「できません」で終わらせない。社内でITツールを浸透させるために私が大事にしていること(後編)

株式会社ジャクエツ  
 | 情報システム課

石川 知恵美さん

2022.12.02

ここ数年、紙ベースでの運用から続々とデジタル化を進めるジャクエツ。デジタル化の推進に貢献するのが、情報システム課の石川さんです。後編では、デジタル化を進める上で工夫した点やITツールの社内浸透を促すために大切にしていることを聞きました。

【前編はこちら】
*本記事の掲載内容はすべて取材時(2022年9月25日)の情報に基づいています

PROFILE

石川 知恵美

株式会社ジャクエツ  

新卒で地元企業のジャクエツに入社後、経理課を経て、営業部営業課(現・情報システム課)に異動し、営業支援を行う。その後、業務効率化の経験を買われて、属人的な業務を効率化してほしいと、情報システム課との兼務で人事課に所属。人事業務の効率化にとどまらず、人事評価制度を見直すプロジェクトへの参画をはじめ、カオナビやSalesforceといった各種ITツールの活用・社内浸透にも取り組む。

「部門横断チーム」で大きな力を発揮する

ジャクエツさんでは現在、デジタル化にも積極的に取り組まれているようですが、例としてカオナビ導入はどうやって進めたんですか?

「まずは、部署横断でプロジェクトチームが立ち上がりました」

どういったチーム構成でしたか?

「当時人事課の課長がリーダーとなり、管理本部全体でも使い方を考えて業務に結びつける必要があるとの方針から、私は情報システム課の代表として参加。ほかにも経理課から一人加わり、全部で3名のメンバーで取り組みました」

部署で閉じるのではなく、積極的に部門横断を行う文化なのですか?

「そうですね。3年前に私も参加した、人事評価制度を見直すプロジェクトもそうでした。昨年からスタートしたジャクエツの新評価制度の下地となったものです。部署横断のプロジェクトとして立ち上がり、私もメンバーとして参加したんです。新評価制度では評価の不透明さを少なくし、どういった行動をしたら評価されるのかを具体的に示すために、結果だけではなく日常的な行動にもフォーカスした内容に見直しました。いわゆるプロセス評価です。プロジェクトでは、評価で求められる行動の定義づけをチーム全体で話し合いました。例えば、内勤の部署であれば『できる社員とはなにか』を具体的に考えるというもの。個人的に長い期間携わったプロジェクトでしたので、最終的に新評価制度として形になったのは嬉しかったですね。ここ数年、ジャクエツでは何か取り組みを推進する際、メインとなる担当課だけでなく、横断チームを結成させる動きが活発です。いろいろな部署から集まったメンバー同士、それぞれの個性や強みを掛け合わせることで大きな力を発揮していくためです。すごくいい流れだと思っています」

入力者の負担を減らすため、”定数”は登録しておく

話は戻りますが、カオナビの導入にあたって一番解決したい課題は何でしたか?

紙ベースで運用していた業務のデジタル化です。当時は社員の個人情報をはじめ、あらゆるものが紙で管理されていました。例えば、役員が全国の拠点を訪問するとき、社員情報や経歴などを確認するには本社に電話する必要があったんです。そうした情報の閲覧を、スマホ一つでできるようにしたいと思っていました。また、弊社は営業拠点が複数あるからこそ、各拠点の情報共有をスムーズにしたいと考えていました」

紙からデジタルへの移行はどのように進めたのですか?

「すでにある素材やデータをできる限り活用することで、情報収集の手間を省きました。カオナビに登録する社員情報は、チームで入力作業を分担。社内で使っていた給与システムから異動履歴の情報をカオナビにアップロードできるように加工して登録しました。ゼロからデジタル化するのではなく、使えるものは利用する方針でした。顔写真も社員に登録を依頼するのではなく、社内報などで過去に掲載したものをなるべく使用しました。新卒や中途入社など新入社員も、内定式や懇親会といった機会に会社側で写真撮影を行うので、顔写真を集める上での苦労はあまりなかったですね…」

カオナビでの運用に移行するにあたり、工夫したことはありますか?

現場の入力負担が減るように定数を登録したことです。例えば、評価を紙で行っていた頃、社員が記入する売上目標や実績などの数字が、本社が把握している数字と異なることがたびたびありました。参照する資料が複数あるために、どこの数字を記載すれば良いか、煩雑になっていました。そのため、記入された数字が正しいかを確認したり、社員からどの数値を記入すればいいのかの問い合わせに対応したりといった手間が発生していたんです。そこでカオナビを導入してからは売上目標や実績など、本社で把握している数値は管理者側で”定数”として登録しました。『編集不可』の状態で閲覧可能にしておけば、社員はあらかじめ入力された情報を確認するだけですみます。社員に記入を任せていたからこそ発生していた手間が、カオナビに変えてから削減され、効率化につながったんです」

紙の運用からデジタルに切り替わり、社内の反応はいかがでしたか?

