“逆境”ですらも楽しめる当事者意識が、行動の源泉(前編)

株式会社クロス・マーケティンググループ
 | コーポレート本部長

堺 啓一さん

2022.04.19

市場調査やネットリサーチ、海外調査のみならず、データマーケティング支援にも力を入れるクロス・マーケティンググループ。同社で、人事・総務・広報など、管理部門を幅広く担当するのが堺さんです。28年間勤めた前職のリクルートでは財務からフットサル場の運営、エンタメ企業の立ち上げとさまざまな経験をしてきた堺さん。なぜ50歳の節目にクロス・マーケティングに転職しようと考えたのか。これまでの道のりに迫りました。

後編ではクロス・マーケティンググループの人事課題や施策に関する話をお届け

PROFILE

堺 啓一

株式会社クロス・マーケティンググループ

リクルートで28年間、管理部門の担当や新メディア・新規事業の立ち上げを経験。「もっと勢いのある会社にしていきたい」という社長の思いに共感し、2014年にクロス・マーケティングに入社。人事・総務・広報など、管理部門を幅広く担当する。

25歳で課長。若い世代の活躍が刺激となりリクルートに入社

前職のリクルートは、どういった経緯で入社されたんですか?

「もともとはコピーライターなど、クリエイティブな仕事をしたいと思っていました。ぼくは大学が商学部なのですが、会計や経理はやりたくなかったんです…。そんな最中、リクルートの人に会い、紙媒体のコピーを考えるバイトをさせてもらう機会を得ました。そこで、一個上の先輩が『俺がこの会社を、大きくした』みたいなことを言うんですよ。当時はそれが、かっこいいなと思って。今ほどに知名度があるわけではないですし、親も『ヤクルトに行くの?』と間違うぐらいで(笑)。何をやっている会社か当時はよくわかっていなかった。けど、面白そうだなと思い、その後、入社を決めました」

リクルート以外では考えてなかったんですか?

「ぼくらの時代は本当に売り手市場で、ほかにも内定をいただいた会社がありました。ただ、内定をいただいたある企業の担当の方に『リクルートに行こうかどうか迷ってます』と話をしたところ『そんな会社に行っても危ないよ』と言われて。その言葉がどうしても納得できなかったんです。直後に、アルバイトだったぼくの面倒を見てくれていたリクルートの先輩に電話をし、『こんなことを言われたんですよ』と話した。そしたら『いま時間ある?』と言われて当時の本社に行ったら、38歳ぐらいの取締役の方がふらっと来て『うちでがんばってね』と言ってくれた。まだアルバイトだったのですが、それが内定だったらしいんです。本当に今じゃ考えられないですけどね(笑)」

感情が動くということは、リクルートに思い入れがあったわけですね。

「やっぱり働いている人たちがすごく面白そうだったし、そういう人たちが好きだったんです。本当に1年目、2年目の人がすごくバリバリ働いていて、25歳で課長を名乗っている。そういう会社って、当時はあんまりなかったんですよ」

自分と年の近い人が活躍している姿を見たからこそ、影響を受けたところもあるんでしょうね。

「はい。ぼくが言うのもなんですけど、クロス・マーケティンググループでも若い人にチャンスを与えながら、どんどん新陳代謝していかなきゃなと思いますね」

そして、リクルートにはコピーライターとして無事、入社されたと…?

「いえいえ、配属は財務担当でした(笑)。当時、リクルートは金融事業を立ち上げており、そのプロジェクトに新人として1人だけアサインされたんです。そこで、6人ぐらいの立ち上げ間もない子会社の財務担当になりました。会計や金融に元々、興味があるわけではなかったんですが、少人数で立ち上げ間もないからこそ、いろいろな経験をさせてもらいましたね。例えば2年目からは銀行の支店長クラスの方と直接やり取りをして、数億円単位の融資を決めることもありました。経験の機会が圧倒的に多かったので、身につけるスピードも早かったんです。ここでの経験が後々の事業立ち上げなどにも活きてきてますね。今でも自分のルーツはなんですか?と質問されると、3年間の財務担当時の経験と答えているぐらいです」

その後は、どういった業務を担当されたんですか?

「金融事業からは撤退せざるをえなくなったため、貸していた不動産をやむを得ず引き取り、商売しなきゃいけない状況に陥りました。その中でぼくは、サッカーのクラブハウスの運営をいきなり任されたんです

圧倒的当事者意識が未経験分野の成功確率を上げる

金融とはまったく異なる分野ですね…!

「はい。その場を使って収益をあげる必要があったので、有料でサッカーをさせてあげるという訴求をしたら、これが上手くいって。要するにフットサルコートですよね。ただ当時、日本には『フットサル』という言葉はなかったんですが」

本当に0からフットサル場を立ち上げて収益化していったということですよね?

