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「事業成長に資する人事でありたい」カルチャーをとことん考え、社員の共通認識を“デザイン”する

Sansan株式会社
 | 人事部 Employee Success Group

佐藤 琴美さん

Interview

2019.11.08

法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」と、個人向けの名刺アプリ「Eight」を開発・提供し、業績を伸ばし続けているSansan株式会社。ソリューションに磨きをかけるだけでなく、企業のカルチャー浸透にも並々ならぬこだわりをもち、多大なリソースを投入している。それには一体どんな目的・意味があるのだろうか?人事の佐藤氏に話を聞いた。

PROFILE

佐藤 琴美

Sansan株式会社

大学卒業後、大手総合人材サービス会社に就職して法人営業を経験。その後、人材コンサルのスタートアップに参画し、2018年にSansanへ中途入社。Employee Success Groupで社内におけるミッション・カルチャーの浸透に力を入れている。

ミッションドリブンを後押し
Sansanにおける人事の役割

佐藤さんはEmployee Success Groupというチームでカルチャーの浸透を担当されておられるそうですね。Sansanの社風、カルチャーについて教えていただけますか?

「企業のマインドを一言で表現すると『ミッションドリブン』ですね。
代表の寺田をはじめとした創業メンバーは、創業時に、事業モデルよりも先にミッションやバリューズについて議論を始めたそうです。
人事としてもいかにミッション・バリューズの浸透を後押しできるかということが大きなテーマです。
採用時もミッション・バリューズに共感できるか、というところはとても大切にしています」

なるほど。ミッションやバリューズに重きを置いたカルチャーの浸透ということですが、その中で佐藤さんは具体的にどのような役割を担っているのでしょうか?

「当社では、ミッションやバリューズを総称して『Sansanのカタチ』と呼んでいます。この浸透に関しては、会社のフェーズに合わせて社員全員が参加し、議論を行う場を設けてきました。当社では、これを『カタチ議論』と呼んでいます。私は『カタチ議論』の事務局の一人として、『カタチ議論』で決まったミッション・バリューズを全社でシェアするとともに、どう浸透させていくかを検討したりしています」

社員の共通認識となる言葉を“デザイン”するカタチ議論とは?

『カタチ議論』について詳しく教えていただけますか?

「まずは『今の”カタチ”が現状に合っているのか?違和感はないか?』と改めて考えるところからスタートします。
代表始め経営陣も、カルチャーの浸透にはとてもこだわっているので、議論は社員全員参加で行っています。
昨年のカタチ議論では、メンバー全員を対象に小グループに分けて議論し、次にグループごとにまとめてもらった意見を部門ごとで話し合いまして、最後は役員陣で決定しました。昨年は1年かけてこの『カタチ議論』を行い、今年は追加すべきValuesについて、継続して『カタチ議論』を行っています」

全社員が関わるというところがすごいですね。どれだけ企業規模が大きくなっても、創業当時の姿勢を体現しているということですね。

「そうですね。参加しないと、どうしても『自分ごとにする』ということは難しいので・・・。500人規模の議論になるので、最終的に全員の意見が反映されているかというと、必ずしもそうではないかもしれません。しかし、議論に参加することでその背景がわかり、社員一人ひとりの想いがなにがしか込められたものになります。だからこそ、バリューズは形骸化せずに、1つのカルチャーとして社内に息づいていくのではないかと思います」

事業として急成長しているにも関わらず、ここまで組織の中のカルチャーのことを継続して考える会社はなかなかないと思います。

「そうですよね、私も最初は驚きました(笑)。
成果にコミットするという考えも強いですが、そこに対してすぐには繋がらない時間もかなり捻出しています。というのも、そこでバリューズに向き合い理解し自分のものにすることが、ゆくゆくは個々人の成果に繋がり、組織を強くすると考えるからです。それだけに、全く手間を惜しみません。
また『カタチ議論』を通して、Sansanのことをよく理解し、全社ごとを自分ごとと捉えて議論するからこそ、価値ある議論になるのだと思います。
採用の時点でも、カルチャーマッチについてはシビアに見て、ポイントの1つとして大切にしていますね」

一般的に人事の仕事というと事務的な側面もありますが、佐藤さんの業務は非常に抽象度が高く、また難易度も高いと思います。どのようなところにやりがいを感じるのでしょうか?

