社内アンケート調査とは? メリット、種類、調査結果の活用方法、実施のステップ、設問項目、注意点について

社内アンケート調査は従業員満足度を把握するのに効果的です。しかし実施の方法や目的を考えて実施する必要があります。社内アンケート調査の考え方や実施の仕方について知っておきましょう。

1.社内アンケート調査とは?

社内アンケートとは、組織の現状把握を目的として実施されるアンケート調査のこと。従業員を対象とした「従業員満足度調査」「ストレスチェック」「360度評価」などがあり、回答から現状の把握・分析をして改善計画と実施につなげるのです。

従業員満足度に関する社内アンケート調査をおこなうメリット

従業員満足度に関する社内アンケート調査を行うと、現場の声を聴き出せます。従業員の満足度やモチベーションを理解し、従業員からの意見や要望を収集すると、社内や組織内での課題を早期に発見できるのです。

ま、無記名アンケートでは、不祥事につながりかねない不満などが分かるため、トラブル防止にも役立ちます。

現場の声を聴ける

現場の声は、上司と部下のコミュニケーションのなかで得られると思われがちでしょう。しかし普段どれだけフランクに接していても「上司と部下」という立場があることに変わりありません。

有用な現場の声を収集するためには役職や立場に左右されないよう、匿名性や利用目的を提示したうえで社内アンケート調査を行うとよいでしょう。

定期的な調査で課題を発見できる

社内アンケート調査を定期的に行うと隠れている課題を発見しやすくなります。「少し気になっている」程度の課題でも、定期的に洗い出すことが重要です。

「何となく社内の雰囲気が依然と変わったような気がする。しかし原因が分からない」などこそ、社内アンケートを行うタイミングといえます。

不祥事の発生を防止できる

不祥事は、会社の関係者によって引き起こされるケースが多いです。重大な不祥事でなくても「普段の言動が暴力的になる」「道具や設備を乱雑に扱うようになる」「会社の備品を持ち出してしまう」などはすべて会社にとって不利益となりえる行為。

これらの背景には、仕事への不満や職場でのフラストレーションが起因している場合もあります。社内アンケート調査を行うと従業員の不満を把握し、未然に防止するための策を打ち立てられるかもしれません。

社内アンケート調査を定期的に行うと、従業員の意見や不満を把握できます。組織改善に大きく役立つでしょう

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2.社内アンケート調査の種類

社内アンケート調査は、2種類です。それぞれのメリットや使い分けなどについて解説します。

  1. 定期アンケートと不定期アンケート
  2. 記名式と無記名式

①定期アンケートと不定期アンケート

定期アンケートと不定期アンケートの目的は、異なります。

  • 定期アンケート:「現在の会社の戦略や施策に対して従業員がどう思っているかを知る」「現在従業員間で感じている問題や不安点を発見する」
  • 不定期アンケート:「社内で重大な問題が起こったときなどの調査」

②記名式と無記名式

記名式と無記名式では、それぞれメリットとデメリットが異なります。

  • 記名式のメリット:誰からの回答かはっきり分かるため、個人に直接ヒアリングできる
  • 記名式のデメリット:記名のため本音を書いてもらいにくくなる
  • 無記名式のメリット:回答率が高く、本音も書いてもらいやすい
  • 無記名式のデメリット:匿名ゆえに人事や評価への紐付けが難しい

テーマや状況に応じて「定期と不定期」あるいは「記名式と無記名式」を使い分けると、最適な社内アンケート調査を行えます

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3.社内アンケート調査結果の活用法

社内アンケート調査の回答結果は、どう活用するのでしょうか。ここでは、社内アンケートの活用方について見ていきます。

組織改革のために現状を把握する

社内アンケート調査をとおして、「従業員が自社や組織について感じていること」「不満の有無」「上司や同僚とのコミュニケーション状況」などを把握します。

これらを把握すると組織改革や人事マネジメントの際、より最適な部署や人員配置を考えられるのです。最適な人材配置ができれば、従業員のパフォーマンスをより発揮できるでしょう。