「ええ。建物と土地だけあります、という状態でした。立ち上げるためには、サッカーをする人が本当に、お金使ってくれるか?から、調べた。学生時代、サッカーをした人はその後どうなるんですか?と、サッカー協会の人に話を聞きに行くこともありました。また、学生時代サッカーをやっていた人に『数人でも集まってサッカーをやれる場所があれば、お金を出します?』といった、ヒアリングも行いましたね。シャワーや食事など、クラブハウスでどういった体験をして欲しいのかも考えながら、付加価値を与えることで、結果的に訪れるお客さんの数が増えていく経験がすごく楽しかったんです。そのときの経験を今度は、新規事業開発で活かして欲しいということで、エンターテイメント事業の立ち上げに参画しました。ここではアニメ制作やポケモンカードゲームの販売などにも関わりましたね。この業界では新参者だったからこそ、新しい流通スタイルやプロモーションにトライし、それなりに業界にインパクトを与えられたと思っています。ここまでぜんぜん人事の『じ』の字も出てきていないのですが…(笑)」

本当に、いろいろな経験をされてきたんですね。

「その後も、子会社の経営にいくつか関わり、ようやく本社に戻ってきました。入社当初に付き合いのあった同期や先輩からは『お前は不死鳥だな』と言われましたよ(笑)。それぐらい、リクルートでもなかなかないキャリアを歩んできたと思います。会社を立ちあげる中で人を採用するなど、ここでようやく人事の仕事にも関わり始めました。採用して終わりじゃなく、その後の育成を支援するために、評価制度の設計にも関わりましたね。ようやく人事の話が出てきた(笑)。大体3年もすると人は飽きると思うんですけど、丁度そのサイクルで新しいことをやれる環境があったんです」

未経験の分野でも、成功確率を上げる秘訣をどう考えていますか?

「社内ではよく使われていた言葉なんですが、『圧倒的な当事者意識』ですね。例えばクラブハウスの運営にしても、少人数でできる有料のサッカー施設を作るので、ぼくに1億円くださいという提案から始まった。そのあとは信じて任せ、目的を達成するために自由にやらしてくれる環境があったんですよね

当事者意識を掻き立ててくれる環境があったわけですね。

「はい。なのでまずは当事者として『こうしたい』という想いが出発点。それを具現化するために、調べたり、考えたりする中でより自分ごととして捉えられるようになる。また、自分の想いが出発点だからこそ、それを実現するためにあらゆる手段を使おうとする。結果、新規事業などの成功確率があげられると考えています」

50歳の集大成として転職したクロス・マーケティング

その後、クロス・マーケティングにはどういった経緯で入社されたんですか?

「50歳の区切りになり、最後に何をしようかなと、ふと考えたんです。そこで、自分の人生の集大成として会社を大きくしたい、と思いました。息子にも、将来、就職人気企業ランキングに入るような会社にしたいという話をよくします。業種や会社にこだわりはなく、それよりもとにかく会社を大きくしたかった。そんなことを考えていた中で、クロス・マーケティングに転職した一個上の先輩から『社長に、会ってみない?』と言われて。社長の『リクルートみたいな会社にしたい』という考えに共感し、じゃあお手伝いしますよということで、転職してきました」

財務からクラブハウスの運営、さらには子会社の経営に関わるなど、さまざまな経験を経て、今ある会社を大きくしたいとの想いから入社したクロス・マーケティング。後編では、同社における堺さんの取り組みや、当事者意識を生む環境づくりについて紹介していきます。

会社概要

社名 株式会社クロス・マーケティンググループ
設立 2013年6月3日
事業内容 デジタルマーケティング事業、データマーケティング事業及びインサイト事業を行う子会社等の経営管理及びそれに付帯または関連する事業
従業員数 1361名(内、臨時従業員250名)※2021年12月末時点
会社HP
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リクルートで28年間、管理部門の担当や新メディア・新規事業の立ち上げを経験。「もっと勢いのある会社にしていきたい」という社長の思いに共感し、2014年にクロス・マーケティングに入社。人事・総務・広報など、管理部門を幅広く担当する。

ABOUT

『人事のヨコガオ』は、人事の方の「個性」にフォーカスしたメディアです。「社員一人ひとりの個性と向き合う人事の方個人にも個性がある」というコンセプトのもと、人事就任から現在に至る過程でぶつかった壁やその裏にある想いなど、等身大の姿を取材します。 気になる他社の人事の方が、どんな想いで施策に取り組み、これまでどう壁を乗り越えてきたのか。あまり知られていない”ヨコガオ”をお届けすることで、人事の方同士が学び合えるきっかけを提供していきます。