コミュニケーションには「話す」と「聞く」という2つの基本的なスキルがあります。職場内でのコミュニケーションについては、いくつかのルールを設けることで改善する可能性があります。
初歩段階として、おすすめは以下のルールを徹底させることです。
- 「話す」(主に部下から上司へ):プレップ法
- 「聞く」(主に上司から部下へ):バックトラッキング
これらの具体的な方法を示すことは、職場全体のコミュニケーション能力をアップさせるのに有効です。
上司に明確に情報を伝えるためには、プレップ法がおすすめ
話す場面でコミュニケーション能力が問われるのが、プレゼンテーションや上司への報告など、主に部下が上司に話をする場面です。限られた時間に、上司に明確に情報を伝えるためには、プレップ法がおすすめです。
プレップ(PREP)法とは、以下の略で、最初に目的を述べてから理由を説明することで、相手が話しの要点を理解しやすくなります。
- P(Point)→結論や目的
- R(Reason)→理由
- E(Example)→具体例
- P(Point)→再度、結論や要点を述べる
まずは、何を伝えたいのか明確にする習慣づけが大切です。
相手が発した言葉をオウム返しのようにくり返すコミュニケーション方法、バックトラッキング
一方の聞く場面では、上司の傾聴する力が問われます。そして、上司の傾聴力が高ければ部下との信頼関係も築きやすくなります。
バックトラッキングとは、相手が発した言葉をオウム返しのようにくり返すコミュニケーション方法です。この時、大切なのは言葉そのものではなく、相手が話した事実や感情、またはそれらの要約をくりかえすことです。そうすることで、話し手は、理解してくれたと安心感を得ることができるのです。
また、間違っている内容だったとしても、すぐには否定せず、一旦は聞く体制を作ることでコミュニケーションがとりやすくなります。
コミュニケーションに関する研修を行うことも有効
コミュニケーション能力は個人差があり、上記の方法で本質的な能力がアップするわけではありませんが、少なくとも職場内でのコミュニケーションは図りやすくなるはずです。
また、定期的に講師を招いて、コミュニケーションに関する研修を行うことも有効です。
いずれにしても、社員任せにしても個々のコミュニケーション能力が向上することは難しいので、定期的に対策を講じていく必要があるでしょう。