部署内外の相互協力が活性する

上司と部下、あるいは同じ部署や課内の課題だけでなく、部署同士での関係性も把握します。部署間でお互いに信頼が得られていなかったために、意見が対立したり仕事に支障を来たしたりする場合も少なくありません。

社内アンケート調査を行うと、お互いの主張を把握しながら問題の早期解決に動けるようになります。

経営指標を定める

社内アンケートを行うと、従業員のさまざまな意見を収集できます。なかには会社の人事や経営について意見を述べてくる従業員もいるでしょう。そのような声を記録に残すと、人事や経営の指針を決める上で有用です。

従業員が考えている会社の方向性と、経営陣が考えている方向性を一致させる際に役立つでしょう。

社内アンケート調査は会社の人事や経営に大きく役立ちます。新しい人材戦略や経営戦略を始める前に実施するとよいでしょう。

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4.社内アンケート調査実施のステップ

社内のさまざまな課題や従業員の意見を収集するためには、社内アンケートの実施が必要です。準備段階(アンケートの設計)からフィードバックまで、行うべき内容を段階に分けて見ていきましょう。

  1. 調査目的を明確にする
  2. 設問項目を設計する
  3. 社内アンケート調査を実施する
  4. 社内アンケート調査の結果を集計・分析する
  5. 対策を立案する
  6. フィードバックを行う

①調査目的を明確にする

まずは社内アンケート調査を行う前に、アンケートの調査目的を明確にします。会社の状況や社内の問題点の棚卸しを経営陣が行い、その中でどの問題点にフォーカスするべきか、どんな事象を把握したいのかなどについて、しっかり話し合いましょう。

②設問項目を設計する

先ほど話し合って決めた内容に沿って、社内アンケート調査の質問項目を決めていきます。項目に組み込まれていない内容は分析できないので、選定には十分注意しましょう。注意したいのは、設問数。設問数と集計したい内容を考えて設問内容を厳選しましょう。

③社内アンケート調査を実施する

まずは事前に「社内アンケートを行う」と告知しましょう。アンケートを行う目的や必要性を伝え、従業員にアンケートの実施について同意を得るのです。

アンケート実施中は、現状の実施状況や回答数などの調査を行いつつ、従業員から来たアンケートに関する問い合わせに対応しましょう。

④社内アンケート調査の結果を集計・分析する

アンケ―トの実施が終わったら、集計・分析です。注意したいのが、「問題点をきちんと“問題”として捉える」こと。従業員からせっかく「問題」の提示があったのに、その問題点を「例外」として扱うと、本当の“問題”にたどり着けません。

また自由回答欄にあった回答を「気になる方はご覧ください」のような形でまとめてしまうと、一部の人しか見ない恐れもあります。従業員が意見を記入してくれた内容なのですから、しっかりとした数字やデータに変換して活用しましょう。

⑤対策を立案する

アンケートから見えたデータを参考に会社の問題点を洗い出し、具体的な解決策を立案します。たとえば、社内のコミュニケーション不足が問題ならば「人事の配置について再検討」する、経営方針に問題があれば「マネジメントについてもう一度熟考する」など。

また「社内アンケートは継続して実施する」「アンケートを続けているなかで気付いた点について考える」なども重要です。

⑥フィードバックを行う

フィードバックを行う際は、客観的な視点での意見を伝えましょう。アンケートの結果から見えたことを中心に話を進めていきます。従業員が会社でどのようなことを求めているかを伝え、組織全体を巻き込んでいくようにフィードバックを行うのです。

またフィードバックはアンケートを実施してから、時間をおかずに実施しましょう。時間が経てば経つほど、従業員の関心が薄れていってしまうためです。

各項目でのポイントをしっかりと把握し、会社や従業員にとって有益な社内アンケートを行いましょう

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5.社内アンケート調査の項目内容

社内アンケート調査の設問で使われる項目内容を何にするか迷う場合もあるでしょう。有効なのは、心理学や統計学の専門家に依頼して作成すること。難しい場合は、よく使われている設問項目をヒントに決めてみるとよいでしょう。