「新たなITツールの増加で戸惑いを感じる社員もいましたが、導入して2年目となる今年は問い合わせも減り、だんだんと慣れてきたようです。ただ、なかにはデジタル化に苦手意識を抱えている方もいらっしゃいます。そのため、マニュアルを整備したり、勉強会を開催したりなど、並行してサポートも行っているところです。サポートをスムーズに行うためにも、私自身がカオナビをはじめ、導入しているITツールについてもっと詳しくならなきゃって思うんですよね。また、カオナビをはじめ、社内で導入しているITツールにはまだまだ使い切れていない機能がたくさんあります。例えば、カオナビなら『ボイスノート』や『ピックアップリスト』などの活用方法をまずは私が学んで、それをメンバーなどに共有することで業務の改善に貢献したいと思っています」

「カオナビといえば石川」となるために、社外の意見を聞く

ITツールの社内浸透を促すために、意識していることはありますか?

他社のお話を聞くことで情報を集め、現場からの要望に『できません』とできる限り答えないことです。ありがたいことに『カオナビといえば石川』と、頼ってもらえる機会は増えました。ただ、逆に現場から『カオナビでこういうことできない?』という問いに対し、私がNOと言ってしまうとそこで終わってしまいます。『これはできないんだ』と思われてしまうと、カオナビって使いにくいという印象にもつながってしまう。社内でITツールを浸透させていくためには、それはできる限り避けたいんです。そこでインプットを増やすためにユーザーサイトをこまめにチェックしたり、セミナーに参加したりしています。その点、『カオナビキャンパスオンライン』のコミュニティは社外の人とつながり、その方たちがどういった試行錯誤を行っているのか知れる貴重な機会。ユーザー同士の会話から、常に新しい活用のヒントを探しているんです」

コミュニティの価値も感じていただけて、大変嬉しいです!最後に、石川さんの今後の目標を聞かせてください。

「社内で人に依存する業務がまだまだ多いため、デジタル化を進めることで『この情報はこのシステムのここを見れば分かる』といったように、認識のバラツキをなくしていきたいです。それが、情報システム課の役目ですので。またカオナビをはじめ、各種ITツールに蓄積した情報をもっと活用していきたい。例えば、カオナビの人事関連の情報、Salesforceの顧客情報、それに計数管理システムの売上情報を組み合わせて分析し、情報システム課ならではのデータ活用のアイデアを提案していきたいんです」

編集後記

カオナビをはじめ新しいITツールを社内に導入したとき、まず問い合わせがいくのは、カスタマーサポートではなく、社内の担当者。つまり、石川さんです。だからこそ、現場からの要望に「できません」と回答しないために、他社の話を聞くなど、導入したITツールに関するインプットを欠かさない。当社のコミュニティに積極的に参加していただいている理由を改めて知れた取材でした。自分で調べたことや他社に聞いた話を総動員し、人事や現場社員の仕事を楽にする。石川さんの業務効率化の取り組みは、まさに”はた”を”楽にする”「働く」の意味を体現しているようでした。

会社概要

社名 株式会社ジャクエツ  
設立 1916年9月
事業内容 幼児保育の教材教具の企画・製造、幼児教育のノウハウを活かした街づくりやコンサルティングなど
従業員数 643名(2022年8月現在)
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新卒で地元企業のジャクエツに入社後、経理課を経て、営業部営業課(現・情報システム課)に異動し、営業支援を行う。その後、業務効率化の経験を買われて、属人的な業務を効率化してほしいと、情報システム課との兼務で人事課に所属。人事業務の効率化にとどまらず、人事評価制度を見直すプロジェクトへの参画をはじめ、カオナビやSalesforceといった各種ITツールの活用・社内浸透にも取り組む。

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『人事のヨコガオ』は、人事の方の「個性」にフォーカスしたメディアです。「社員一人ひとりの個性と向き合う人事の方個人にも個性がある」というコンセプトのもと、人事就任から現在に至る過程でぶつかった壁やその裏にある想いなど、等身大の姿を取材します。 気になる他社の人事の方が、どんな想いで施策に取り組み、これまでどう壁を乗り越えてきたのか。あまり知られていない”ヨコガオ”をお届けすることで、人事の方同士が学び合えるきっかけを提供していきます。