セミナー・イベント開催レポート

” 1on1 ” 実践セミナー @ 東京

2019年8月30日

人材管理セミナー

こんにちは!コミュニケーションデザイン室の松田です。 8/27(火)にカオナビ主催「1on1実践セミナー」を永田町(東京)のGRIDにて、開催させていただきました!

なんと満員御礼で60名を越える方々にご参加いただきました! ありがとうございます。

本セミナーではベストセラー「シリコンバレー式 最強の育て方ー人材マネジメントの新しい常識 1on1 ミーティングー」の著者であり、1on1ミーティングのコンサルティングを手がける世古 詞一氏を講師にお迎えし、1on1で引き出すべき情報や、部下との信頼関係の構築方法など具体的なノウハウを、2時間半じっくり・たっぷりお伝えしました!

このようなイベントを今後も開催していきますが、当日残念ながら参加できなかった方のために、ブログにてレポートを掲載します!

参加された皆様からいただいたコメントとともに、当日の様子をお伝えします。

このレポートでわかること

  • 1on1の必要性と効果が理解できる
  • 1on1を実施するための必要なコミュニケーションが理解できる
  • 1on1を具体的に実施するイメージが持てる

1on1ミーティングの必要性と実態について学ぶ

株式会社サーバントコーチ代表取締役 世古 詞一(せこ のりかず)氏にご登壇頂き、 前半は「1on1が必要な社会的背景」や「実施するメリット・事例」、「従来の面談やコーチングとの違い」についてご紹介頂きました。

世古氏は “1on1” を下記のように定義します。 「主に部下の育成・モチベーション向上を目的とした 定期的かつ高頻度な上司と部下の話し合い。」 さらに、一貫して “部下のための時間” だということを認識することが大事だと主張。

また定期的というのは通常業務とのバランスを考えた上で、最低月1回、30分1コマを目安として実施すべきだとしています。
もしできることなら1週間に1回、2週間ごとに1回くらいは実施したほうがより効果的なサーベイが取得できるので効果的とのこと。

最近の傾向としては、「1on1ミーティングを採用している企業が増加している」といいます。

一体なぜでしょうか?
世古氏は、それらを「組織が成功に向かう4つの要素と循環モデル」を用いて解説しました。

この図は、「関係の質」「思考の質」「行動の質」「結果の質」の4つの要素が相互に作用し合って、 総合的に業績やモチベーションが上がっていくことを表しています。

世古氏は、「結果の質」を高めるためには、「関係の質」に働きかけることが重要であり、 遠回りのように見えても、「関係の質」から手を打つことで、それが「思考の質」を変え、しいては「行動の質」が変わっていくといいます。

またそれぞれの強化方法として

  • 「関係の質」や「思考の質」は1on1で焦点を当てる
  • 「結果の質」と「行動の質」は通常業務で焦点を当てる

というその性質に合わせて打ち手を変えることが大切だと語りました。

また従来の面談との違いについては「役割の誤認識」が大きく起因しているといいます。

本来、「1on1」とは “課題解決の場” というより “課題発見の場”です。
上手くいっていない1on1は、 「部下が困ってないと上司は困る」 という図になっていることが多いそう。

つまり、課題がないとすることがない状態になってしまうのです。
これは違います。 課題解決は業務領域であって、1on1では“コミュニケーション” に重きを置く必要があります。

コーチングも同様ですが、1on1は課題発見や解決への手助けにはなりますが、本来の目的ではありません。
この誤認識が生まれる相互ストレスが、うまく1on1ミーティングが機能しない理由のひとつだと、世古氏は警鐘を鳴らしました。

質疑応答の様子

前半終了後、一度目の質疑応答タイムを設けました。

※質疑応答の様子

参加者様の質問

1on1を実践していく上で、おすすめの本などはありますか?

世古様の回答

私にその質問をしちゃいますか(笑)? 私が出している本はもちろん(笑)、今は「ヤフーの1on1」や「1on1マネジメント」など関連書籍も多く出ています。それらも参考にはなるのではないかと思います。

参加者様の質問

“知っていること”と“理解し実行できること”は違うと思うのですが、経験を積むためにはコーチングなども勉強したほうが良いでしょうか?

世古様の回答

確かに経験を積むことは大切ですが、最初から上手くできるとは思わないほうがいいです。 そもそもガイドラインはあっても正解はない世界だからです。 自分はできていると勘違いするより、自分が何ができていないのかを認識している方がよいです。そこが認識できているのであれば8割は解決しています。 また必要に応じて、サーベイを取ることも重要です。施策がきちんと機能しているか数字的根拠があれば、納得度をもって改善していけるはずです。

1on1ミーティングを効果的に実施するためには

後半は「信頼関係づくり」や「成長支援」、「継続させるためのポイント」など、1on1をより具体的にどのように実施すればよいのかをご紹介頂きました。

信頼関係をつくる際に必要なこととしては、下記の1.2のどちらを話しているのかを意識することだといいます。

  1. 情報交換 主に業務についてや短期的な成果に焦点があたっている対話。 → 組織の結果を出すため。
  2. コミュニケーション 個人の状況や成長に焦点を当てた対話。 → 部下の未来を考える。

昔はこれが自然とできている部分もありました。 しかし近年では、飲みニケーションの減少や上司と部下の関係性の規制などもあり、2のような話をする機会が少なくなってきています。 また、人が「仕事」に求めることが変わってきたという点も挙げられます。

