002年11月30日に発効、改正議定書は2007年9月2日に発効しました。日本初の経済連携協定、自由貿易協定(FTA)です。

目的は、

  • 国境を越えた両国間の人・モノ・サービス・資本・情報等のより自由な移動
  • 経済活動の連携の強化

②日・メキシコ経済連携協定

日本は、メキシコと締結した日・メキシコ経済連携協定の中で、

  • 自動車などに用いられる鋼板の関税撤廃
  • 自動車の無税枠(7年目に完全自由化)

といった条件を獲得しています。この協定では、これまで日本側が貿易上保護政策を行っていた農産物の市場の開放に踏み切ったことが、クローズアップされました。

③日・マレーシア経済連携協定

日・マレーシア経済連携協定では、

  • マンゴー、マンゴスチン、ドリアン、パパイヤなどの熱帯果実の即時関税撤廃
  • バナナの関税割当の設置
  • 合板以外の林産品は即時関税撤廃

といった市場開放が行われました。

また、

  • 鉄鋼のほぼすべての関税を10年以内に撤廃
  • 自動車の現地組立車用部品は関税即時撤廃

といった条件を獲得しています。

④日・チリ経済連携協定

チリと日本が締結した日・チリ経済連携協定の中で日本は、

  • ほぼすべての鉱工業品につき10年以内に関税撤廃
  • 自動車、一般機械、電気電子製品については、即時関税撤廃
  • 緑茶、ながいも、柿、日本酒といった農林水産品について、日本への輸出関心品目の関税撤廃

といった条件を獲得しています。

⑤日・タイ経済連携協定

日・タイ経済連携協定の中で日本は、

  • 鉄鋼におけるすべての関税を10年以内に撤廃
  • 無税枠を含む全輸出額の約半分を即時撤廃
  • 3000cc超の自動車は、現行税率80%を4年目までに60%まで段階的に引き下げ(3000cc以下については再協議)
  • 自動車部品は原則5~7年後に関税撤廃

といった条件を獲得しています。

⑥日・インドネシア経済連携協定

日・インドネシア経済連携協定の中で日本は、

  • 熱帯果物の関税割当数量を増やすなどして段階的に関税撤廃
  • 合板を除く林産物の即時関税撤廃
  • えび、えび調製品の即時関税撤廃
  • 3000cc超乗用車は2012年までに関税撤廃
  • バス・トラックなどの完成車の大部分は2016年までに5%以下に関税撤廃、削減
  • 大部分の自動車部品は2012年までに関税撤廃

などを獲得しています。

⑦日・ブルネイ経済連携協定

日・ブルネイ経済連携協定の中で日本は、

  • アスパラガス、マンゴー、ドリアンの即時関税撤廃
  • 野菜ジュース、カレー調製品の段階的関税撤廃
  • 合板等を除く林産品の即時または段階的関税撤廃
  • えびの即時関税撤廃

を行い、

  • 乗用車、バス、トラック等の3年以内に関税撤廃
  • ほぼすべての自動車部品の3年以内の関税撤廃
  • ほぼすべての電気、電子製品、産業機械品目につき5年以内に関税撤廃

などを獲得しています。

⑧日・ASEAN包括的経済連携協定

日・ASEAN包括的経済連携協定は、

  • 2008年12月1日に日本、シンガポール、ラオス、ベトナム、ミャンマー発効
  • 2009年1月1日にブルネイ、2月1日にマレーシア、6月1日にタイ、12月1日にカンボジア発効
  • 2010年3月1日にインドネシア、7月1日にフィリピン発効

となっています。日・ASEAN包括的経済連携協定は、日本初のマルチEPAであり、またASEANとの戦略的関係の強化を図るというものになりました。

⑨日・フィリピン経済連携協定

日本・フィリピン経済連携協定の中で日本は、

  • バナナを10年間で関税撤廃
  • キハダマグロ、カツオは協定発効後5年間で関税撤廃

を実施し、

  • ほぼすべて鉱工業品につき10年以内に関税撤廃
  • 現地組立車用部品のうちフィリピンで生産されていない自動車は関税即時撤廃

などを獲得しています。また、日本のEPAとして初めて「看護師又は介護福祉士」の受け入れが規定されました。

⑩日本・スイス経済連携協定

日本・スイス経済連携協定の中で日本は、

  • 原産地証明制度は従来の第三者証明制度に加え、日本のEPAとして初めて認定輸出者による原産地申告制度を導入
  • サービス貿易、投資および知的財産分野においても高いレベルの成果
  • 日本のEPAとして初めて電子商取引章を設置

などを獲得しています。

また、

  • ほぼすべての鉱工業品目につき即時関税撤廃
  • インスタントコーヒー、アロマオイル、食品添加物等の即時関税撤廃
  • ワインの段階的関税撤廃を実施

といった内容も盛り込まれているのです。

⑪日・ベトナム経済連携協定

日・ベトナム経済連携協定の中で日本は、

  • ほぼすべての鉱工業品の即時関税撤廃
  • ドリアン、オクラ、冷凍ほうれん草、スイートコーンなど農産品のアクセス改善
  • えび、冷凍たこ、冷凍たちうおなど水産品のアクセス改善

を実施し、

  • 自動車部品やカラーテレビなど電気電子製品のアクセス改善の実施
  • りんご、みかん、太平洋さけなど農林水産品のアクセス改善

などを獲得しています。

⑫日本・インド包括的経済連携協定

日本・インド経済連携協定の中で日本は、

  • アスパラガス、とうがらし、スイートコーン、カレー、紅茶等の農産品、製材等林産品、えび・えび調製品、冷凍たこ、くらげ等水産品のアクセス改善
  • ほぼすべての鉱工業品目について関税撤廃