仕事に関する項目

仕事に関する項目の例は、下記のとおりです。

  • 与えられている仕事にやりがいを感じるか
  • 自身の職位に対して割り振られた仕事の量は適切か
  • 仕事の内容は充実しているか
  • 自分が持っているスキルを業務で発揮できているか
  • 新たなスキルを身に付けるなどて自身が成長できる環境か
  • 将来のビジョンを考えた際、則した仕事内容になっているか
  • 達成したいと思える明確な目標があるか

このように仕事のやりがいや、従業員のモチベーションが保てているかどうかがわかるような設問を用意してみましょう。

上司や部下に関する項目

上司と部下の信頼関係がしっかりと築けているか、上司と部下との関係性や、部下から上司に対しての信頼や尊敬度などが確認できるような設問を用意します。上司や部下に関する項目の例は、下記のとおりです。

  • 上司の指導方法、指導方針に満足しているか
  • 上司は尊敬できる人物か
  • OJTの時間は十分に確保されているか

デリケートな設問を含む場合が多いので、無記名アンケートにしてもよいでしょう。

組織に関する項目

従業員の能力をしっかりと発揮できる環境か、従業員の働き方に対する考え方や意識など従業員が現在会社についてどう考えているか、などを調査する項目になります。組織に関する項目の例は、下記のとおりです。

  • 会社の経営方針について共感・納得できているか
  • 会社の現状の在り方に満足しているか

ここで不満足などの回答が多い場合は、早急な対策を講じましょう。

コンプライアンスや待遇に関する項目

従業員の労働時間、給与や評価制度への納得感、転勤や異動に対する不満、福利厚生など従業員の働くうえでの労働環境は定期的に調査すべきでしょう。コンプライアンスや待遇に関する項目の例は、下記のとおりです。

  • 現在の給与に満足・納得しているか
  • サービス残業は行われていないか
  • 残業は無理のない範囲になっているか
  • 残業をしないといけないような職場環境になっていないか
  • 福利厚生に満足しているか

ここで満足感が得られていないと回答した従業員は、いずれ離職してしまう可能性があります。

上司に対する項目や待遇に対する項目は、従業員の離職につながるような課題を明確にできます。上手に回答を得て、今後に活用しましょう

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6.社内アンケート調査の注意点

社内アンケート調査を行う際の注意点を知って、よりアンケートの効果を高めましょう。ここでは注意すべき4つのポイントについて解説します。

  1. 適切な設問数にとどめる
  2. 回答を誘導するような設問に注意する
  3. 従業員が回答しやすいアンケートにする
  4. 回答をデータ化して分析し、先に役立てる

①適切な設問数にとどめる

設問数は抜けや漏れがないようにと多くなりがちです。しかし設問数が多すぎると集中力が低下して、意欲が失われるもの。とはいえ設問数が少なすぎると、アンケートが終わった後の情報の収集や分析の際に十分なデータを集められなくなってしまうのです。

以上を考慮して、従業員が回答しやすい設問数を設定するように意識しましょう。

②回答を誘導するような設問に注意する

「一般的にはAといわれています。あなたもAだと思いますか?」のような設問です。こうした問では、回答者は「普通の人がAだと思うのならAが正しいはず」と考えてしまい、本来の回答を集めにくくなってしまいます。

③従業員が回答しやすいアンケートにする

社内アンケート調査では、「現在の上司について不満があるか」「職場環境は良好か」のような、ほかの人に知られたくないデリケートな設問もあるでしょう。そのような場合は無記名式でのアンケートを実施すると、従業員は本音で回答してくれるはずです。

④回答をデータ化して分析し、先に役立てる

社内アンケート調査の回答は収集してデータ化と分析を行い、今後に生かします。実施後は必ずアンケートをもとに今後の方針を考え、どのような結果につなげたいか必ず、全従業員に伝達しましょう。

また従業員にフィードバックすると、個人の成長やモチベーションアップにもつながります。

従業員が本音を書けるようなアンケートづくりが重要です。実施後はデータの分析と解決策の立案、結果の共有とフィードバックを忘れないようにしましょう