【とうとう到来】2020年問題とは? 日本はどうなる? 各業界の影響と問題

2020年問題がニュースでも多く取り上げられるようになってきました。2020年問題とは、具体的にどのような問題を指しているのでしょうか。ここでは、企業経営に直接的、間接的に大きく影響を及ぼす6つの分野から、2020年問題が抱えるリスクや問題点について、見ていこうと思います。

  • 雇用
  • BCP(事業継続計画)
  • 介護
  • 教育
  • 不動産
  • ITセキュリティ

1.2020年問題とは?

2020年問題とは、人口分布のゆがみによって2020年に生じるであろう数々の問題を総合した言葉です。

人口分布のゆがみの象徴は、少子高齢化です。2020年頃から団塊の世代も後期高齢者になるだけでなく、いわゆるバブル・団塊ジュニア世代と呼ばれる世代も次々と50歳代に突入していきます。

一方、急激な少子化も進み、人口構造は逆三角のピラミッド型を形成することになります。このような人口分布のゆがみは、社会に多くの問題を引き起こすと予想されています。今後の問題が危惧されていたり、すでに問題が顕在化しているのは、

  • 労働力不足やバブル・団塊ジュニア世代の人件費高騰といった雇用問題
  • 災害時にも強い事業継続計画
  • 介護難民などに象徴される介護問題
  • ITセキュリティ問題
  • 教育問題
  • 空き家がクローズアップされるなど、さまざまな不動産問題

といったものです。

2020年問題とは、人口分布のゆがみによって2020年に生じるであろう雇用や事業継承、介護などのさまざまな問題を総合した言葉です

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2.2020年問題と雇用

2020年問題を雇用の側面から考えてみた場合、バブル・団塊ジュニアの50歳代突入が大きな問題を引き起こすことが予想されます。50歳代といえば、部長といった重要なポストや管理職に就くチャンスが最も多い世代といえます。

しかし、逆に言えば、企業に勤める社員の賃金の増減を新入社員から定年退職時まで見ていくと、まさにこの50歳代は賃金カーブのピークに当たる世代とも言えます。

  • 管理職のポストをこれらの世代に人数分用意できないこと
  • 管理職に就けたとしても賃金を高くしてしまえば人件費の高騰を招き、企業業績を悪化させる要因になること

など、多くの企業でこれらの課題に対する対策が叫ばれており、バブル・団塊ジュニア世代の人件費を抑えながらどのように有効活用していくかという具体的施策が急務となっています。

2020年問題を雇用の側面から考えた場合、バブル・団塊ジュニア世代の管理職ポストへの登用と人件費の高騰が企業の大きな課題になっています

3.2020年問題とBCP(事業継続計画)

東日本大震災は社会生活に大きな爪痕を残し、企業活動の復旧にも多大な時間を要しました。この経験を生かして、

  • 事件
  • 事故
  • 大規模災害

といったトラブルが生じても、どのように事業を継続させていけばいいかという事業継続計画、いわゆるBCP(Business Continuity Plan)をあらかじめ立てておこうというのが、2020年問題とBCP(事業継続計画)です。

この事業継続計画は政府目標であるため、すべての企業に義務付けられているわけではありません。しかし、トラブルが起きた際、企業活動がストップしてしまえば、

  • 企業価値や信頼性の低下
  • 企業業績へのマイナス影響

は免れません。そこで、

  • 安否確認や遠隔での就労を可能にするテレワーク環境の整備
  • データの保存、基幹データの保護などのセキュリティ対策
  • バックアップシステムの構築

といったものを検討していくことが急がれます。

事件や事故、災害時にも企業活動が継続できるようなBCPの策定が、政府目標ではありますが、各企業にも求められています

4.2020年問題と介護

2020年は、介護の問題からも目を背けることができない状況になるといわれています。それは、2020年にバブル・団塊ジュニア世代の親世代が、いよいよ本格的に後期高齢者になってくるからです。

親の介護といっても、それは生易しいものではありません。バブル・団塊ジュニア世代自身が介護に回れば、当然、自分の就労がままならなくなります。介護の程度によっては、「仕事を取るか、介護を取るか」で、離職を選択せざるを得ない人も出てくるなど、その問題の大きさは計り知れません。

バブル・団塊ジュニア世代は、子どもの教育費などもまだまだかかる世代です。企業の人件費削減のあおりを受ければ雇用そのものも不安定になるリスクも潜んでいます。さらにそこに介護の問題が振りかかってくれば、親の介護をきっかけとして想定外の状況に陥る人が少なくないでしょう。

2020年にはバブル・団塊ジュニア世代の親が後期高齢者になります。介護の問題は、想定外の問題をもたらすことがあります

5.2020年問題と教育

2020年問題は、教育の世界にも問題を投げかけています。ニュースでもよく取り上げられますが、2020年1月に、従来行われていた大学センター試験が終了します。

以後の試験は、大学入学共通テストという名前に変わり、内容も大幅にリニューアルされます。

これは、従来の大学センター試験が暗記を重点としたものであったのに対し、大学入学共通テストでは、グローバル社会でイノベーションを生み出せるような、自ら考え動くことのできる人材育成を目的とするスタイルに主眼が置かれることになったためです。

一例を挙げれば、英語の試験に民間試験を採用してスピーキング力も見極められるようにしたり、国語で記号選択ではなく記述式の解答を要求したりするものです。

しかし、このような大きな変革に、教育現場が対応しきれるかどうかは疑問点が多いでしょう。

2020年には大学センター試験が終了し、大学入学共通テストが始まります。新しい試験の仕組みに現場が対応できるかは疑問点が多いのが実情です

6.2020年問題と不動産

2020年と不動産の問題も、非常に深刻な問題の一つです。現在、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、建不動産を取り巻く状況は活況を呈しています。高層マンションの建設や新駅の建設、国立競技場などの大型施設も次々と建設されています。しかし東京オリンピック・パラリンピックが終わった後はどのような状況が待っているのでしょうか。

まだ予想に過ぎませんが、物件の数が余ることで不動産の暴落を心配する声も上がっています。

また、すでに地方を中心として、高齢者の増加による空き家問題も深刻化しています。町の至る所に廃墟と化した空き家が点在する光景は、防犯上も非常に問題です。空き家の増加といった不動産に関わる課題も、2020年に顕在化する深刻な問題なのです。

2020年には、オリンピックバブルの崩壊による不動産の暴落や空き家の増加が深刻な問題となる可能性があります

7.2020年問題とITセキュリティ

私たちの生活やビジネスシーンはIT技術を活用することなしに語ることができない時代になりました。このような時代には、ITを安全に使用できる環境の整備が最優先の課題となります。

しかし、Windows7などのサポートが終了することが決まっており、情報漏洩といったリスクが身近に迫っています。また、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの時期を狙ったサイバー攻撃も急増するのではないかと見ている専門家も多くいます。

そのため、ITセキュリティ対策は、個人や企業だけでなく国としての対策や取り組みが必要になるであろうといわれています。

特に、企業がセキュリティを破られた場合には、経営がダメージを受けるだけでなく社会的信用を失墜しかねない事態にも陥ります。2020年問題に限らず、企業がITセキュリティ対策に積極的になることは、これからのビジネスには必須事項ともいえるでしょう。

私たちの生活に密接に関わるIT に関して、個人、企業、国家は徹底的なセキュリティ対策を講じていく必要があります