を実施し、

  • ギアボックス、ディーゼルエンジン等の自動車部品、鉄鋼製品、ビデオカメラ等電気電子製品・部品等のアクセス改善

などを獲得しています。

⑬日・ペルー経済連携協定

日本・ペルー経済連携協定の中で日本は、

  • ほぼすべての鉱工業品目につき即時関税撤廃
  • 豚肉、鶏肉、アスパラガスなど農産品、アメリカおおあかいかなど水産品、製材などの林産品のアクセス改善

を実施し、

  • 乗用車、二輪車など自動車、テレビ、ブルーレイディスクレコーダーなど電気・電子製品、医薬品のアクセス改善
  • ながいも、梨、柿、緑茶、清酒等の農林水産品のアクセス改善

を獲得しています。

⑭日・オーストラリア経済連携協定

日・オーストラリア経済連携協定は、2015年1月15日に発効され、10年間で貿易額の約95%の関税を撤廃するとしています。

  • オーストラリア側のすべての農林水産品、多くの工業品の関税の即時撤廃
  • 輸入国でEPA特恵税率の適用を受けるために必要な原産地証明に関して、従来の「第三者証明制度」に加え、「完全自己証明制度」の導入

が盛り込まれています。

⑮日・モンゴル経済連携協定

日・モンゴル経済連携協定は、2016年6月に発効され、

  • 貿易の拡大
  • エネルギー、鉱物資源分野等における投資環境の改善
  • 「戦略的パートナーシップ」の一層の強化
  • モンゴルからのエネルギー・鉱物資源の安定供給
  • 民主化
  • 市場経済化

といった内容が盛り込まれています。モンゴルの中長期的な高い経済成長を日本の経済成長に取り込む準備ができたともいえるのです。

⑯環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉

環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)とは、環太平洋地域を構成する国々による経済の自由化が目的となっている多角的な経済連携協定 (EPA)のこと。

TPPには北大西洋版があることから、大西洋横断貿易投資パートナーシップ協定を一般的に略して「TTIP」と呼ぶことがあります。

⑰日・EU経済連携協定

日本・EU経済連携協定は、2019年2月1日に発効され、「メガFTA」の位置付けにあります。日本と欧州連合間において貿易や投資といった分野の経済活動の自由化を進めることで、より一層の連携強化することを目的としているのです。

交渉中の国(2019年現在)一覧

2019年現在、交渉中の国は、

  • コロンビア
  • 日中韓
  • RCEP(東アジア地域包括的経済連携)
  • トルコ

など。

  • 有益な国際環境の形成
  • 日本の経済利益の確保
  • 相手国の状況
  • EPAの実現可能性

などが今後の交渉の大きな争点となるでしょう。

日本は、ASEAN諸国を中心に18カ国・地域とのEPAを発効しているのです。2019年現在、EPAの交渉を進めている国もあります

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8.世界経済の3分の1をカバーした日本・EU経済連携協定

日本が署名したEPAの中でも欧州連合(EU)とのEPAは、

  • 世界経済の3分の1をカバー
  • 人口約6億人をカバー
  • 保護主義の脅威が台頭しつつある世界貿易制度を支える協定

といった特徴を持つ大規模な経済連携協定です。

EUからチーズ、ワインなどの食料品などを輸出する際の関税が撤廃されるため、日本の消費者は恩恵を受けるでしょう。また、日本の自動車や電気製品メーカーのEU圏内でのビジネスチャンスを広げる内容も盛り込まれています。

日本が署名したEPAの中でも欧州連合(EU)とのEPAは、世界経済の3分の1そして人口約6億人をカバーする大規模な経済連携協定です

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9.EPAにおける「人の移動」とは?

「人の移動」とは、いわゆる「自然人の移動によるサービス提供」が発展したものであると考えられます。サービス貿易の一つであり、日本でも具体的に、看護師や介護福祉士などの移動受け入れが規定されました。

EPA交渉の中では、モノやサービス、人の移動といった幅広い分野の貿易自由化が協議されているのです。

【事例】看護師・介護福祉士候補者の来日

日本では、

  • 日・インドネシア経済連携協定
  • 日・フィリピン経済連携協定

において、人の移動が規定されました。看護師・介護福祉士候補者の送り出しが明記されたことで、日本の入管法が規定する「特定活動」としてインドネシア人やフィリピン人の看護師・介護福祉士候補者を新たに受け入れることになったのです。

医療・福祉分野での人手不足解消

現在、日本では慢性的な人手不足が問題となっており、特に、医療や福祉の分野では人手不足が顕著となっています。

EPAで受け入れるインドネシア人の看護師・介護福祉士は、日本で働くことを前提に

  • 半年間の日本語研修を受ける
  • 2008年12月?2009年1月には医療・介護現場で働き始める
  • 3年ないし4年の滞在期間中に、看護師・介護福祉士の国家資格を取得する

ということになっているのです。

課題

人の移動によって外国人を受け入れることに対し、日本の現場からは、

  • 資格取得までの期間、受け入れ施設におけるフォローが必要
  • 給与などの待遇・条件の問題
  • コミュニケーションの難しさ

といった不安の声が上がっています。

EPAによって人の移動も積極的に行われるようになっています。しかし、現場からは受け入れ態勢などに不安の声も上がっているのです