「おっしゃる通り、定量的な成果が図れる仕事ではないので難しい面はありますが、逆に捉えると『正解がない』ことが面白さでもあるというか。組織が成長していく中で、みんながどうやったら同じゴールに向かって走っていけるのかを考えて、言葉を“デザイン”し、形にしていくことはとても影響が大きい仕事だと思っています。難しいながらも、試行錯誤するのは楽しいなと感じますね」

エンプロイーサクセスの領域に挑戦
Sansan入社の理由

佐藤さんがSansanに入社される以前のキャリアを教えてください。

「大学を卒業後、新卒で大手総合人材サービス会社に入社しました。何年か法人営業を担当してから社内公募で手を挙げて中国支店の新規開拓や労務コンサル、各種研修の営業などに携わりました。帰国後、もっと人事領域について広く勉強したいと思い、社員5名という小規模な人事コンサルのスタートアップに飛び込んだんです。そこで業務改善コンサルや各種研修の企画などに携わり、その後Sansanへ入社しました」

大手総合人材サービス会社とスタートアップという両極端な2社を経験した後、Sansanを選んだのはどんな理由ですか?

「施策やミッションに重きを置いていて、なおかつ成長フェーズの会社にジョインしたかったんです。いくつか該当する会社を見てきた中で一番プロダクトに共感できたのがSansanでした。私が入社した時は社員数300名弱くらいで、これから採用を強化していくぞという時期でした。中途採用のリクルーターとして入社し、『カタチ議論』のファシリテートやピアボーナスの導入・運用などのエンプロイーサクセスの領域にシフトしていきました」

人事は事業を後押しする存在
これからの人事に求められるマインドとは

今Sansanが直面している人事に関する課題はありますか?

「変化とスピード感ですね。
毎月数十人単位で社員が増える中、高速回転で変化を続けるためにはチームワークや意思決定のスピードを上げること、バイタリティの維持など、さまざまなことが必要になります。人が増えれば、現場でも色々な価値観が生まれます。また人事自体もメンバーが増えているので、よりコミュニケーションを密にとって積極的に考え方やカルチャーを共有することが重要だと思っています」

今後人事として取り組みたいことはどんなことでしょうか?

「新しい方もどんどん増えてくるので、入社歴の浅いメンバーにもカルチャーを伝播していけるよう、縦横斜めのコミュニケーションを増やしていきたいです。これまでは、他部署間の知らない人同士のコミュニケーションを支援する目的で、飲み会の費用を会社が一部負担する『Know Me(ノウミー)』制度がありましたが、最近ではエントリーした⼈の中から人事部がシャッフルして参加者を選ぶ『シャッフル Know Me』や、逆に部署内の交流を深める『ウチ Know Me』といった新たな制度が社員の声から⽣まれています。
元々ある制度もうまく踏襲しながらさまざまな方法で“場づくり”をサポートしていきたいと思っています」

それでは最後に、これからの人事担当者に求められるマインドとはどんなものでしょうか?

「私自身は、『変化に対応すること』に留まらず『変化を起こすこと』が求められていると思います。自身でも難しいテーマなのですが、仕掛けていくことが人事の本当の面白さであり、企業における役割なのではないかなと。
人事は事業と切り離して考えられてしまうケースもありますが、当社では人事制度も、事業成長を後押しするものと考えており、「事業推進制度」をつくっている、
という感覚で制度ひとつひとつのブラッシュアップを重ねています。
人事の取り組み自体も、結果的に事業を促進させられているか、成果を後押しするのに役に⽴っているか、という観点をもって日々向き合っています」

人事なら読むべし! オススメの1冊

失敗の本質―日本軍の組織論的研究
著:戸部 良一, 寺本 義也, 鎌田 伸一, 杉之尾 孝生, 村井 友秀, 野中 郁次郎
刊:中央公論新社

第二次世界大戦における日本軍の敗北から、組織論を分析・解説した一冊。『組織文化』や『日本人の集団意識の落とし穴』など、カルチャーに関することにも触れられ、歴史的な実話から学べる名著です

会社概要

社名 Sansan株式会社
設立 2007年
事業内容 クラウド名刺管理サービスの企画・開発・販売
従業員数 約593名(2019年8月末時点)
会社HP
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大学卒業後、大手総合人材サービス会社に就職して法人営業を経験。その後、人材コンサルのスタートアップに参画し、2018年にSansanへ中途入社。Employee Success Groupで社内におけるミッション・カルチャーの浸透に力を入れている。

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