現在の40代くらいは達成・昇格することなどでモチベーションが上がります。
モノが欲しい、昇格して肩書が欲しい、家がほしい・・・など物質的に満たされることで快楽を得られる傾向にあります。

でも今の20代は、意味合い・人間関係・没頭できるかなどを重視する傾向にあります。
育ってきた環境が、そもそも物質的に充実した中でで育ってきています。
つまり、物質的ではなく精神的な側面のウエイトが大きく、 社会的意義やビジョンを “本当” に大切にしている傾向にあるのです。

※ お互いに1on1を実践/体験するワークの様子

加えて、もう一つとても重要なことがあります。
それは、心理的安全性を担保することです。

若い部下が質問してきたときに、上司が“正しいことしか言わない(正論ばかり言う)” という状況になると、 部下は“間違ったことは言ってはいけない” という心理状況に陥り、1on1などでまったく意見が言えない状況になり 危険な状況になることがあります。
若者を理解することのためには、理解しておくべきことだと思います。

他にも「最近どう?問題」なども挙げられます。
上司がきちんと聞く体制を整えずに、とりあえず部下に「最近どう?」と聞くことはよくありません。

やっつけで興味がないような聞き方は、聞かれた側はテンションが下がり話をする気にならないのです。
そういった、相手を理解し、こちらも聞く環境を整えることが関係性の構築にとても大事な要素です。

よくある事例としては、1on1ミーティングが終わった後、上司のモチベーションだけ上がっている場合があります。

「よっしゃ!とうとう言ってやった!あいつは明日から変わる」など、勘違いのエネルギーが上がっていたりします(笑)
上司ばかりが喋って自己満足に浸って終わるパターンなどはよくあるので要注意です。

こういった時代の変化には必ず適応したほうがよい。
というのもこれからのマネージャーはこれができないと生き残るのは難しいからです。

モチベーションアップ、心理学的には「動機づけ」といいます。
昨今、「外発的動機づけ(アメとムチ)」はパワハラだ!と言われ始めました。

短期的に成果が出やすいため「怒る」や「褒める」で部下をコントロールしようとする
コミュニケーション能力が低い方法だからです。こういった昭和的なマネジメントが終わりました。

現在は、15年位前から注目されている「内発的動機づけ」が大切だと言われています。
部下と長期的に接点を持ち続けることが必要で、動機を高く強く保持し続けることが可能とする方法です。

これはコミュニケーション能力が高くないと難しく、以前の外発的動機付けよりもマネージャーの力量が求められます。

少し話はずれますが、 1on1は「びっくり退職」を防ぐためにも有効で、海外ではそのような目的でよく利用されています。

パレートの法則でいうと従業員は 優秀 2 : 普通 6 : ダメ 2 分けられます。
日本は下の2割に対応が行きがちな傾向にあります。
Googleなどは、週1回30分で上位2割との時間を持っており、上位2割をつなぎとめる努力をしています。 この時間で、内発的な動機を確認し、目標や配置を考えて提案しているそうです。 そういったことを意識することで、優秀で手のかからなかった将来有望な社員が 突然いなくなるなんてことも少なくなりそうですね。

では実際にどうすれば良いのか。

1on1実践シートのテンプレートをお配りしていますが、 4つのステップで進めることをおすすめしています。

ステップ1 雑談/健康チェック
ステップ2 前回の振り返り/承認
ステップ3 メインテーマ/聴くスタンス
ステップ4 学びと次回のアクション設定

また「傾聴する」「承認する」「選ばせる」を軸に聴くスタンスで取り組むことが大切です。

特に「承認する」は「褒める」ではなく事実を認めてあげること。
まただんまりの時間があっても大丈夫です。 部下の方から、自主的に話すまで待ってあげましょう。 自分で頭を整理し、考える時間こそとても大切だからです。

質疑応答の様子

後半にも、質疑応答タイムを実施。具体的な質問が多く出ていました!

質疑応答の様子

参加者様の質問

年下の上司だと上手く回らないのですが、何かコツはありますか?

世古様の回答

課題解決を目的としているからそうなっているんだと思います。 コミュニケーションであれば年齢は関係ないです。スタンスをはっきりさせて、傾聴することが大切です。

参加者様の質問

1on1を実施して2年位経ちます。現在の実施率は75-80%なのですが、それを100%まで持っていくことが果たして正しいのでしょうか?強制的なメッセージを出すことは問題ないのでしょうか?

世古様の回答

人事の方は、1on1を継続してやったことで得られた良い情報をひたすら集め、それを発信することが大事です。 強いメッセージだと強制感がでてしまいます。社内報などで、実施よるメリットを打ち出してあげたほうがよいかなと思います。

参加者様の質問

1on1を実施するときの席のおすすめな配置はありますか?

世古様の回答

対面に座ってちょっとずらしてあげるといいかもしれません。
目線を外せる余地を残してあげたほうが効果的です。

最後に

3時間という長丁場のセミナーでしたが、会場は大盛り上がりのうちに終了!セミナー終了後は、名刺交換やお客様同士の交流が活発に行われました。 一部ではサイン会のような風景も見られ、良い時間だったことが見て取れました。

皆様お忙しい時期の中、ご参加いただきありがとうございました。運営メンバーも非常に有意義な時間を過ごすことができました。

またカオナビ主催のセミナー・イベントは随時開催予定です! イベント告知をお見逃しなく!

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